
7年前、NYでコーヒーをご馳走してくれた人と、服を作った
7年前、僕は自分でつくった服を持ってニューヨークへ行きました。
滞在期間は3ヶ月。
目的は、ニューヨークの街を歩いている人たちに声をかけて、自分のブランド「RESURRECTION」の服を着てもらい、その場で撮影すること。
そして、その写真を一冊のブランドブックにすることでした。
そのための資金をクラウドファンディングで集めて、ニューヨークで3ヶ月生活をしました。

ニューヨークへ3ヶ月間行ったのは、中目黒に自分のお店をオープして2ヶ月後の話で、その為オープンしてすぐに3ヶ月間お店を休業する事に。今振り返るとなかなかぶっ飛んでる。
ようやったわ。
でも、その3ヶ月は自分にとって宝物で、分岐点で、大きな試練でもありました。

たくさんの人と出会い、今でもまだ繋がってる人も多い。その中で出会った一人と7年経った今、日本で一緒に服をつくることにもなった。
人生って、何がどこに繋がって、どうなるかほんまにわからへん。
そんな話を書いてみようと思います。
服を持って、ニューヨークへ

当時自分がやりたかったのは、モデルを用意して、スタジオで撮影することではなかった。
ニューヨークの街を実際に歩いている人に「Excuse me」と声をかけて、その場でRESURRECTIONの服を着てもらって撮る。そんな一期一会でストーリー性ある一冊のブランドブックをつくりたかった。
そのためにクラウドファンディングで資金を集めて、服を持ってニューヨークへ向かった。
そして3ヶ月間、ニューヨークで暮らしながら、街を歩いては人に声をかけて撮影しました。

ただ、当然ながらそんなに簡単にはいかない。知らない日本人に
「この服をここで着てほしい。そして写真を撮りたい」と突然声をかけられて、みんなが「いいよ」と言ってくれるわけではない。
断られることもたくさんありました。
一日最高7人撮れた時もあったけど、何人に声をかけても撮影できない日もたくさんあった。
自分でやりたくてニューヨークまで来たとはいえ、毎日知らない人に声をかけ続けるのは、想像していた以上に体力もメンタルも大変やった。
SOHOで飲んだコーヒー
SOHOとはファッションブランドやカフェがたくさんあって、お洒落な若者も多い街。この街でいつものようにRESURRECTIONの服を持って街を歩きながら人に声をかけていました。


その日はなかなか撮影させてくれる人が見つからんくて、、、
声をかけて、断られて。
また歩いて、声をかけて、断られて。
慣れへんニューヨークで、知らない人に声をかけ続ける事にめちゃくちゃ疲れていました。
そんな時にSOHOの街で、「お!りょうくん!ん?大丈夫?顔やばいよ」
と声をかけてくれた人がいました。この時のニューヨークで出会ったアキラさんという方です。
疲れ切っていた自分にコーヒーをご馳走してくれました。ニューヨークで忘れられられない思い出です。
数えきれないたくさんの人が歩くニューヨークの真ん中で知り合いに会える事自体すごい確率。
これから7年後、この方と日本で一緒に服をつくることに。
3ヶ月のニューヨーク生活を終えて。
67人の撮影に成功し、無事ブランドブックを完成させました。



僕にとっての大きな一つの軌跡で、宝物のようなブランドブック。
この後すぐに世界はコロナ渦へと入り、
街の人に声をかけて撮るなんて事ができない世界になった。
ニューヨークから7年が経ち・・・
7年前の自分は、とにかくブランドブックをつくる事で必死やった。
クラウドファンディングで資金を集めて、ニューヨークへ行き、服を持って街を歩く。知らない人に声をかける。
断られても、また次の人に声をかける。
そのときやっていたことが、7年後の何かにつながるなんて考えていなかった。目の前のことをやるので精一杯やった。
それから7年が経って・・・
コーヒーをご馳走してくれたアキラさんと共通の知り合いのヤスさんという方がイベントを開催するという事で、RESURRECTIONが参加させて頂きました。
そのイベントへはアキラさんのブランドも参加するということで、打ち合わせの時にコラボの話になった。

イベントへ間に合うようにフーディーを2タイプを作りました。
そのうち一枚はこの記事のサムネイルにもなっている、アキラさんと出会った2019年に撮影したニューヨークの写真でデザイン。
服が完成したことはもちろん嬉しい。
でもそれ以上に不思議なのがあの時ニューヨークに行っていなかったらこの服は存在しないということ。

この服を通して7年前、ニューヨークにいる時の自分と少し近くに感じれた気がした。
このフーディー2点はイベントにて完売。
イベントに来た人しか見れなかった作品となった。
7年前に作ったブランドブックと同じように、このフーディも「一期一会」な作品となった。
岩城 稜