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供出する相棒R24

     昨夜の夢。

     A4用紙で2枚の脚本を押し付けられていた。
     「この劇場にこの時間に行って」と言われていた。
     断れない。仕事でお世話になっている方だ。まあ断れない。難易度9。

     何を朗読するのかと紙をめくると、詩のような。
     これは……朗読というより演読? 一人芝居? 分からない。
     一行だけ覚えている。

    それは供出する相棒R24だ

    「供出:国などの要請によって物資をさし出すこと」。そっか。いや意味わかんねー

     その「供出」という語を、おれ朝起きて調べるまで知らなかったんだけど。全体的に何なんだろうか。R24も分からない。「相棒」……?

     おれは焦ってた。だって開始時刻ジャストだったから。やべえやべえ。
     息せき切ってたどり着くとラーメン屋。店主が顎で上階への階段を示す。
     あっラーメン屋の屋号が「R24」なんだ、いやどうでもいいや今それは。
     もう何人か客が来ていた。サブカル好きっぽい人々が。
     誰とも目ェ合わねえのなんで。
     タタミ敷きの大広間。これは劇場じゃねえ。ここは劇場じゃねえ。
     ただのラーメン屋の二階だ。どう考えてもそうだ。どう見てもそうだ。

     でも脚本を覚えてもいない焦りから、それどころじゃない。
     これ脚本を持って読みながらじゃダメな雰囲気だよな。どうしよ……
     なんかもう挨拶前から「許されない感」がすごい。
     あの品もクソもねえスポットの下に立っていきなり始めるのか?
     進行とか司会とかいないのか。どれが誰やら……もしかして全員が客?


    ドウモー!
    いやあ今日はですね、お招きいただきまして! RYOJIともうしますー。
    よろしくどうぞお見知りおきくださいー、ねーえ、いやなんかビックリしましたけどラーメン屋さんの上だったんですね! エッここに劇場あるのって、狭い階段をのぼりながら、あっ「狭い」とか言っちゃダメですね、でもどうしようかと思いましたから。いいですねぇこういう雰囲気、大広間、懐かしい感じがします。ぺたっと座ってね、扇風機に当たりながらお団子なんかいいですね! でも今日はそういうんじゃなくてワタクシの……

    「朗読」? 「演読」? 「一人芝居」? ねえ一体これ何の集い? タスケテ 
     

     目が覚めてくれてよかった……
     死ぬかと思った……

     ある意味、一番こわい夢だった、これまでの人生でも。
     そもそも何でやり切ろうとして参上したんだよおれは。

     
     

    RYOJI

     
     
    以前出版した本を読んで下さった方に「カミングアウト・レターズ」作ったの俺デスと言ったら「あなたは(編者として)何をしたんですか?」と澄んだ瞳で聞かれ撃沈。ですよね。ほんと、何やったんですかねえ。2023年にはベトナム語版が出ました。2027年頃には文庫になりますように。

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