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Photo bychiemanga

老化と知的障害のはざまで悩む。

    介護士歴24年。
    noteへの投稿2回目です。
    今回は、自分が介護の仕事の中で、今感じている事を、そのまま書きたいと思います。なのでこの話にはゴールがありません。
    いろいろな価値観やご意見があると思いますが、最後までお付き合いして頂ける方、ありがとうございます。

    自分は高齢者が介護保険を使って通うデイサービスに勤めています。
    通ってきてくれる方々は、70代後半から90代のお年寄りの方々。

    デイサービスでは、お年寄りたちが必要なサポートを受けながら、運動・食事・お風呂・趣味活動などのプログラムなどに取り組み、そしてスタッフを含め、気の合う者同士でおしゃべりを楽しむ。

    おしゃべりの内容は人によって異なるが、自分の息子さんや娘さんの話、お嫁さんの愚痴、もっぱら自分の若いころの思い出話に花が咲く。

    認知症の診断をもらっている方も同様で、その場合むしろ活き活きと語ってくれる事がほとんどである。

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    その人がもし、対応が大変な認知症老人だったとしても、過去のエピソードを聞いたことで、その人の人生に触れているような感覚を覚える事がある。
    そうなってくると、いつも対応が大変だと思っているその人へ向けるまなざしが少しづつ変わり、その人をケアするモチベーションも上がってくることも多い。

    お年寄りを元気にする3つの方法
    ・自宅から外に出る。
    ・他人と接する。
    ・昔話でも同じ話の繰り返しでも、何でもいいから他人と会話をする。

    これに勝るボケ防止、リハビリを私は知らない。
    どんなに専門的で高級なリハビリマシーンを使ってリハビリを行ったとしても、これらがなければまたたく間に鬱→認知症の一途をたどり、家族の制止を力強く突破する「筋肉ムキムキ マッスル認知症老人」が出来上がるだけではないだろうか。
    昔から、お年寄りを元気にするなら、「三度の飯よりデイサービス」といわれる所以である。

    だけど通ってきてくれているメンバーさんの中には、ご家族の話や思い出話、昔話をしない人たちがいる。

    先天性の知的障がい者の方々である。

    脳の機能的に思い出すことができないのか、思い返す思い出がないのか、あるいは思い出に興味がないのか・・・。
    話す事といえば、常に「今」の話をする。
    自分がいるデイサービスには、長く障がい者施設で暮らしているこういった知的障がい者の方々が、複数名来ている。

    知的障がい高齢者という存在。


    原因は様々だけれど、彼ら彼女らは、知的障がいをもって産まれ、ある時から親元を離れて障がい者施設に入所し、人生のほとんどを施設で過ごしてきた。
    そして加齢とともに介護が必要と判断されて介護保険を申請し、施設から近隣の高齢者介護施設へ、他の健常高齢者と一緒に通っている。

    彼らは一見すると、どこででもよく見かける「普通のおじいちゃん」「普通のおばあちゃん」・・・なのだが、精神は幼児そのものと思えるほど幼い。

    ブラッドピット主演の「ベンジャミンバトン」という映画
    を思い出す。
    ブラピがお爺ちゃんの姿で生まれ、歳をとれば知能は発達し、肉体は反対に若返っていくというストーリーであったが、イメージとしては、その映画の中でブラピが産まれて3~6年くらいの姿、というのが初めて彼ら彼女らに出会って感じた時の自分の印象である。
    今もその印象は変わっていない。

    彼らは言葉で会話する事が出来るのだが、常に自分中心の、「今の自分の話」をする。

    他のメンバーさんとの交流は彼らには重要ではなく、強く求めるのは「先生」であるスタッフの関心を自分に向ける事。

    子育て経験のある方なら想像がつくと思うが、「私を見て」「僕を見て」アピールの波状攻撃が頻繁に繰り出されるのである。

    自分の行動パターンにも強いこだわりを持ち、そのこだわりの為にどんなに人の手を借りようが、他の人に影響が出ようが、お構いなくこだわりを通すのである。

    これらはおそらく知的障害の大きな特徴なのだろうが、彼らには高齢健常者とは真逆のベクトルが働いていて、この大きなギャップに正直ストレスを感じてしまうことも多いのである。

    教育や、周りの関わり方、環境次第で、多少できる事は増えるだろうが、精神構造はおそらく変わることはない。
    彼ら彼女らは、一生幼児のまま、「老いる」事無く人生を終えるのだろうか。

    「健常高齢者」と「知的障がい高齢者」、
    「歳をとる」ことと「老いる」こと、
     今日もはざまで考え、悩み続ける。

    ※この記事で取り上げた高齢知的障がい者の方々の特徴などは、あくまで自分が関わっている方の様態であり、一概に知的障がいを抱えている方々の事を指すものではございません。つたない私の表現にご理解下さい。
     


     
     
    これまでの介護経験、認知症ケア、お年寄りの胸に刺さるイベント企画など、高齢者介護に携わってきた自身の24年間の体験などを、noteで発信していきたい。どうぞよろしくお願い致します。

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