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結び目のあとー風まかせ文芸部

    固く結ばれた関係だと思っていた。

    誰にもほどけない。
    誰にも切ることはできないって。

    でもある時に思ったの。

    こんなに固く結ぶ必要が
    あったのかなって。

    誰もほどこうとなんてしていない。
    誰も切ろうとなんてしていない。

    私達はとても安全だったの。

    そしてね、気付いたの。

    誰もあなたを魅力的に思っていないこと。

    結び目をほどこうとしたら、
    あなたは泣いて怒ったわ。

    「俺達は離れないっ」

    だけど、その涙は私の心を冷やすばかり。

    するりとほどいた先に、
    私の体は肩の力が抜けて呼吸が深くなる。

    もう結ぶのは止めましょう。

    次は赤い糸なんていらないわ。

    手を繋いで、優しく微笑むことができたら、それが正解。

    風に吹かれた赤い糸は
    遠くへ消えて、見えなくなった。


    お読みいただいて、ありがとうございました。本作は風まかせ文芸部さんの企画に参加しております。







     
     

    水玉

     
     
    日々の中にこぼれる思いや、 創作短編・被虐体験を綴っています。 苦みのあるブラックコーヒーのような記憶と、 甘さの残るカフェラテのような物語を、 言葉にして灯しています。 ★シンスケ@筆先案内人さんの「無茶ブリ道場」で銀賞をいただきました。

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