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Photo bytarohanamana

中学受験の「被害者」と歩んだ一年間

    初めて会ったのは、昨年の2月だった。
    四谷大塚の偏差値は30を切っていた、女の子。

    集団授業では先生の話を理解できず、家庭学習もほぼゼロ。
    成績はずっと低空飛行。
    それでも「とりあえず」という理由で、小2から塾には通い続けていた。
    気がつけば6年生。残り1年になって、ようやく焦って問い合わせが来た。

    タイトルに書いた通り、彼女はいわゆる「中学受験の被害者」だった。
    塾にとっては「通ってくれるお客様」。
    一生懸命なのはお母さんだけで、お父さんのサポートはほぼなし。

    本人はというと、甘やかされて育った影響もあってか

    • 人の話を聞かない

    • だらしない

    • 約束を守れない

    • 反抗期まっただ中

    正直、最初に心配したのは「受験に失敗すること」じゃなかった。
    この子の人生、このままで大丈夫なのか──そこだった。

    授業が始まってから、最初にやったことは勉強じゃない。
    姿勢、生活態度、時間の使い方、意識の低さ。
    そこを徹底的に注意するところからだった。

    もちろん勉強もやった。
    でも、11月くらいまで、ずっと同じことを言い続けていた気がする。
    本当に、ずーっと。

    ようやく「人の話を聞く」「言われたことをやる」という最低限が整ってきたのが12月。
    最後の合不合判定では、偏差値40にほんの少し届かなかった。

    そのくらいなら合格できる学校もある。
    でも、本人の希望は偏差値50弱の学校。

    宿題もろくにやらないまま、
    「先生、〇〇中に合格させて」と言われたとき、
    さすがに我慢できず、大説教。

    「誰の入試なの?」
    「その姿勢なら、受ける意味ない。やめたほうがいい」

    かなりオブラートに包んでるけど、本当はもっと大暴言だらけ。しかもお母さんの前でw
    そのとき自分の頭にあったのは、やっぱりただ一つ。

    この子を“合格”させる前に、“まともな状態”にしないといけない。

    この一年間はこの子に完全に振り回された。

    そして昨日、その子が第一志望校に合格した。

    本人も、お母さんも、号泣だった。
    特に最後の1か月、本当によく頑張ったと思う。

    こちらも泣きそうになったけれど、
    それよりも先に、肩の荷が一気に下りて、崩れ落ちそうになった。

    こういう子は、決して珍しくない。
    むしろ、偏差値帯のボリュームゾーンの下には、たくさんいます。

    勉強以前に、立て直すべきものを抱えた子たち。
    そういう子にも真正面から関われるのが、
    個別指導や家庭教師の価値の一つです。

    合格記念に記しておきます。

    ※ひどい言葉もアホほど浴びせたけど、私と本人とご家庭との仲、非常に良好です。
    中学生になっても来てほしいって言われるくらい。
    絶対行かねーけどな!!!


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