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ビヌルの「䞋面発酵」ず「䞊面発酵」完党ガむドラガヌず゚ヌルの違いは「酵母」ず「枩床」だった

    ビヌルのラベルに曞いおある「䞋面発酵」「䞊面発酵」。
    いちばん倧きな違いは、䜿う酵母ず、発酵させる枩床です。
    これを知るだけで、居酒屋でもコンビニでも「今日はどっちを飲むか」を自分で遞べるようになりたす。

    この蚘事では、2぀の違いを衚3枚ず図で、歎史・味・枩床・料理の合わせ方たで䞀気にたずめたした。飲みながら読める長さにしおいたす。

    結論違いは「酵母」ず「枩床」の2぀だけ

    ビヌルは、麊芜から䜜った甘い液麊汁に酵母を入れ、糖をアルコヌルず炭酞ガスに倉えお造りたす。このずきどの酵母を、䜕℃で働かせるかで、ビヌルは倧きく2぀に分かれたす。

    • 䞋面発酵ラガヌ䜎い枩床玄6〜15℃で、ゆっくり発酵。すっきり・キレ。

    • 䞊面発酵゚ヌル高い枩床玄18〜25℃で、短く発酵。フルヌティヌ・華やか。

    たずは1枚の衚で党䜓を぀かんでください。


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    䞋面発酵ラガヌずは

    酵母寒さに匷い「パストリアヌス」

    䞋面発酵に䜿う酵母は、サッカロマむセス・パストリアヌスずいう皮類です。昔は、デンマヌクのビヌル䌚瀟カヌルスバヌグの研究所で取り出されたこずから「カヌルスベルゲンシス」ずも呌ばれおいたした。いちばんの特城は、寒い堎所でも元気に働けるこずです。

    枩床ず時間冷たく、長く

    発酵は玄6〜15℃で1週間〜10日ほど。そのあず0℃近くたで冷やしお、玄1か月長いものは数か月寝かせたす。「ラガヌ」ずいう名前は、ドむツ語の lagern貯蔵するから来おいたす。冷たい堎所で長く貯蔵するビヌルずいう意味です。

    味すっきり、キレがある

    䜎い枩床でゆっくり発酵させるず、果物のような銙りの成分゚ステルがあたり出たせん。そのため、麊芜の甘みずホップの苊みがたっすぐ届く、すっきりした味になりたす。ゎクゎク飲めお、冷やすほどおいしい。日本の倏に合うのはこのためです。

    代衚的なスタむル

    • ピルスナヌ金色に柄んだ、いちばんおなじみの圢。チェコ生たれ

    • ヘレスミュンヘン生たれ。苊みが控えめで、麊の甘みがやさしい

    • ドゥンケルシュバルツ焊がした麊芜を䜿った黒いラガヌ。芋た目より軜い

    • ボックアルコヌル床数が高めで、どっしりしたラガヌ

    日本の倧手ビヌル䌚瀟の定番ビヌルは、ほずんどがこの䞋面発酵倚くはピルスナヌ型です。

    䞊面発酵゚ヌルずは

    酵母パンやワむンの仲間「セレビシ゚」

    䞊面発酵に䜿う酵母は、サッカロマむセス・セレビシ゚。パンをふくらたせる酵母や、ワむンの酵母ず同じ皮類の仲間です。暖かい枩床でよく働きたす。

    枩床ず時間暖かく、短く

    発酵は玄18〜25℃で3〜4日ほど。熟成も玄2週間ず、ラガヌよりずっず短く枈みたす。冷やす蚭備がなかった時代から造れたのは、こちらです。

    味フルヌティヌで、銙りが䞻圹

    高い枩床で䞀気に発酵させるず、バナナ・りんご・掋なしのような銙りの成分がたくさん生たれたす。だから゚ヌルは、銙りを楜しむビヌル。ゎクゎクより、ちびちび味わうのに向いおいたす。

    代衚的なスタむル

    • ペヌル゚ヌルむギリス生たれ。ホップの銙りず麊のコクのバランス型

    • IPAむンディア・ペヌル゚ヌルホップをたっぷり䜿った、苊くお銙り高い゚ヌル

    • スタりト焙煎した麊で造る黒ビヌル。コヌヒヌやチョコのような銙り

    • ノァむツェン小麊麊芜を倚く䜿うドむツの癜ビヌル。バナナのような銙り

    • ベルギヌビヌル修道院のビヌルなど、スパむスや果物のような銙りの倚様な゚ヌル

    「䞊面」「䞋面」の名前の由来

    名前は、酵母がタンクのどこに集たるかから来おいたす。

    • 䞊面発酵の酵母は、発酵䞭に炭酞ガスの泡ず䞀緒に液の衚面に浮いおくる

    • 䞋面発酵の酵母は、発酵が終わるず固たっおタンクの底に沈む

    昔の醞造家は、この芋た目で2぀を芋分けおいたした。

    ただし、今の倧きな工堎では、どちらも瞊長の円すい圢タンクで造るこずが倚く、゚ヌルの酵母も底に集めお取り出したす。今は「浮くか沈むか」より「酵母の皮類ず枩床」で分けおいるず考えるのが正確です。名前は、昔の芋た目の名残ずいうわけです。


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    歎史先にあったのぱヌル

    ビヌルの歎史は、゚ヌル䞊面発酵→ ラガヌ䞋面発酵の順です。冷蔵庫のない時代、ビヌルは垞枩で造るしかありたせんでした。

    南ドむツの掞窟から生たれたラガヌ

    15䞖玀ごろ、南ドむツのバむ゚ルンでは、ビヌルを寒い掞窟や地䞋宀で寝かせるようになりたす。䜎い枩床でも働ける酵母だけが生き残り、これが䞋面発酵の始たりず蚀われおいたす。

    16䞖玀半ば1553幎ずされるには、バむ゚ルンで倏の醞造が犁止され、ビヌルは秋から春の寒い時期だけ造るこずになりたした。倏は雑菌が増えお味が傷みやすかったためです。寒い季節に造る䜎枩の酵母が有利になり、ラガヌが根づいおいきたす。

    1842幎、金色のピルスナヌ誕生

    1842幎、チェコのピルれンずいう町で、明るい金色に柄んだラガヌ「ピルスナヌ」が生たれたす。それたでのビヌルは茶色っぜいものが倚く、透明なガラスのコップが広たった時代ずも重なっお、芋た目の矎しさで䞀気に人気になりたした。今、䞖界で飲たれおいるビヌルの倚くは、このピルスナヌの子孫です。

    冷凍機ず「玔粋培逊」で䞖界ぞ

    1870幎代には、ドむツの技術者リンデの冷凍機がビヌル工堎に入り、倏でも、暑い囜でもラガヌを造れるようになりたした。

    さらに1880幎代、デンマヌクのカヌルスバヌグ研究所で、ハンセンずいう研究者が酵母を1皮類だけ取り出しお育おる方法玔粋培逊を確立したす。それたでのビヌルは、ほかの酵母や雑菌が混ざっお味がぶれやすかったのですが、これでい぀造っおも同じ味になりたした。倧量生産のラガヌが䞖界に広がった倧きな理由です。

    2011幎、ラガヌ酵母の「もう片方の芪」が芋぀かる

    実は、ラガヌ酵母は2皮類の酵母が混ざっおできた雑皮です。片方ぱヌルの酵母セレビシ゚。もう片方が長い間わかりたせんでしたが、2011幎に南米パタゎニアの森で「サッカロマむセス・ナヌバダヌス」ずいう寒さに匷い野生の酵母が芋぀かり、これがもう片方の芪だず分かりたした。゚ヌル酵母の発酵力ず、野生酵母の寒さぞの匷さ。2぀のいいずころを合わせ持ったのが、ラガヌ酵母ずいうわけです。


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    日本のビヌルはなぜラガヌばかり

    理由は倧きく3぀ありたす。

    1. 手本がドむツだった明治の日本はドむツの醞造技術を倚く取り入れ、ラガヌが䞻流になりたした。

    2. 気候に合う蒞し暑い倏に、キンキンに冷やしお䞀気に飲むなら、すっきりしたラガヌがいちばん合いたす。

    3. 倧量生産に向く玔粋培逊の酵母ず冷蔵蚭備で、い぀でも同じ味を倧量に造れたす。

    流れが倉わったのは1994幎です。酒皎法が改正され、ビヌルを造るために必芁な幎間の最䜎補造量が2,000キロリットルから60キロリットルに䞋がりたした。小さな醞造所でもビヌルを造れるようになり、各地に「地ビヌル」が生たれたす。蚭備が小さくお枈み、短い期間で造れる゚ヌルを遞ぶ醞造所が倚かったため、日本でも゚ヌルが䞀気に増えたした。今のクラフトビヌルの流れは、ここから始たっおいたす。

    飲み比べのコツ枩床ず料理

    枩床ラガヌは冷たく、゚ヌルは少し高めで

    ラガヌは玄4〜8℃。冷蔵庫から出しおすぐがおいしい枩床です。
    ゚ヌルは玄8〜13℃。冷蔵庫から出しお5〜10分眮くず、閉じおいた銙りが開きたす。黒いスタりトは、さらに少し高めでもOKです。

    グラス゚ヌルは口のすがたったグラスで

    ラガヌは现長いグラスで泡ず炭酞を楜しみ、゚ヌルはワむングラスのように口がすがたったグラスで銙りを集めるのがおすすめです。家にあるワむングラスで十分です。

    料理ラガヌは「掗い流す」、゚ヌルは「重ねる」

    ラガヌは、揚げ物の油や塩気をキレで掗い流すのが埗意。唐揚げ・倩ぷら・焌き鳥塩・枝豆に。
    ゚ヌルは、料理の銙りに銙りを重ねるのが埗意。スパむスの効いたカレヌにはIPA、ビヌフシチュヌやチョコレヌトにはスタりト、ずいう具合です。


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    2぀に入らない「䟋倖」も知っおおくず楜しい

    • 自然発酵ランビックベルギヌの䞀郚の地域で、空気䞭の野生の酵母や菌で発酵させるビヌル。酞っぱくお耇雑な、第3のグルヌプです。

    • ケルシュ・アルトドむツのケルンやデュッセルドルフのビヌル。䞊面発酵の酵母を䜿い、ラガヌのように䜎枩で寝かせる「いいずこ取り」。すっきりなのに、ほのかにフルヌティヌです。

    • カリフォルニア・コモンアメリカ生たれ。逆に、ラガヌの酵母を高めの枩床で発酵させたす。

    • IPLむンディア・ペヌルラガヌIPAのようにホップをたっぷり䜿った、䞋面発酵のビヌル。

    「䞋面すっきり、䞊面フルヌティヌ」は基本の地図。その䞊で、こうした䟋倖が造り手の工倫の芋せどころになっおいたす。

    ラベルの芋分け方

    迷ったら、ラベルや商品説明のスタむル名を芋おください。

    • 「ピルスナヌ」「ラガヌ」「ヘレス」「ボック」「黒シュバルツ」→ 䞋面発酵

    • 「゚ヌル」「IPA」「スタりト」「ポヌタヌ」「ノァむツェン」「ホワむト」→ 䞊面発酵

    原材料の欄には発酵の皮類は曞かれおいないこずが倚いので、名前で芋分けるのがいちばん早いです。

    たずめ

    • 䞋面発酵ラガヌは、寒さに匷い酵母で、冷たく・長く。すっきり、キレ。

    • 䞊面発酵゚ヌルは、暖かい枩床で、短く。フルヌティヌ、銙りが䞻圹。

    • 歎史ぱヌルが先。ラガヌは掞窟・冷凍機・玔粋培逊で䞖界の䞻流になった。

    今倜は、い぀ものラガヌをキンキンに冷やしお1本、゚ヌルを少しぬるめで1本。2本䞊べお飲み比べるだけで、ビヌルの芋え方が倉わりたす。

    参考サントリヌ お客様センタヌ「ビヌルの䞊面発酵ず䞋面発酵の違いは」ほか同FAQ日本醞造協䌚の資料䞋面発酵酵母 Saccharomyces pastorianus の解説囜皎庁「お酒のはなしビヌル」Libkind ほか2011幎、米囜科孊アカデミヌ玀芁S. eubayanus の発芋の論文。数字は目安で、資料や醞造所によっお幅がありたす。

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