
How comeの由来:Genius英和とロイヤル英文法は正しいか
How come I didn' see that! 「どうしてこれに気づかなかったかな!」
スタインベックの『怒りの葡萄』を引くまでもなく、
How come … ? は Why という意味でふつうに使われるのでありますが、
なんで疑問文の語順にならないのか?
というのが、かねてからの疑問。
Genius英和には
How does it come about that … に由来
とあり、さらにロイヤル英文法にも
How did [does] it come about that … の省略からできた表現で、驚きを表す
とあるんでありますが、
辞書も文法書も、出典を明らかにした用例がないと信用できない
疑い深いワタクシとしては、
そういう表現を(辞書と文法書以外で)実際に見たことがないので
どうにも納得がいかず。
* * *
そこへもってきて、
シャーロック・ホームズ(19世紀)にこういうのを発見。
How comes it that he is unknown?
How comes it that none are brought to justice?
接続詞の that を省略して、
it と s が消えれば、まさしく How come じゃん!
さらに遡って、17世紀のジョン・ミルトン。
How comes it to pass, that … ?
という表現を複数発見。
これこそ、ご先祖様なんじゃない?
* * *
そもそもゲルマン系の言語では、
疑問文は「動詞→主語」という語順で、
英語もかつてはそうだった、ということを考えると、
How comes it to pass, that
↓
How comes it that
↓
How come
という流れは、
じゅうぶん考えられるんじゃなかろうか。
(そういうことを言ってる人は見たことないけど)
* * *
ちなみに『怒りの葡萄』は、
邦訳(大久保康雄訳)が酷すぎるので
(東北弁をナメてる「ズーズー弁」に終始してて不愉快千万)
いつか原書で読もうと思って積ん読してあるんでありますが、
果たして読むのはいつになるやら・・・・・・