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Photo bymontreal_canada

蘇生試験(2作品目)【毎週ショートショートnote】

    「蘇生試験に受かっても喜べないわよ」

    試験仲間の女友達がそう言って試験会場を去った。

    そして、それが彼女の最後の姿だった。

    僕は試験に合格したが、彼女は試験に落ちた。

    僕はそれ以来彼女のことを時々思い出す。

    彼女はまた受けるのだろうか。

    僕が蘇生試験に合格してから何年か過ぎたころ、蘇生のために教会に呼ばれた。

    教会に呼ばれたということは、誰かを蘇生するということだ。

    僕は祭壇の上に立ち、これから蘇生する人を見た。

    僕は目を疑った。あの彼女だ。

    「彼女はどうしてー」他の司祭達に尋ねた。

    他の司祭たちは一様に「不慮の事故らしい」とだけしか答えなかった。

    彼女の真っ白な顔は、なぜかちょっとうれしそうにも見える。

    でも、そう見えるだけで、死んでうれしいなんてはずはないのだ。

    首のあたりに縄の跡のようなものが見えた。

    僕はこれから彼女を蘇生しなければならない。

    彼女はどうしたいのだろうか。

    僕には聞くすべがない。

    静かな光の中、僕の祈りの手は震えていた。


    (410字)



    たらはかに(田原にか)さんの企画に参加させていただきました。

    ※ハイファンタジーショートショートにしました。教会で蘇生ができるという設定です。


    *この記事は、以下の企画に参加しております。


     
     
    小説を書き始めたいと考えた男性51歳。小説書き方本等で独学で勉強中。書きたいことは頭の中にいろいろあります。公募してみたいと思っているがまだまだ全然の人。

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