
雲取山アタック! 日帰り20kmの壁を越えろ。|②青天の霹靂な日
青天の霹靂な日の始まり
暗闇を進むと突如現れる2人の女性ハイカー。
この人たちはこのロングコースを、落ちているゴミを拾いながら本当に歩き切るつもりなのか?
疑念を抱きながら、朝を迎えた鴨沢コースの序盤の道を歩いていた。
とは言うものの、私も山歩きに纏わる会話を、こうしてリアルに人と向き合い、お話しをするという"非日常"を望んでいたのかもしれない。
今回は一人でひたすらに"忍耐の時間"を過ごすことだろうと、それなりの覚悟を決めてやってきた。
まだ序盤だが、それが"山トークの時間"に変わっている。
予期せぬ事態だ。
それぞれお互いのこと、山歴などを少しずつ話しながら、緩やかな登りの道を歩いて行く。
お2人は花の名前にも詳しいようで、「これはキッコウハグマ」と教えてくれた。
この日は時季外れでぽつんと一輪咲いている花が多いのだとか。

ミセスボーイッシュハイカーは何者?
小柄なほうはなべさん。
雪山とお花をこよなく愛する同年代ハイカー。
この日もFUJIFILMのミラーレスを片手に沢山の花を撮りながら色々と教えてくれた。
スマホで小さなお花を接写する秘密兵器、スマホ用マクロレンズなるものも見せていただき、安価とのことで絶対に買う!と決めた。
なべさんがお花を撮っている時間が私にとっての貴重な休憩時間となっていた。(笑)
そして背の高いほうのくりさん。
山と人をこよなく愛するグイグイ系。こちらも同年代ハイカー。
某薄着で登山をするユーチューバーとよく一緒に登っていたとか。
登山歴は20年で、ホームマウンテンとしている金時山への登頂回数は800回を超えるそう。
昨年の8月には、奥穂高岳をラストに日本百名山を制覇したらしい‼︎
100座目のインスタの投稿に、100回全ての日にちと山名が記されていた。
そもそもお2人は、山の年間スケジュールがほぼ決まっていて、この日も前日から甲斐駒ヶ岳へ向かう予定が悪天候により流れ、代替の山としてこちらへ来たのだそう。
代替の山を見つけてリスケをするのはなべさんで、いつも即座に対応し手配してくれるらしい。
私が大一番として挑んで来たこの雲取山は、彼女らにとっては日帰りでサクッと登れる"ダイタイヤマ"かぁ…

やっぱり"青天"は良きですね。
この日も天気予報を疑っていたが、その予報通りに晴れてきて、気温も上がり、少しだけ風が強い。
青い空の下で山歩きをするのはいつぶりだろうか。
「あっ、また見つけちゃったよ。も〜〜。」
と相変わらず道に落ちている小さなゴミを拾いながらも、余裕で登って行く彼女らを横目に、私も何とかペースを保って歩く。

山頂まで約半分の「富士見ターン」まで来た。

やはり良きですね。"青天"は。


七ツ石小屋の名物猫
七ツ石小屋に到着する。
ここまで特に休憩という休憩を取らずに来た。
お2人は歩きながらこまめに行動食をチャージするスタイルのようで、くりさんはここまでの間におにぎりを結構な個数を食べていたと思う。通っぽい。
ベンチへ向かおうとすると、事前情報で見ていたあの主がいらっしゃったので先ずそちらを追う。





誰ですか?急登はないと配信してた人は。
さあ、山頂へ向けてひた行こう。
お陰様でここまでは順調に来ている。
この鴨沢コースというメジャールートは、なだらかな登りをひたすら歩くが急登はない。
と、確かにどこかの配信者が言っていた。








小雲取山まで来た。あともう少しだ。
も、もう余裕などないですよ…
でもあともう少しだっ、と思った矢先に斜度が上がる!
(えっ、これって急登だよな?
急登と感じるのは俺だけなのか?… (汗) )
配信する方々、是非とも正直レポをお願いしますね。


山頂メシだ!からの〜
11:00雲取山の山頂に到着した。



山梨県側の標識と東京都側の標識があり、少し離れた場所にある。
私たちは空いているほうの、東京都側でお昼にすることにした。
(良かった〜 弁当が食べれる〜 )
風が強く、平らな岩が無くて、もたつく。
やっとお弁当を広げようとした矢先、
「食べ終わった〜?」
「はい?…これからですが…」
「私たち登りながら結構食べちゃったから早いんだよね〜」
(いや早過ぎだろっ‼︎)
「えっ⁈ なになに⁈ お弁当作ってきたのーっ?」
今日一番の食いつきようで駆け寄って来られた。
まさか誰かに見られながらコレを食べることになるとは…

色悪くてわからん。かと存じますが…
私は弁当を急いで掻き込む。
食べながらここで初めて名前を聞かれて申し合う。
私が食べている横で、何やら2人が下山のことについて話をしている。
何だか少し嫌な予感がしたので、聞こえないふりをして食べる。
「シロちゃんさー、」
(もうシロちゃんかっ)
「くだりは違う道を通って寄り道して、もう一つピークハントしようと思うんだけど。」
(嘘でしょ?このロングコースを更に延ばす?正気か⁇)
「これから先、シロちゃんも色んな山へ行くだろうし、色んな道を経験したほうが良いと思うんだよね〜。」
(いや、あなた方が物足りないだけでしょうがっ‼︎)
だんだん心の声の口が悪くなる。(笑)
ここでもしお断りして、さよならをしたとしたら…
「あの人さー、結局チキオジだったよね〜」
とか後に言われるのがオチだろう…
しかしだ、今の自分にそんな体力はあるのか?
またぐるぐる駆け巡る…
「じゃあ、そろそろ行くよー。」
(決定事項かいっ!)
おかわりピークハントと下山
結局、言われるがまま進み、少しくだっところから正規ルートを外れ「富田新道」という道へ入る。

高さは無いが笹の藪漕ぎの狭い道だ。
あまり人が通らない道なのか?
そりゃそうだろう、わざわざ道を逸れるなんて。
随分とくだりが続き、かと思えば案の定の登り返しを突き進む。20分程だったか、必死でついて行くと、追加のおかわりピークが現れた。
野陣ノ頭?もうどこだか知らんわ…

野陣ノ頭?
その場で崩れ落ちるように膝をつき、チキオジがヘバる。
「疲れたー?(笑)でもすぐに着いたでしょ?
本当はもう少し行きたかったんだけどさ。」
はい、ごちそうさまでした。
そこからまた戻り、正規ルートに合流して長い下山道をひた歩く。

地味に続く帰りの一本道も、お話をしながら何とか耐え凌ぐようにして歩いた。
後半は喋るのも辛くて、一方的に聞いているだけだったかもしれない。
けれども有り難いアドバイスを沢山いただいた。
くりさんは、すれ違うハイカーさん達へも積極的に話しかけていた。
くだりですれ違う人には、「泊まりですかー?」という問いを添えて、おそらくそれは泊まりでなかった場合に、その人たちは日没前に戻れそうな人たちなのかを見ていたのだと思う。
今回は、すれ違う人たちに対してお2人が示す反応、それは上級者視点の反応であり、どのような印象を持ち推察をするか、とても興味深く私は聞いていた。


全く予想だにしない展開になった今回の山行。
ドタバタ劇で何とか乗り切る感じとなりました。
むしろ次回は、1人でも歩き遂げられるのか、また訪れたいと思う雲取山でした。

最後までお読みいただき
ありがとうございました。
🐒🦌🌙…🦉