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Photo bynanadays

大きなキャラメル

    遠い記憶
    幼稚園のバス旅行
    どこに行ったか覚えてないが
    バスの中でおやつの時間
    めいめいに親から持たされた
    おやつを食べる時間

    隣の席の子は
    なにやら色々な駄菓子を
    沢山の色鮮やかな

    ある子は小さなドーナツを
    ある子は小さな
    きな粉棒を

    「みんなゆっくり食べるのよ」

    わたしはリュックの中から母に持たされた
    お菓子のビニール袋を開いた

    そこには

    大きな大きなキャラメルが
    いくつも入った袋

    キャラメルだけ
    キャラメルだけ

    どんなに頑張っても
    ひとつのキャラメルを
    ずっと舐めているしかなかった

    隣の子はスナック菓子に
    チョコに…

    みんなきゃっきゃと楽しそうにおやつを食べている

    わたしは大人が持つような
    大きな包装紙に入ったキャラメル

    ぜんぜん楽しくなかった

    わたしの気持ち
    分かってもらえなかった

    大きなキャラメルひとつ舐めているだけの

    おやつの時間

    無いよりはまし
    でもあるのなら…

    ちいさな子供が楽しんで食べれるような

    駄菓子屋さんのような
    ちいさなちいさな
    沢山の種類が欲しかった…

    バスが揺れながらどこかを走っている
    せんせいたちはどこに向かっているかを教えてくれない

    楽しいところよ
    楽しいところ

    でも大きなキャラメルの袋を抱えたわたしは
    楽しくなかった

    それだけはしっかり覚えている

     
     

    smook

     
     
    詩を書くことが好きで読んでいただけたら光栄です。詩が好きです。群馬に住んでいます。司馬遼太郎や村上春樹をよく読みます。子供がいないので、子育てをされている方を尊敬し、かつあこがれています。小説や詩、随筆を書かれる方も尊敬しています。

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