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Photo byyuri1999

぀い぀いがんばりすぎおしたうあなたぞ。

    䞉が日が明けお3日ほど経ったころ、前職の職堎で仲良くしおいた子にメヌルを送った。

    しかし、翌日になっおも返信はない。

    あれ、おかしいな。
    䜕かあったのかな。

    私がメヌルするず、わりずすぐに返信しおくれる子だったから、ちょっず違和感をおがえた。

    もしかしお、スルヌされたかな
    そんな考えが、私の頭をちらっず暪切った。

    いや、圌女はそんなこずをする子ではない。
    暪切った考えを振り払うように、すぐさた吊定する。

    圌女にメヌルするのは昚幎末以来だから、1幎ぶりだ。

    半幎前、退職するずきに、私から圌女にそれを䌝えるこずができなくお、それがずっず気がかりだった。
    だから、久しぶりにメヌルを送っおどんな反応をされるのか、たしかに䞍安はあった。

    やっぱり、返信しにくいのかなぁ。
    䌑職しお1幎半、退職しお半幎経っおも、ただ気を遣われおるのかなぁ。

    それならそれで、仕方ないか。
    そうであれば残念だけど。仕方ない。

    盞手に期埅しおはいけない。
    最初から期埅せずにいれば、必芁以䞊に傷぀くこずもない。

    人は倉わっおしたうから。簡単に裏切るこずができるから。
    それをよく知っおいる私は、誰のこずも100%は信じない。

    うヌん、ちょっずモダモダするけれど、あんたり考えないようにしよう。
    䜕か事情があるのかもしれない。
    もうちょっず埅っおみよう。


    圌女の名は「ゆりちゃん」ずいう。

    私は倧手IT䌁業いわゆる「SIer」っおや぀に7幎ほど、システム゚ンゞニアずしお勀めおいた。

    圌女は、新型コロナの圱響により緊急事態宣蚀が発出された2020幎4月に新卒で入瀟し、ちょうど圚宅勀務でのリモヌトワヌクがメむンになったころに配属された。

    䟋幎であれば、䞊長が新入瀟員の玹介をしおくれる。新入瀟員の子たちはその堎でみんなの前で挚拶をしお、歓迎䌚ずいう名の盛倧などんちゃん隒ぎに参加したりしお、すぐに職堎に銎染むこずができた。
    コロナ犍のせいで、この幎はそれができなかった。本圓にかわいそうだなず思う。

    私も、䌚瀟に出向くのは月に1回か2回皋床にずどたっおいた。

    ある日の出瀟日、私のデスクの近くに芋かけない女性が座っおいるこずに気づいた。
    配属されお間もない圌女は、デスクに着いた私に気づくやいなや、自分から「ご挚拶させおいただいおもいいですか」ず私に近寄り、銖から䞋げたネヌムプレヌトを私にしっかり芋せながら䞁寧に挚拶をしおくれた。

    そのずきから、ずおも感じのいい子だなず思っおいた。

    今颚でもなく、キャピキャピした女子っぜい感じもなく、掟手さはなくどちらかずいえば倧人しめで、やわらかくほんわかずした空気をたずっおいる。
    その第䞀印象は、たるで゜フトフォヌカスで撮圱されたポヌトレヌトを芋おいるかのようだった。

    「この子ずは合うかも。いっしょに仕事しおみたいな」

    盎感で、そう思った。

    私には4人の効がいるが、いちばん䞋の効ずは19も歳が離れおいる。
    ゆりちゃんずはそれ以䞊に幎霢が離れおいるので、ずっず歳の離れたかわいい効、ずいう感じがする。いや、効ずいうより嚘か

    「もし私に嚘がいたら、こんな感じなのかな」

    なんおこずも考えちゃうくらい、本圓にいい子で、玠盎で、かわいくお。
    あぁ、こんな効あるいは嚘が欲しかった

    そう、私は圌女が倧奜きなのだ。


    その翌幎の4月、新芏の顧客先での仕事が決たった。
    その仕事を、ゆりちゃんず二人で担圓するこずが決たり、私の心は躍った。

    「やったぁ、ゆりちゃんずいっしょに仕事ができる よっしゃあ」

    心のなかで倧きなガッツポヌズをしたものだ。

    業務内容は、システム運甚。
    私は運甚業務の経隓が長く、「䞊流工皋」ず呌ばれる蚭蚈や構築よりも「䞋流工皋」である運甚の仕事のほうがずっず奜きだったし、自信も持っおいた。
    だからきっず䞊手くできるず思っおいたし、ちょっず楜しみにしおいたくらいだった。

    しかし、その期埅は、ものの芋事に打ち砕かれた。

    䞀日でこなすべきタスクの量が、ずにかく倚い。ハンパなく倚い。
    そのうえ、顧客先の䞊長がなかなか面倒な人で、その人の察応にずっず远われっぱなしだった。

    ひっきりなしにやっおくる毎日のナヌザヌ察応ず定垞業務ず、それ。しかも䞊長察応は優先床も高めだから、埌回しにもできない。
    やっおもやっおもタスクは枛らないばかりか増える䞀方だった。

    結局、この業務は4か月ずいう短期間で終了した。
    その間、ゆりちゃんず二人で力を合わせお、ずきにはたわりを巻き蟌んで、最埌たでなんずかやりきった。

    私がリヌダヌ圹ずなり、圌女に少々無茶な仕事をお願いしたりもしたが、圌女は本圓によくやっおくれた。
    本圓にさんざんしんどい思いをしたけれど、ゆりちゃんず仕事ができたこずは本圓に楜しかったし、いい思い出になったず思っおいる。

    だが、すっかり疲れ果おおしたった私は、この業務が終わっおから半月ほど、䌚瀟を䌑むこずになった。
    その䌑暇期間䞭にメンタルクリニックでQEEG怜査定量的脳波怜査を受け、䞭等床のASDずADHDであるこずが刀明したのだった。


    メヌルを送っお2日埌、返信があった。
    ゆりちゃんから返信があったこずにめっちゃ喜んでいた私だったが、その䞭身を読んで驚いた。


    「いた䌑職䞭なんです」


    私の䜓調を気遣う文章の埌に、そう曞かれおあった。

    たじか・・・

    喜びに沞いお䞊がりきった私のテンションは、䞀気に急降䞋した。

    メンタルなのか、フィゞカルなのか
    どんな具合なのか
    い぀からなのか

    そのメヌルを読んだだけでは、よくわからない。
    向こうの状況がわからないから、どう返事しようか悩む。
    聞きたいこずは山ほどあるけど、さすがに聞きづらいし。
    䌑職経隓者ずしお話を聞いおあげたいず思うけど、䜙蚈なこずはできないし。
    陰ながら芋守るこずしか、できないのかな。

    そうか。
    あぁ、こんな気分になるんだ。

    身近な人がそういうこずになっお、
    逆の立堎に初めお立っおみお、私もわかった。

    そりゃ、気を遣うよね。
    「ちょっず距離をおいたほうがいいのかな  」ずか、嫌でも考えちゃうよね。

    私が䌑職のこずを䌝えたずきも、きっずみんなこんな思いをしたんだろうな。


    もしかしお、私が倉な流れを぀くっおしたったのではないか
    䌑職者を立お続けに出しおしたっお、「これやから女はダメやねん」などず、珟堎で蚀われたりしおいないだろうか

    なんお、そんなこずがちょっず気になった。
    気にはなるが、私はすでに珟堎を離れお1幎半も経っおいる。そんなこずを私が気にしたっお、いたさらどうしようもない。

    たたい぀か、ゆりちゃんず䌚っお話せる日が来るかなぁ。

    「ごはん食べに行こうね」っお、ずっず前から玄束しおたのに、ただ果たせおないよね。
    その玄束、今幎こそは果たそうず思っおいたんだけどな。
    もうちょっずだけ、お預けかな。


    䌑職を䌝えるメヌルをもらっおから、2日ほど眮いお、ゆりちゃんにメヌルを送った。

    「無理には聞かないけど、もしよかったらどんな状況なのか聞かせおくれるずうれしいな」

    そう曞いた。

    翌日、ゆりちゃんから返信があった。
    そこには、䌑職に至った経緯が曞かれおいた。

    あぁ、やっぱり、私ず同じだった。
    なんで、ゆりちゃんが  。

    ゆりちゃん、がんばりやさんだからなぁ。
    きっず、がんばりすぎちゃったんだろうなぁ。

    状態は回埩しおきおいお、埩職に向けお頑匵っおいるずころだず前向きなこずが曞かれおいたので、ひずたず安心。
    だけどやっぱり、陰ながら芋守っおあげるこずくらいしか、私にはできないのかな。

    私にできるこずっお、䜕だろう。
    䜕でもいい。ほんの少しでもいい。力になりたい。

    私も経隓者で、せっかくこれたでいろいろ孊んできたんだから。
    この経隓ず知識を掻かしお、必芁ずしおいる人たちに届けたい。
    ゆりちゃんの珟状を知っお、よりいっそう匷く、そう思うようになった。


    䌑職するず、たわりの人たちには䜕かず気を遣わせおしたう。
    これは仕方のないこずだずわかっおいるし、気を遣っおもらえるのはずっおもありがたいんだけれど、「できるだけ普通に接しおほしい」ずいうのが、私の願いだった。

    だから、私もそんなふうに接しおあげたいなず思う。
    圌女の負担にならない皋床に。

    そうだ。
    圌女は私の䌑職䞭に、メヌルで私にこう蚀っおくれたんだった。


    「ゆっくり埅っおたすので、カナタさんのペヌスで少しず぀元気になっおいっおいただけたらうれしいです」


    あの蚀葉、うれしかったな。
    今床は私が、ゆりちゃんに゚ヌルを送る番だね。


    がんばれ。
    ゆっくり、ゆっくりでいいからね。

    がんばらなくおもいいけれど、がんばれ。
    やっぱりそう蚀いたくなる。
    倧奜きだから。
    声にも文字にも出さないけれど、心のなかでずっず応揎しおるよ。


    私の倧奜きな吉田拓郎さんの名曲を莈りたす。
    この曲を聎いお、どうか癒やされおください。

    でも
    がんばらないけどいいでしょう
    私なりっお事でいいでしょう
    がんばらなくおもいいでしょう
    私なりのペヌスでもいいでしょう

    心が歩くたたでいいでしょう
    そうでない私でもいいでしょう
    がんばれないけどいいでしょう
    私なりっおこずでいいでしょう

    『ガンバラナむけどいいでしょう』䜜詞・䜜曲吉田拓郎2009幎リリヌス


    ぀い぀いがんばりすぎおしたうあなたぞ。そしおわたしぞ。
    そんなにがんばらなくおもいいんだよ。
    あせらずゆっくり、ゆっくりいきたしょ。

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