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選ばなかった選択肢は検証できない

    ボクは自分を割と保守的な人だと思っている。

    身につけるものはだいたい定番のもの。
    あまり新しいスタイルを試してみようという気にはならない。髪型もだいたい同じ感じで、伸びてるか伸びてないかの差くらいである。

    食べ物も全くこだわらない。
    飲食店で頼むのはいつも同じもの。たまにしか外食しないってこともあって、飲食店に行ったらその店の定番メニューをひたすら注文するのだ。だから、ラーメン屋とかで食券販売機の前に立つと、だいたい迷わず左最上段ボタンを押す。

    コーヒーも一年中ホットのブラック。
    コンビニでアイスコーヒーを買ったことがないので、おそらく抽出でまごつくことだろう。ましてやスムージーみたいな新参者を試してみる気は毛頭ないのだ。


    だけど、ことビジネスとなるとちょっと様相が変わる。

    ビジネスの世界のボクはかなりリベラルに寄っている。新しいことにガンガン手を付けて、散らかしていく… いわゆる「ゼロ→イチ」のタイプだ。

    ボクの基本的な行動原理は「選ばなかった選択肢は、それが良かったのか悪かったのかを検証することができない」だ。

    だからいろんなことに着手して、その結果を検証しようとする。しかし、検証した結果が面白くなかったら(この「面白い」の基準も感覚的なものだけど)急激にその実験に対する興味を失ってしまう。

    ボクの興味が持続する実験はわずかだ。
    面白い検証結果が出なかった実験は、残骸となってそこらへんに放置される。それなりに時間と労力をかけた実験なので、完全に捨ててしまうのもちょっともったいない気がするからだ。


    ボクのパソコンに作りかけの資料がゴロゴロしているのはそういう理由だ。

    作りかけの資料だけでなく、いろんなサイトをクローリングして取ってきた(今となってはなんなのかよくわからない)データがごちゃッと格納されている。

    厄介なのは、これらのデータを分類することが難しいことだ。だけどいつまた思い出してその「ゼロ」に取り掛かるか、自分でもわからない。だからあまり階層の深いところに格納しておきたくはない… という考えになって、パソコンのデスクトップに「仮置き(〇〇)」「仮置き(△△)」…みたいなフォルダがどんどん作られてしまうのだ。

    言っておきますけどね。
    ボクは「5S」のプロだ。だからオペレーションの現場では、整理→整頓→清掃→清潔→しつけをカチッと組み上げることができるし、これまでも整然と運用してきた実績がある。

    だけど、パソコンの中は整理ができない。
    それは「ゼロ→イチ」思考のせいだと思っている。


    まあそうは言いながら、ありがたいことにボクの周囲にはボクの「ゼロ→イチ」思考を理解してくれる人が多い。

    だから、日々いろんなことを散らかしながらも、お金をもらって生活することができている。それは、これまでに何度か(まあまあ社会的にデカいインパクトを与えた)「イチ」を生み出した実績があるからだ。

    だけど「ゼロ」を「イチ」にしてしまうと、これまた急激に興味を失ってしまうんだよなあ…

    そしてまた今日も、ボクは新しい「ゼロ」に着手するのだ。

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