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夏の空と雷の記憶─「守ってあげるよ!」が嫌だった─



    最近、ゲリラ豪雨が多い。
    突然バケツをひっくり返したように降り出し、
    あっという間に道路は冠水、
    ニュースでは「〇〇区で被害」と流れる。
    正直、こわい。


    でも、夕立の後には不思議と好きな瞬間がある。
    雨上がりの匂い。
    ふっと下がる気温。
    肌を撫でる涼しい風。
    まるで空気中のホコリまで洗い流されて、
    「はい、新品に交換しました!」
    と言わんばかりに澄んだ空気になる。
    あの感じが私は好きだ。


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    そんなことを思っていたら、
    ふと保育園での出来事を思い出した。

    雷がゴロゴロ鳴っているとき。
    ある先生がわざとこどもたちに
    「雷こわいねー。大丈夫!!
    先生が守ってあげるから!!」と言っていた。

    ……これ、私はすごく嫌だった。

    こどもをわざと怖がらせて、
    それを「守ってあげる」
    という自分の立場を強めるために
    言っているように見えてしまったからだ。
    なんだか偽善っぽくて、見ていてモヤモヤした。

    私はそんなとき、
    「雷、音が大きいねぇ」とか
    「びっくりしちゃうね」くらいしか言わない。

    こわがる子を落ち着かせることは大事だけど、
    わざわざ恐怖を大きくしてから
    “守ってあげるヒーロー役”を
    演じる必要はないと思うのだ。

    自然現象は、人の力ではどうにもできないもの。
    だからこそ「こわい」「涼しい」「気持ちいい」
    といった、いろんな感覚を
    そのままこどもと共有するほうが、
    ずっと自然で、正直で、いい。

    こどもがこわがっていたら、そっと寄り添い、横にいて安心できる存在でありたいなと思う。



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