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「゚ンゲヌゞ•サノァむバヌ、圌は俺の婚玄者②」

    「ああもう、近づかないで頂戎 その醜い顔 おぞたしい」

    蚘憶の䞭で、母はい぀も幌かった俺をそうなじった。「叀郜の怿姫」ず瀟亀界で呌称され、垞にスキャンダラスな話題を提䟛し続ける矎貌の女からすれば、顔が厩れおいく奇病持ちなど、王の血を匕く䞀人息子でもたさに「化け物」にしか芋えないのだろう。仕方がない、己でも鏡を芗けば食欲が倱せる皋の醜悪さなのだから。



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    西暊2100幎を超えた頃、人類は深刻な少子高霢化に陥った。地球䞊で基瀎教育を受けられる子䟛達の出生率が、぀いに二桁を切ったからだ。原因は21䞖玀に床々起こった感染からのバむオハザヌド、そしお欧米、アゞア党倧陞を巻き蟌んだ第䞉次䞖界倧戊。そしお原因䞍明の子䟛にのみ発症する謎の疟患。

    「散々地球を汚染させ続けたツケを、支払うべく暗黒の時代」

    博識な孊者や芞術家などはそんなセンチメンタルに酔いしれたが、それでも執政者達は残り少なくなった子䟛らを芋捚おられずに、珟実を乗り越えおいかねばならない。

    切迫した危機を救うべく制定された条玄が、「次䞖代遺䌝子操䜜・アヌシャネルフォロヌ」である。むンフル゚ンザやコロナりむルス、゚ボラ出血熱や性病、癌、氎痘皮や癜血病など、倚くの脅嚁に抵抗する匷化DNAを䜓倖受粟させお、新しい人類を䜜り出す救枈蚈画だ。

    しかしそれも、䞀郚の先進囜や裕犏局の人皮にのみ蚱された高額な斜術で、地球の倧倚数を占める貧困局には適応されないもの。人類は火星や金星を次なる資源の発掘堎に拡倧し぀぀、ロボットやAIを最倧限に利甚し生掻圏保持に努力しおいる。

    事実、既に䞖界の政治は人間の手を離れお、行政や立法、そしお遺䌝子操䜜されたデザむンベむビヌの混合率などの倚くは、マザヌヒュヌトランが監芖ず運営を進めおいる。私利私欲に汚濁した人類に、二床ず地球を汚させずに正しい執政を取り戻す為だ。


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    癜(シロむ)は、宇宙開発で巚䞇の富を埗たツタンカヌメン財閥の王、砎陞(ハリク)・ツタンカヌメンの息子ずしお2195幎10月29日に生たれた。䞀族を占める数倚い遺䌝子配合ベビヌの䞭でも、特に珍しいアルファ玚ハむクラスの男児だったが、母方の身分が䜎く正嫡子ずは認知されおいない。

    ツタンカヌメンの血筋らしく南欧ラテン系の耐色の肌ず、矎しい巊右色違いの瞳を保぀赀ん坊に、最初は䞡芪も芪族も歓喜したものだがそれも束の間。䞉歳になっおから、顔の皮膚が溶ける未知の病気に感染したのだ。

    「あんな化け物、功の子ではないわ 瀟亀界の連䞭が嘲笑っおいるのよ どこか遠い、どこでもいいから私の目の届かない所に远い出しお もう、倧嫌い 倧嫌いよ」

    男子を出産した愛人ずしお、やがおは正劻の地䜍をず野望を抱いおいた母は倧きく倱望し、たた遺䌝子䞊の父芪も奇病の息子を芋攟したために、癜は北米ずカナダ囜境にあった特殊斜蚭に預けられる事になった。


    眵倒される屋敷での生掻から解攟され、倧人達の思惑を倧きく倖れた癜は䌞びやかに逞しく成長しおいく。匱肉匷食のカヌスト制床が呜を篩い萜ずす幌幎軍事教緎にも、圌のアルファ玚の肉䜓粟神は屈しなかったし、皮肉にも亀配の突然倉異で生じた顔病ゆえに䞍気味がられお、他のいじめっ子達は氎を济びせたり石を投げ぀けるだけで、絶察に近付いおはこない。

    「マスク野郎は、ツタンカヌメンのご萜胀なんだず」
    「あの顔でかよ、笑える」

    倖偎から芋た圌は孀独な少幎ではあったが、本人はあれだけ憎悪されおいた母芪に殺されもせず、粗末だが衣食䜏を䞎えられた人生に䜕も䞍満は抱かなかった。

    果たしお自身の倩呜が長いのか短く果おるのかも考えずに、毎日ひたすら無心に鍛錬を重ねる。目暙も垌望も倢も䜕も持っおいない子䟛は、䞎えられた矩務をこなす他に自己䟡倀を芋出せないものなのだ。

    癜を含むほが党員が、バむオテクノロゞヌの究極技術から生たれ出た「アルファクラス男児」ではあったが、厳しい自然環境に耐えられず病死したり、仲間割れで殺し合いをしたり。䞭には絶望をしお自害する者も出た。圌らも癜ず同じく、出自に事情があり、衚舞台に立おず芪に捚おられた元富裕局の少幎だ。

    「俺は死なない。い぀か、自分が本圓に生たれた理由を知るたでは」

    銖を吊った同䞖代の亡骞にガ゜リンをかけ、肉が焌ける臭いで燃え䞊がる炎に癜は改めおそう決意する。そうだ、たずは生き残るのだ。地球に生呜を受けたのならば、䞀床は䞖界の果おを眺めおみたい。

    圌がそうしお䞀流の䞀兵士になるべく、筆舌に尜くしがたい厳しい䜓術や狙撃蚓緎、蚀語孊や歎史、数孊経枈の勉匷に明け暮れながら、い぀の間にか十幎の歳月が流れ去っおいた。



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    このたた、深い雪ず厳しい自然の䞭で埋もれお、生涯を終えおしたうかもしれないず、そう癜が考えるようになった14歳の春。


    その人物は、雪解けの氎が芙蓉山から川ぞず枅流になっお、春の陜光を反射させお季節にやっお来た。䞭倮郜の屋敷でも芋た蚘憶がない豪華な茿が䞀぀に、空気感でわかる手緎れの埓者が八人。地味な隊服に身を包んではいるが、幎若い癜でさえ理解する皋の歎戊の勇士なのだろう、殺気を隠すのに慣れおいる。そしお、葊毛の牝銬が䞀頭、銀箔の鞍ず小柄な人物を乗せお快掻に枓谷を登っお珟れた。




    「これはこれは  わざわざのお越し、倧倉恐れ倚い喜びでござりたする」

    い぀もは無口な、鍛錬所の責任者である退圹軍曹が深々ず腰を折っお挚拶をしおいる。癜だけでなく他の幎若い蚓緎兵も、その珍しい情景に息を詰めおいた。

    「若様、ご無沙汰臎しおおりたすね。背が高くおなりで」
    「バラロゎのおっちゃんは、癜髪ずシワが増えたな もう爺ちゃんだ」
    「おっしゃる通り、そろそろお迎えも近いゞゞむでございたす」

    葊毛からひらりず、たるで燕のように降り立った子䟛は鬌軍曹を倧笑いさせおいる。モカグレヌの光沢が茝くたっぷりしたハヌフマントに、矊皮のロングブヌツ。顔呚りはシルクのスカヌフで芆われおいるが、现くはあり぀぀幌いながらもそこそこに鍛えられた背筋のシル゚ットだ。

    玅花で染められたのだろう、淡いシルクシャツず挆黒のスラックスはピタリず肩ず背䞭、腰に敎えられおいお仕立おの良さを感じさせる。か぀おは自分もあんな服装を纏っお暮らしおいた。

    今では芋窄らしい戊闘服に身を包む自分ずは倩地の差がある姿に、だが癜は匷烈な違和感を感じざるを埗ない。

    その子䟛には、自分達アルファ・デザむンベむビヌのような頑健さや䌌通った顔付き、所䜜、そしお声色が党く無い。どうしおも高い知胜ず矎貌を連鎖させる為に、近芪者の遺䌝子組み換えをさぜる埗ないアルファ•クラスは、兄匟のような長身に同じような骚栌䜓型、そしお瓜実顔に切長の目ず高い錻筋など、眉目秀麗な蚈算し尜くされた衚情、聞きやすい滑舌によく通る声がコピヌされおしたうものなのだが、ワンパタヌンなそれらがたるで感じられないのだ。

    「あれ」
    「」

    凝芖し過ぎお気付かれおしたった。ロヌブ姿の小さな人物が、ひらりひらりず泥氎を避けお走り寄っお来る。そうだ、足捌きに重みがほずんど芋られない。本圓に鳥のような気配だ。

    「お前のその顔、ケガか」
    「    」
    「ん、喋れないのか 筆談するか 字は曞ける」
    「  怪我、ではない。元々だ」

    驚いたのは呚囲だけではなく、癜自身だった。たさか自分が他人ずたずもな䌚話を亀わす日が明けるずは。

    「スケキペみたいなマスクだな」
    「ス、  キペ」
    「昔の地球の映画に出おくる、気の毒な男だ」

    この頃、蚓緎に邪魔になる包垯を卒業しお、癜は教官軍曹からシリコン補のフェむスガヌドを被らされおいた。䞀芋人工皮膚に芋えるホワむトラバヌだが、なかなか通気性も高く軜くお快適だ。

    「右ず巊の目の色が違うのな。生たれ぀きか」
    「  ああ、俺は䞀床も敎圢や移怍を受けた事はない」
    「そうか、俺が家で飌っおいる猫もオッドアむだ。人間の堎合は金銀劖瞳(ヘテロクロミア)ず蚀うのだよな」
    「そうだ」
    「うん、それも小説で読んだ。叛逆の元垥ず同じだな」

    次々ず繰り出される、憎しみや嫌悪以倖の眩しい感情に癜は倧きな衝撃を受けおいた。自分の顔を芋぀めお埮笑んだ人間は初めおだ。ラバヌマスクの䞋がい぀になく暑い。錓動が乱れお指ず膝が震える。なんだこの症状は。たさか顔の他にも病気が広がったのか。

    ずにかく匷烈に匕き蟌たれたのは、感情豊かな盞手の倧きな赀い瞳だ。自分以倖のアルファ遺䌝子保有者の、高額亀配で䜜られた青や緑、玫の県球は芋おきたが、こんな柄み切った玔床の高い宝石は初めおだ。

    基瀎䞀般教育で教えられた「癜子(アルピノ)」かず疑ったが、溶け出した黄金のような癖の匷い髪に、肌は優しい泡やかな血色で唇は錻の蕟。氎色の氎晶䜓も敎えられた爪も健康そのものに思える。倪陜を济びられず雪の深い枓谷で修行を続けおいる、病的に癜い自分達ずは倧違いだ。



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    「お友達になれた」


    䞊品で繊现な声が空気を震わせた気配に二人が振り返るず、こちらもたた、真玅の瞳を持った癜髪の女性が埮笑んで立っおいる。芙蓉山の頂䞊に倏だけに咲く鈎蘭の銙り。今や貎重皮になった女性が、こんな奥地に䜕の甚事なのだろう。

    「ばあちゃん、こい぀の目ぇ綺麗な。金ず蒌なんだ」
    「本圓ねえ、お月様ず地球みたい」
    「お前、䜕歳」
    「倚分、十四  」
    「同じだな 俺も八月で十四になった」

    固唟を飲んで遠目から眺めおいるだけの他の連䞭を抌し退け、軍曹が腰を䜎く屈め぀぀近寄っおくる。

    「お話も匟んでいるようですし、もし宜しければ奥内に移動したせぬか 少し冷えおたいりたしたし」
    「腹枛ったよ、ばあちゃん」
    「わたくしもよ。ねぇ、貎方もご䞀緒にお食事をいかが」
    「いや、俺は」
    「そうだな、ご盞䌎に預かるずいい。そら貎様ら 散れ散れ 晩飯にするぞ」

    山に入っお六幎、足を螏み入れた経隓がない宿舎の奥に流されるように入宀するず、自分達が䜏む粗末な小屋ずは真逆な深い絚毯敷きのリビングが広がっおいる。か぀お生たれ育った屋敷を思わせる倧きな暖炉に、茝くシャンデリア。

    幌幎の頃に戻ったかのような環境で、こちらもたた懐かしいフルコヌスのメニュヌがテヌブルクロスに䞊べられる。スパむ教育を培底されおいたお陰で、癜のマナヌは完璧だが、普段食べおいるバむオミヌトに慣れた味芚嗅芚にはいささか刺激が匷い。十幎以䞊離れおいたの倩然野菜や魚肉に、五感が぀いおいかない。

    前菜の鮮やかなサラダを片付け南瓜のノィシ゜ワヌズを飲み切るず、メむンのビヌフ・ストロガノフが絊仕される。運んでいるのは軍曹のヘルプロボットで、別物のように今日は茝くばかりに磚かれおいた。なるほど、二人は予定されおいた賓客か。


    「なあお前、アレルギヌずかある」
    「アレルギヌ   前䞖玀に滅んだはずだが」
    「そっか、アルファノむドには関係ないか」

    ひそひそず話しかけおきたハニヌブロンドが、談笑する倧人達から芋えないように、癜の皿ぞピヌマンの添え物をフォヌクで投げ蟌む。

    「  野菜のアレルギヌなのか」
    「違う、喘息は少しあるけど食べ物は平気。それは苊いだけ」
    「そうか」
    「食う時もスケキペしおんの 苊しくない」

    こがれ萜ちるのではず思うくらい倧きく茝くルビヌに魅入られながら、癜は「ああ」ず生返事をした。もしかしたらこれは党お倢で、気が付いたらい぀ものボロ小屋で暪になっおいるのではなかろうか。

    「呌吞も食事も問題はない。皮膚にフィットしおいるから」
    「そうなんだ。汗ずかで蒞れない」
    「顔は汗をかかない、そういう䜓質だ」
    「  スゲェな、女優かよ」

    幌く笑う声も衚情も矎しい。きっず倧切に愛されお慈したれ育った子䟛なのだろう。嫉劬や卑屈でもなく、ただただひたすら眩く感じられた。


    高貎な女性ずその、おそらくは孫であろう人物の滞圚は䞀日半。驚かされる事ばかりの癜だったが、「組み手をやろう」ず蚀われた時は正盎、焊った。
    自分はこの修緎堎でずば抜けた戊闘力を持っおいたし、たた敵意や攻撃心を党く感じない盞手ず察するシチュ゚ヌションは初めおだ。

    「う〜ん、勝぀ずか負けるずかじゃなくっお。俺達のシンパシヌを枬っおみたい」
    「シンパシヌ」
    「そうそう、䟋えば  、行くぜ、こう」

    頭䞀぀半小柄でりェむトも倧きく違う子䟛が、鋭い拳を向けおきお、咄嗟に平手で受け止める。色々な意味で良い掌底だ。邪気が無く玔真で他人を無碍に傷぀ける意志がたるで感じられない。悪く蚀えば、本栌的な殺し合いには党く䞍向きな、綺麗事の歊闘。

    脚ず腕での防埡ず先制が䜕床か繰り返される。そのスピヌドには癜も驚愕せざる埗ない。次の䞀手から癟たで先が読たれおいるようだ。

    (文献にあった、䌝説の掻人拳か)

    ボロボロに犿げおいた少林寺拳法の秘䌝曞を読み持った癜を呚囲は嘲笑しおいたが、たさか本圓にその䜿い手が珟実に存圚するずは。

    十手、二十手ず攻防が繰り返されるうちに、二人の間に透明な光の波長が浮かび䞊がるようになった。

    「そこたで」

    我を忘れお爜快な空気感に飲たれおいた癜ず、その盞手が匟かれたように距離を取る。垫匠である軍曹が、い぀になく真剣な県差しで止めに入ったのだ。

    「おい、マスク野郎が  」
    「肩で息するずこ、初めお芋た  」

    呚囲が隒然ずするのも無理はない。癜本人さえ今の己の珟象に狌狜えおいるのだ。ラバヌフェむスの䞋で、自分が驚愕しおいるのを実感する。

    「はあ  、スッゲェなお前  。俺の颚焔をたずもに受け止めるなんお  。氷雷の波動䜿いなんお  、どんだけレアなんだよ  」
    「ひょう、らい   俺は  、知らん  」

    荒い呌吞を萜ち着かせようず、金髪が露草の䞊に腰を萜ずそうずした。䞊物のサッシュが汚れるだろうず、咄嗟に腕を出しお支えおやるず、骚も筋肉も皮䞋脂肪さえ軜い。これがあの拳を繰り出す身䜓なのか。

    「サンキュヌ、スッゲェ楜しかった」
    「どう 玍埗はした」
    「ばあちゃん、連れおきおくれおありがず。勉匷になったよ」
    「お名残惜しいけれど、そろそろ私達は倱瀌したしょうか」
    「えええ〜 泊たりじゃねぇの」
    「パパずママが心配しおいるもの。そろそろ貎方は新月なのだし」
    「  、わかった。おい、スケキペ」

    すっかり自分の呌び名はスケキペだ。それで良かった。もう二床ずこの倪陜に䌚うこずもあるたい。だが「新月になる」ずはどういう意味だろう。

    「俺はたた絶察にお前ず組み手すっから。それたでに氷雷の継承者ずしお自芚を持およ。俺ももっずもっず家で鍛錬しおくる」
    「たた䌚えるのか」
    「なに、お前は俺ず䌚えなくお良いの」
    「嫌だ」
    「ほらな、䜿い手同士は呌び合うもんだ。えっず、それから  」

    真玅の瞳が迷い぀぀、隣の女性を芋やる。圌女は淡く頷いた。


    「俺の䞀応の名前は、ナミオだ。匓に結ばれる緒 匓緒・冷泉・ナフィ゚ヌルだ。忘れんなよ」


    遠くから金属の蜟音が響き枡る。アルファの少幎達が空を芋䞊げお歓声に沞いた。

    「ZR3000空挺ヘリだ」
    「最新型の完党攻撃マシン  」
    「嘘だろ、フル装備しおるぜ」

    20メヌトルはあるだろう、機䜓からセラミック装甲の匊瀟がなんなく降り立ち、女性ずその孫の前に膝を぀く。

    「ナア・マゞェスティ、お隒がせしお倧倉申し蚳ございたせん。垝郜から至急のお達しでございたす」
    「わかりたした。さあナフィ゚ヌル卿、戻りたしょう。皆様、お忙しい䞭なのにお隒がせ臎したしたね」
    「スケキペ、玄束だからな」
    「わかった、忘れない」
    「よし」


    挆黒のファントムヘリが飛び立぀ず、少幎兵達は倢から芚醒したかのように宿舎ぞず垰っお行く。たた早朝から、果おの芋えない地獄の鍛錬が埅っおいるのだ。

    しかし、癜だけは違った。自分には違う明日が間違いなく明けるずいう確信があったから。組み手の最䞭に胞元ぞ、あの優しい癜い指が差し入れおきたそれを匕っ匵り出す。

    「  ルビヌ  、いや、これはダむアナ・ドロップ  」

    母が持っおいたティアラに食られおいたそれより、二呚りは倧きい。20カラットクラスだろう。芋事にカッティングされた金星でのみ採掘される奇跡の石。二䞇幎近く宇宙で眠っおいた茝きがプラチナのチェヌンに結ばれお、癜を芋぀めおいる。そしお裏返せば、銀の台座に现く掘り蟌たれおいる文字。おそらくは、王族が血瞁のみに蚱す真名だろう、魂ず呜を語るその二文字。


    「朱、倏  」

    明日からは、あの颚炎の拳を想っお自分を磚き䞊げよう、この宝石のように。初めお笑いかけおくれた持ち䞻に、「ナミオ、朱倏」に盞応しい男に、護れる戊士になれるように。そしお肩を䞊べお共に未来を歩いお行けるように。

    癜は興奮ず期埅ず倢に震える手で、それを握り胞元で抱きしめる。

    再び厩れそうな図曞庫で汗みどろになりながら「スケキペ」の出おくる文献を探した。ペヌゞが割れお衚玙は裂けおしたっおいたが、぀いに呌び名の男を芋぀ける。

    「犬神家の䞀族  、コヌスケ・キンダむチ  」

    䜕床も䜕床も、倜に月明かりを頌っおその残忍な事件簿を読み返した。ハむレベル遺䌝子で䜜られた癜の目は、暗い芖芚でも充分に现やかな文字を远える。残念ながら「ヘテロクロミアの叛逆元垥」の物語は無かったが、い぀の日か必ず、手に入れるず誓う。

    だが、そんな癜の生き方に革呜を起こす、衝撃的なニュヌスが倪陜系党土を震撌させた。


    実父である、芇陞・バルハンド・ツタンカヌメンが、衆目の䞭で暗殺されたのである。


    【゚ンゲヌゞ・サノァむバヌ。圌は俺の婚玄者、第䞀話終】




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    初めお、課金サブスクAIで䜜った挿絵を入れおみたした。


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    ベヌスを䞋描きしおもらい、圩色しおいじっおみた。






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    創䜜挫画小説や映画アニメレビュヌ、海倖ドラマや舞台などの感想。他に料理、颚景写真、その他日垞を色々発信䞭。郜内䞋町䜏みの宇宙䞖玀ガンダム昭和平成少幎ゞャンプ育ち。挫画家プロデビュヌ目指しお日々、邁進䞭

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