
「待て」ができるうちの犬と、「待て」が待てない私の巡礼の年
タイトルが長いと読んでもらいやすいんだって?ネタバレでもいいから何が書いてあるのか分かりやすいほうがいいんだってさ。ネットだと特に最初の10文字くらいが大事らしいよ。あとSEO的なものも考……
B’zの『愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない』時代に、やたら長いタイトルの曲が流行ったよな。あと、村上春樹の『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』なんて長い割に何言ってるのか分かんないけど、おしゃれか。
タイトルを短くしていいのは、有名な人だけらしい。
信頼と実績の東野圭吾は二文字の達人な。『手紙』は最近、亀梨くんのドラマみた。朝井リョウの『正欲』はSEO問題も地味にクリアしてる。『夏帆』村上春樹は長くても短くても常におしゃ♡
それで今日はいったい、#なんのはなしですか だって?
まぁ、待て。
待て大会には出られない
うちの犬は「待て」ができる。なぜか最初っからできた。
おやつを置いて「待て」というと、私の顔をじーーっとみて待っている。えらい。伏せをした犬の前足の上におやつを乗せてみる。さすがに食べちゃうだろう。
「待て」
すると犬は、気を紛らわせるように明後日の方を見た。おやつの存在を忘れようと努めているのだ。けなげか。
それから「まだ?」と言うように私の顔をじーーっとみる。決して吠えて催促したり、モジモジソワソワしない。「よし」と言われたらすぐに食べられるよう目線だけは外さずにスタンバっている。
わんこのマルシェで行われる『待て大会』に参加できるレベルの完璧な仕上がりだ。1分間、待てができたら合格。楽勝じゃん! しかし…
く~~~~~!!(悶絶)
もう我慢できない。そのつぶらな瞳でじーーっと見つめられると、待てが継続不可能になる。1分どころか10秒が限界である。
本当はやればできる子なのに。ごめん、イッヌ。
このような理由で、うちの犬は『待て大会』に出られない。

待つはかわいい
犬に「待て」をさせることができないばかりか、自分も「待て」ができない。人気の店の行列に並ぶくらいなら他の空いている店に行くし、連れの料理が来なくて自分だけ来た時には、皆の料理が揃うまで待たずに「お先にいただきま~す」と言って食べ始めたい。
逆に、連れの料理だけが先に来た時には、「どうぞ、先食べて」と言いつつサラダを貰って食べるなどが理想である。
さらに、注文してから料理が来るまでの待ち時間をなるべく短くするために、早く来そうなメニューを選び、コーヒーは食前にする。混んでいる時には連れと同じメニュー、なんなら客の多くが注文するであろう店の看板メニューを選び、厨房の手間を減らす配慮も欠かさない。
これがもし、好きな彼とのデートだったら
「なるべくゆっくり作ってください、どうかこのまま…ランチを待っているこの時よ永遠に続け♡」と思ったかもしれない。「彼と一分でも長く一緒に居たい♡」そんな思いでコーヒーも食後にしていただろう。
待ち合わせ場所にだいぶ前に行って待ってたり、毎晩電話が来ないかな~♡と待ってたり、かつて乙女だった私は、いろいろ待っていた。
そうか、待つってかわいいんだ。
ただでさえかわいいうちの犬が「待て」をしている姿がかわいすぎて悶絶し、待てが待てないのも無理はない。
*
うちの犬はどうして「待て」ができるのかといえば、それは、じっと待っていれば褒められて、必ずおやつがもらえるからだ。
待っていたら、必ず。
だけど忠犬ハチ公は待っていてもご主人様はついに来なかった(泣)
そういうことがあると待てなくなるよな。
ラーメン屋の行列に並んで待ってたのに「スープがなくなりました」って何?
「明日は卵の特売日」っていうから買わなかったのに、次の日行ったら売り切れてたとかさー、何なん?
なにボサーっと突っ立ってんの!自分から動かんと!
…待っててもいい事なんかないじゃん。
可愛いだけじゃ、ダメじゃん。
何度も裏切られ、信じることを諦めた私は、いつしか待てない大人になっていた。
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かわいく待ってたら、そのうちきっとZINEに載る。
こちらはティッシュ字