
さくらとカメラと山桜
さくらの季節は浮足立つ。晴れようが降ろうが日曜日は自発的自宅軟禁状態を好んでいるのに、この時期だけはカメラを肩に掛けてちょっとでかける。
愛機はCANONの一眼レフ EOS Kiss x5。カメラ愛好家にフッと笑われる機種なのです。上位機種は重いから。うそです。重さは言い訳で、お値段が高くていつまでたっても買えないだけです。
鴨川でカメラ片手に歩いていた時、西洋人に「良いカメラですね」と褒められたことがある。ワールドワイド的には上位機種とかしょーむない争いなんだと気がついたけれど。どう扱うかはいつでも私次第なんだよな。
自宅から歩いて3分のところに桜並木がある。年輪を重ねたさくらがトンネルになっていて毎年飽きない美しさだ。

下手の横好き小僧
新品のランドセルとワンピースの小学生が、同じく正装の保護者とともにセルフタイマーで記念写真に挑戦している。
誰かがご家族を撮ってあげたら一番いいんだけれど。
「お撮りしましょうか?」と言えるほど技術はないので、お声がけできない。見掛け倒しのカメラ小僧。小僧ちゃうけど。
単焦点レンズという望遠レンズの真逆の短いレンズでさくらを撮影することが多い。今回の写真も単焦点レンズで撮っている。

ファインダー覗いて撮るのが好みだ。
めちゃくちゃ近視なので勘で撮影している。きっとプロカメラマンはいろんな調整を瞬時に確認しながら撮るんだろう。
私はファインダー内でぼんやり構図を決めているだけだ。
ピントが合わないとシャッターが切れない仕様なので、どこかにはピントが合っている。CANONの先進技術ありがとう。
素っ頓狂な場所にピントが合っていて、”味わい深い”写真がいつも撮れる。

通り過ぎるさくらも遠目にみるさくらも
わたしの住むマンションの前に大規模マンションが後からできた。建ぺい率の関係なのか敷地の端に小さな公園が作られ、10本弱のさくらの苗木が植えられた。
ここのさくらもほぼ満開。ちょっとした遊具しかない公園には人影もなく、盛夏の午後三時の様相。シートを敷いて花見をするには生活感がありすぎるのかな。
10年を経たさくらは、若者の面差しで枝を空に向けてどんどん伸ばしている。もっと愛でてあげてほしい…と思いながら帰宅した。
市街地から六甲山地の山桜があちらこちらと咲く様子が見えるのは、ソメイヨシノが散り始めるころ。
山桜たちは毎年きっと花見や写真の狂乱とは無縁なのだろう。おのずと咲きほこっては、風や雨で人知れず散っていくのだなあと、文人のような気持ちで下界から眺めている。
