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洋楽シェア“0%”の衝撃

    Billboard JAPANの年間チャートが発表された。上位100作品はシングル、アルバムともにK-POPを除くと洋楽が1作品も入らない状態となった

    年間チャート上で言えば洋楽のシェアは0%だ。いかに洋楽が聞かれていないかということがよく分かる…。

    2022年度はアルバム1、シングル1という状況だった。アルバム、シングルともにシェアは1%だ。

    23年度はアルバム1、シングル0だったので、シングルのシェアは既に0%になっていたが、アルバムも含めた音楽ソフト全体としては0.5%とかろうじて生き残ってはいた。

    ところが今年度はアルバム、シングル単体でも、両方をコンバインしたものでも0%だ。

    ビルボードではなくオリコンだけれど、ちょうど40年前の1984年度は年間の総合アルバムチャートは洋楽のワンツーフィニッシュだった(1位はマイケル・ジャクソン『スリラー』、2位は『フットルース』サントラ盤)。そうした時代と比べたら洋楽は聞かれていないと言わざるを得ないと思う。

    8月にデイリー新潮がSUMMER SONICはK-POPや国産アイドルのステージは大盛況だったが洋楽アーティストは閑古鳥が鳴いていたという記事を配信し、洋楽信者がムキになって批判していたが、洋楽離れは間違いなく起きていることはこの年間チャートでも分かると思う。

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    テイラー・スウィフトやブルーノ・マーズが東京ドームで行った来日公演は大盛況だったのに、こうしたアーティストたちの楽曲は年間チャートには入って来ないのはどういうことだと思う人もいるだろう。

    おそらく、テイラーやブルーノの来日公演に足を運んだ人は最近の曲には興味がないんだと思う。来場者のほとんどはコロナ前で認識が止まっているのでは。この2人のファンに限らず洋楽リスナーの多くが新曲を求めていないという側面は否定できないと思う。
    テイラーの来日公演では2020年にリリースされたアメリカン・ルーツ的な2部作『フォークロア』と『エヴァーモア』の楽曲を披露している時間をトイレタイムにしていた連中が結構いたし、来日公演時点での最新アルバム『ミッドナイツ』からの最大のヒット曲“アンチ・ヒーロー”でのシンガロングが弱かったことを見てもそうした傾向は強いと言えると思う。

    一方で、洋楽アーティストのライブではなく、単なるお祭りとして代表曲すらロクに知らないのに、ネットやワイドショーが騒いでいるから行ってみようってなった人も多かったのではないだろうか。テイラーなんかは、彼女の経済効果がすごいという話題がワイドショーのみならず、経済ニュース中心のテレ東でも放送されていたので、その傾向は強いと思う。

    また、最近、SNSで“洋楽アーティストのライブに行っている面子って、どのアーティストもいつも同じじゃない?”といった意見を見かけたが、そうした面もあるのではないかと思う。要はロッキング・オンやクロスビート、BURRN!といった洋楽系音楽雑誌(クロスビートは休刊)に80年代から2000年代にかけて洗脳された40〜60代のオッサン、オバサンが掛け持ちしているだけなのではという考察だ。

    ロッキング・オンの元副編集長、タナソーこと田中宗一郎が音楽ソフトの万引きを容認する発言をして炎上し、ネットニュースにまでなった。
    こうした洋楽系音楽雑誌を主導してきた連中は欧米のポリコレに感化されたメッセージを誌面やSNSで発しているくせに、実際はいじめやパワハラ、セクハラをやる方であることが多い。そうしたダブルスタンダードな言動、というか老害思想に嫌気がさし、洋楽メディアから距離を置き、こうしたメディアの信者が集まる来日公演には行きにくくなったという人もいるのだろう。だから、来日公演には洋楽雑誌の信者ばかりが集まる。

    多分、どの見方も間違いではないと思う。

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    そんな自分も正直なところを言うと洋楽離れを起こしている。

    シャブージーの“ア・バー・ソング(ティプシー)”がBillboard HOT 100(要は全米シングルチャート)で通算19週目の首位を獲得して(連続ではない)史上最長記録タイを達成した。

    これは、2019年に19週間連続首位を記録したリル・ナズ・X feat. ビリー・レイ・サイラスの“オールド・タウン・ロード”に並ぶものだ。
    こちらは連続ということになっているが、最初の週はビリー・レイ・サイラスが参加したリミックス版ではなくリル・ナズ・X単独バージョンでの首位獲得なので、厳密にはこれも19週連続ではないが…。

    それはさておき、そんな大記録が出たのに全然気分が盛り上がらないんだよね…。

    SPACE SHOWER TVの洋楽新着MVをまとめて流す枠を録画したものなんて半年分以上たまったままだし、洋楽CDだって、日本盤CDとしてほとんど出ない上に、輸入盤は円安で高いし通販だとなかなか入荷されないからほとんど買わなくなってしまった。

    自分の中で洋楽離れは確実に起きている。

    ここ最近の全米シングルチャートを見ていると、やたらとカントリーが強い。ストリーミング(サブスク)時代になって、リアルタイムで日本でもカントリー系アーティストの楽曲を“日本盤”として聞けるようになったとはいえ、日本の音楽メディアは依然として“カントリーは米国の演歌”という捉え方をしているので最新情報はほとんど日本語で伝えられることがない。だから、洋楽好きという人でもカントリーの動向を追いかけている人は少ない。なので、ミュージック・シーンの現状についていけないという人は多いのではないかと思う。

    カレンダーイヤー(年間チャートの集計期間でなくカレンダー上の期間)で今年、全米シングルチャートのトップをカントリー系楽曲が占めたのは実に29週だ(まだ3週残っているのでプラスされる可能性はある)。現在の全米チャートはストリーミングのポイントが重要視されている。そのストリーミングによる音楽視聴の動向を主導しているのは若者だ。だから、若者にカントリーが聞かれているのは間違いないと思う。

    もっとも、このうち19週は黒人アーティストのシャブージーだ。残りの10週のうち2週は黒人アーティストで本来はR&Bやポップにカテゴライズされるビヨンセだし、6週は白人だけれど本来はラップやロックにカテゴライズされるポスト・マローンだ。また、ブレンダ・リーのクリスマス・ソングも1週間首位に立っている。

    純粋なカントリー系アーティストによる首位はモーガン・ウォレンの1週間だけだ(彼がポスト・マローンの楽曲にフィーチャリング・アーティストとして参加しているのをカウントしなければ)。

    だから、純粋にカントリーが若者に人気と言い切れるわけではない。でも、カントリー的なものが支持されているのは事実。

    この現在のミュージック・シーンを見れば、ドナルド・トランプが米大統領選で復活当選したのも納得できると思う。Z世代=意識高い=民主党支持ではないということだ。

    というか、ポリコレに辟易して、都市部の若者の中にもトランプ的なもの、カントリー的な音楽を支持する人が増えているということなのだろう。

    米音楽賞で黒人アーティスト、特にビヨンセがノミネートされている部門で白人アーティストが受賞すると、申し訳なさそうに“ビヨンセが受賞すべきだった”とコメントしなくてはならない風潮があるからね…。
    ビヨンセを評価できない奴は、音楽を聞くセンスのない奴、人種差別主義者みたいな圧力がある。

    グラミー賞の主要部門のノミネート枠が増えたのだって、無理矢理、黒人や女性、LGBTQの候補者を増やすためであることは明白。

    R&Bやラップといった黒人音楽のジャンルだけでなく、ポップやロックなどのジャンルでも民主党的な価値観を支持しないといけないという同調圧力がある。

    そういう純粋に音楽を楽しめない状況が、純粋に音楽を楽しめる、場合によっては保守的な思想から反民主党な面を見せるカントリーに向かわせているのでないかという気がして仕方ない。

    自分も一応、洋楽好きと名乗っているが、そろそろ、この肩書きを外そうかなと思いつつある。

    今年見た洋楽ライブはテイラー・スウィフトとTLCのたったの2公演だけ。ライブ自体は対バンやフェス、リリイベを含めて100公演以上行っているのに、洋楽はたったのこれだけだからね…。
    円安のせい、世界的なインフレのせい、アーティスト側がライブを主たる収入源にしているせいと、理由は色々あるけれど、A席≒天空席ですら2万円くらいするライブなんて行けないよねってのが大きな要因ではあるが…。

     
     
    一応、マスコミ業界に属している人間 テレビの報道情報番組を中心に活動 映画や音楽を中心に様々なエンタメやアートに興味を抱いている

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