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血糖値スパイク

    血糖値スパイクが憎い。何歳かを超えた時、血糖値が急上昇してしまう菓子パンのようなものを食べると身体が分かりやすく睡眠を要求してくるようになった。自分の意志で寝たいのに血糖値に命令されて眠らさせられてしまうようになった。

    この前、チョコとバターがたっぷり塗られたパンを食べた後、面白いように眠った。起きたら暗くなってて脳内に完全完敗の文字が並んだ。血糖値の奴隷なのか俺はよお、と嘆いた。

    嘆き続けたくないので、最近はなるべく血糖値スパイクしないように気をつけています。

    なのに昨日選んだ外食はしゃぶしゃぶ食べ放題でした。言動不一致もはなはだしい。

    理想論ではしゃぶしゃぶ食べ放題は血糖値に優しい。白菜、人参、大根、きのこなどなど血糖値の上昇を抑えてくれる食べ物が取り放題だからです。

    僕もしゃぶしゃぶ食べ放題を選んだ時は、

    野菜いっぱい食べられるし、今日は完璧っぺき⭐︎

    って思ってました。

    だが僕は意志が弱い人間なのだ。いざ肉を前にするとせっかくしゃぶしゃぶ食べ放題に来たんだから肉をなるべく沢山食べたい、って思考にすぐなりました。野菜を沢山食べようって考えはすぐに脳内から削除されました。

    そして結局お肉ばっかり食べました。「このタレで食べたら美味しいよ」「ほんとだ、じゃあこれも試してみよう」と妻とどのタレが肉に一番合うのかを探求しました。おまけに中華麺まで投入しまくりました。「とんこつスープに中華麺の組み合わせは最高だね」と呑気に言ってました。

    血糖値の奴隷になるべくしてなっています。

    もうこの時点で血糖値スパイク確定なのに無駄な足掻きをしてしまうのも僕です。

    ドリンクバーを注文したのに、烏龍茶しか飲みませんでした。ドリンクバーの意味とは、です。

    ソフトクリームも自分でうねうねして食べ放題だったのに「ソフトクリームなんて血糖値スパイク代表みたいな食べものは食べない」と言い放ちました。無駄な足掻きがすぎます。

    後ろのテーブルに居た中学生らしき人たちはなんの躊躇もなくソフトクリームうねうねしてました。かつての僕もそうしてました。

    子どもの頃両親が連れていってくれた食べ放題で、好き放題ソフトクリーム食べてました。なんで親やじいちゃんばあちゃんはこんな美味しいソフトクリームをちょっとしか食べないんだろうか、損してるよ!と思ってました。

    しかし今なら分かります。血糖値スパイクが嫌だったんだなと。

    もう僕もあの頃みたいに無邪気にソフトクリーム食べられません。

    大人に成るとは、ソフトクリームの美味しさを知っていながら血糖値スパイクを気にして食べなくなってしまうこと、なのかもしれないと思ってしまいました。

    今でも甘いものは大好きですが、どうせ血糖値スパイクさせるならとびきり美味しいスイーツでスパイクさせたいって思うようになってしまいました。

    つまらない大人になってきてしまっているなと自嘲しました。

    正しい選択しかしない大人にはなりたくないのに、結局正しさばかり選ぼうとしてしまっています。なんか嫌だ。あらがいたい。

    だから次こそはソフトクリームうねうねさせたのを堪能したい。野菜なんかに目もくれず肉だけをうまいうまいと堪能したい。

    そう書きながらも、やはり血糖値スパイクがチラついてくる。思っているよりも血糖値スパイクに縛り付けられている。なんてこった。

    おわり

    #なんのはなしですか


     
     
    エッセイ書いてます|妻とのこと、生活の中で見つけたこと|主催たまごまる杯|エール贈れる人を目指し中|noteでお馴染みの作家の岸田奈美さんが憧れ

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