
【雑感】直美が悪いとは思わないが、その理由と言い方はどうなんだ??
「直美」と書いて「ちょくび」と読みます。意味は2年間の初期研修を終えた後、専門医の資格を取らずに直接、美容整形外科に属することを指します。専門医を取った後に美容整形外科へ行く方もいる事を考えると、知識、経験、実績に乏しい初期研修止まりの人が、金目当てに行くと揶揄されても仕方ない状況ではあります。それを踏まえて、以下をお読みください。
先日、元医学部生youtuberの「りり先生」が美容外科医になることと、何故その選択したのか、という理由を、休止していた自身のyoutubeを再開させて語った内容がSNS上で結構荒れている。
りり先生は現在26歳との事なので初期研修が終わった段階、つまり「直美」。多少なり影響力のある人が「直美」を選択すれば、昨今の風潮から世間のパッシングをある程度は受けることくらい容易に想像できたはずだが、それでも「直美」を選んだ事に本人の強い意志は感じる。
動画を見ての個人的な感想は、理3を卒業しても医師にならず、youtubeやったり、塾経営したり、コンサルへ就職する人と同類で、別に非難されることはないと思う。むしろ学生時代にyoutubeをやって、それなりに影響力があったことを考えると、それを利用して美容外科を選択するのは、誰でも出来ることではなく、ある意味、自然な選択かもしれない。
いくら外野が「結局、こいつも金か」と騒いだところで、それはやっかみでしか無いし、仮に本人が対価を求めての行動だったとしても、自分で決断したのならいいのではないか。医師もただの人間。「医師たるもの聖人君子であれ」的な発想自体おかしい、というのが私の考えである。
しかし気になった点もある。
それは「多少なり影響力がある人なのに、思慮が浅すぎやしないか?」というものだ。「直美」を選択した理由とされる内容が、あまりに稚拙で、関係各所に配慮がなさすぎると感じ、正直「この程度か」と思ってしまった。
動画の中で「保険診療は高齢者と生活習慣病の人ばかりでそれがイヤ」という主旨の発言をしている。それはこの方が初期研修中に感じた事実、本音なのかもしれない。
しかし、2年の初期研修では、そんな「保険診療の高齢者や生活習慣病の人」への対応、治療方針は1人では任せてももらえないだろうし、おぼつかないはずだ。そんな状態にも関わらず、自分の経験や実績のなさを棚に上げて現状を批判し、更には保険診療の未来と問題点を全てを見たような物言いには疑問が残る。そんなことは百も承知で、日々保険診療で働いている他の同僚の研修医には勿論、時間を割いて指導してもらったであろう上級医や教授に対しても、流石に失礼ではないかと思った。
また「自分より努力もしない先輩の方が給料が高い年功序列」にも苦言を呈し、それに対し「美容外科医は努力が報われる点が魅力」と説明してるのだが、周りがどうこうではなく、先輩に悪態をつくのでもなく、美容外科に対する自身の想いや志を語り、自信を持って「だから美容外科を選択した」と言う潔さだけで良かったのではないか。仮にそれが金目的でもいいではないか。
自分の意見を言う時に、わざわざ周りを下げる意味がないし、ましてや、そこで頑張る人が多数いる以上、その人達の気持ちや今後の関係性を考えれば今回のような発言は躊躇するはずで、むしろ早々にドロップアウトした側の人が、正義ヅラをして批判する事自体がおかしい。そう思ったら、話す内容が全て言い訳にしか聞こえなくなった。
世の中にはわざわざ公言せずに普通に「直美」を選択する人も沢山いるだろうから、公言したからと言って、この方だけが散弾されるのはおかしいが、やり方、考え方が上手くないし、協調性がない人かも、と感じた。仮に炎上目的だとしたら更に悪手だと思う。
以前、私は子どもに冗談っぽく「将来、何科へ行きたいの?直美?w」と聞くと「決めてないけど、直美は無いわ~w」と答えた。
人の心は変わるし、中に入って初めて分かることもあるので、未来のことは正直判らないが、親としては、世話になった人にツバを吐いて逃げるようなことだけはしないでほしいと願う。