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やなせたかしについて

    【ぼくらはみんな生きている
    生きているから歌うんだ
    ぼくらはみんな生きている
    生きているからかなしんだ
    手のひらを太陽にすかしてみれば
    まっかに流れるぼくらの血潮
    ミミズだってオケラだって
    アメンボだって
    みんな みんな生きているんだ
    友だちなんだ】

    やなせたかし(本名:長谷川勝巳)生年月日:1930年2月6日 出生地:兵庫県神戸市
    職業:作家、イラストレーター、作詞家
    代表作:「アンパンマン」シリーズ
    受賞歴:紫綬褒章、各種賞多数受賞
    教育:京都市立芸術大学卒業)
    といえばアンパンマンの作者で有名だが、実は作詞家(詩人)だったことはご存知だろうか。そして代表作は、「手のひらを太陽に」である。
    そして漫画家として、アンパンマンが生まれたのが50代であること、世間にアンパンマンが認知(アンパンマン」のテレビアニメシリーズは1988年10月から放送が始まる)されたのが70代であったことは知らない人が多い。
    大器晩成の天才であり、思想家である、やないたかしと代表作「アンパンマン」について考察していきたい。

    「アンパンマン」のストーリーは、パンの形をしたヒーロー「アンパンマン」が、仲間たちと共に悪者たちと戦いながら子供たちを守るというものだ。アンパンマンは、自分の頭を分けて子供たちに分け与えることで彼らを助ける。また、アンパンマンが食べると元気が回復する特別なアンパンというパンも物語の中で重要な要素となっている。悪役にはバイキンマンやドキンちゃん、コキンちゃんなどが登場し、アンパンマンたちとの戦いを繰り広げます。物語はパン工房のママや食材仲間、友達たちとの交流を通して人間味あふれるエピソードも織り交ぜられている。愛と勇気をテーマにした心温まるストーリーが多いのが特徴だ。

    アンパンマンの物語には、やなせたかしの人生観や思想が詰まっている。やないたかしを語ることはアンパンマンを語ることに等しい。
    アンパンマンについて、①ジャムおじさんとアンパンマンの関係。②バイキンマンとは、何者なのか。③アンパンマンからやないたかしへ。の3つのテーマで考えてみたい。

    ①ジャムおじさんとアンパンマンの関係
    実は、アンパンマンには大人向けと子供向けの漫画が存在していた。
    その大人向けの主人公が、ジャムおじさんだった。
    そのストーリーとして汚いおじさんがアンパンを配るというもの。
    その意図として、やないたかしが戦中、戦後を経験したことが原因らしい。
    戦中にプロパガンダを担当し、戦後日本がGHQ占領され価値観や正義感を逆転させられた。
    初期のアンパンマンに込めた思いとして、食が普遍的ものであり、餓えを経験した時にアンパンを貰ったことも理由らしい。
    アンパンという食べ物は、外側はパンという洋食、内側はあんこという和食という戦後を象徴する食べ物である。
    その後、子供向けのヒーローがアンパンマンとして誕生し自分の顔をみんなにあげる行為も、大人向けのアンパンマンからきているとも言われている。

    ②バイキンマンについて
    やなせたかしは、バイキンマンに対する存在についてとても強いメッセージを込めている。
    バイキンマンとは、何者か。
    バイキンマンは、菌である。
    アンパンマンにとって、バイ菌は天敵である。しかしアンパンマンを作る上で必要な酵母菌も「菌」である。
    つまりアンパンマンの表裏一体の存在がバイキンマンなのだ。
    だからこそ、バイキンマンとアンパンマンが戦う際にとどめをささないことは、お互いが必要善の関係であることを現している。
    またバイキンマンとは、発明家でもある。
    毎回新しいマシーンを造り、アンパンマンと戦う。
    これは、バイキンマンは変異型の菌であり、人類が永遠に戦い続けなければならない宿命を暗示している。

    ③アンパンマンからやなせたかしについて
    アンパンマンを子供向けに出版した時、世間の批判は大きかった。
    「何故アンパンが主人公なんだ。」「自分の顔を食べさせるなんて気持ち悪い。」「子供に悪影響を与えるので直ぐに止めさせるべきだ」等々だ。
    やなせたかしも大分悩み続けたが、ある出来事で考え方を改めた。
    それは、ある書店での出来事。
    自分の本が売れているのか、書店に確認しに行った時。
    ある子供がアンパンマンを買って欲しいと泣き喚く姿を目撃する。
    まだ、何の知名度もない、アンパンマンを最初に評価したのは、純粋無垢な幼児や子供たちだった。
    今でこそ、アンパンマンは市民権を獲得したが、その当時の大人にとってその世界観は理解しがたいものだったに違いない。
    しかし何の偏見も知識もない子供こそがアンパンマンの魅力に気付いていたことは興味深い現象といえる。
    やなせたかしは、その出来事を一生の確信に変えて94歳までアンパンマンと向き合い続けたのだ。

    最後にアンパンマンの名言集から
    “大丈夫だよ。みんなの胸にこころの星の光がある限り、この世界は輝き続けるんだ。”
    やなせたかしが、私たちや現代の子供たちの潜在意識に与えた影響は大きい。

     
     
    詩人。パフォーマー(プロレスラ-、ミュージカル団長) 旅人。会社員+学生(現在教員を目指す) ※元不登校→苛めっ子復讐からプロレス+ミュージカル俳優→実家の事業失敗・火事・熊本地震から借金返済(農業)→妻と出逢い旅人へ

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