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狐火バーベキュー#毎ショ


    山奥のキャンプ場。
    バーベキューの煙にまじって、青白い火が森に浮かんだ。

    「狐火だ」と誰かが呟く。

    冗談めかして、誰かが串を一本、木の根元に刺した。

    「お供え、ってやつ?」

    笑っていたはずが、次の瞬間。
    光のひとつがすっと近づき、
    その串に触れた。

    ジュッ、と肉が黒焦げになる。
    その火は、ふわりと笑ったように揺れた。

    「え?」

    仲間のひとりが、自分の手を見て悲鳴を上げた。
    指が一本、根元からなかった。

    血も、痛みもない。ただ、存在ごと消えていた。

    串を供えた木の根元には、次の朝、なぜか焼き芋がひとつ
    まだ、温かかった。

    そして、その夜以降、みんな妙な夢を見るようになった。
    狐のお面に睨まれる夢を。
    笑っているはずなのに、
    涙が止まらない夢を。

    「なぁ、俺たち呪われたんじゃね。
    もう一度、行かないか?あの場所に」

    そしてあの日の仲間でキャンプ場を訪れた。

    「ここだよな、串の.....」

    そう言って、手を合わせる。

    そこに一匹の狐が現れた。

    「来てくれたんだ、ありがとう。
    ごめん、もうイタズラはしないよ」

    そう言うと、狐は消えていった。

    そして、もう狐の夢は見なくなり普通の日常に戻った。指も元に戻ったようです。


     
     

    てみ

     
     
    書くことが好きです。映画感想文、読書感想文、短歌、小説、体験談、エッセイなど書いています。宮沢賢治、新美南吉の童話好きです。柳田國男の「遠野物語」は大好きです。初noteは、20240222です。

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