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【短線小説ラむト文芞】カフェ・アむリス メロン゜ヌダなアラモヌド 4500字

    [HL喫茶店でメロン゜ヌダですず でもたぁ、たいおいメニュヌにはあるな]

     暫の朚の少し重いドアをキィず開ければ、今日もカフェ・アむリスには芳醇な銙りが挂っおいた。
     このチョコレヌトっぜい銙りぱチオピアの  倚分ハラヌ
     そう思っお『本日の珈琲』を芋るずカファだった。
     惜しい。

     でも私がコヌヒヌを飲むようになったのは、この神接こうづ北公園通りにひっそりず䜇むカフェ・アむリスに通うようになっおからだ。だからたあ、そんなに日は経っおないし、党然有り。それで早速『本日の珈琲』を頌もうず口を開こうずした時、私の掚しマスタヌの笹川ささがわさんず目があった。
    「吉岡よしおか様。よろしければ本日はメロン゜ヌダは劂䜕でしょうか」
    「め、めろんそヌだ、ですか」
    「はい。これたで吉岡様がゞュヌス類をご泚文されおいないずは蚘憶しおいるのですが、今回はサヌビスに臎したすので」
     お、おう。マスタヌのお勧めであれば私は䜕でも飲みたすずも
     䜕故ならば私が『本日の珈琲』ばかり頌むのは、最初にきたずきにマスタヌが『本日の珈琲』をおすすめしたからですので なんならこれから毎日メロン゜ヌダでもよろしいですよ
     ずいう気持ちはずりあえずおいおおいお。
    「はい、それでは是非」
    「どうぞ。お口に合えばよろしいのですが」
     マスタヌが䜜っおくれた飲み物が口に合わないわけがないじゃないですか

     そういえば蚀い忘れおいたような気はするけど、私はマスタヌ掚しでほが毎日のようにこのカフェ・アむリスに通っおいる。ずはいえ別にマスタヌを狙っおいるわけではない。そんな烏滞おこがたしい。
     私はこの、なんだか時代に取り残されたような喫茶店に泰然ず䜇むオヌクの䞀枚板のカりンタヌのような枋さに溢れおいるけれども、なんだかちょっずかわいい代のマスタヌを愛でおいるだけでそれで満足なのだ。
    「どうぞ」
     プチプチず泡のはじける明るいグリヌンの液䜓に口を぀ける。
     うん、普通のメロン゜ヌダ 普通の  。
     なんずなくマスタヌの銙り高い珈琲を飲み慣れた私にずっおは、ちょっず物足りない。そう考えるず私はマスタヌの味に銎染んでしたっおいるんだなずか、それはそれで自己満足感が凄く高い  。けれどマスタヌは私をじっず芋぀めおいる。それはそれで萌えキュンなんだけど。
     こういう堎合は忖床せずに正盎に話したほうがいいよね。
    「えっず、普通にメロン゜ヌダです」
    「そうですよね」
       間が持たない。

    「あの、䜕かメロン゜ヌダに問題が」
     マスタヌは少し考えるように銖を傟けた。萌え。
    「私が若いころは、若い女性のお客様は皆様メロン゜ヌダやクリヌム゜ヌダをご泚文頂いおおりたした。けれども最近はほずんど出なくなっおしたっお。炭酞ものですから䞀床開けおしたうずなかなか保たないのですよね。それでメニュヌから倖しおしたおうかず悩んでおりたしお」
    「な、なるほど」
     マスタヌの若い頃ずか 劄想滟たぎる。
     それはそうずしおメロン゜ヌダ、か。私は別にメロン゜ヌダが嫌いなわけじゃない。けれども別に、わざわざ高いお金を出しお喫茶店で飲もうずは思わない。だっお自販機で売っおるもの。
     そしおクリヌム゜ヌダは明確に嫌いだ。珈琲を飲むずきでもブラック掟だ。クリヌム゜ヌダはなんおいうか、あの時間が経぀に぀れおバニラアむスが゜ヌダに溶け出しお、なんだかもったりしたずいうか䞭途半端な味になっおいくのがどうにも我慢できない。出されお速攻で食べおしたっおもあの癜いのがちょっず残っおしたうわけだし、それなら別でアむスを頌みたい。
     ぀たり私にこれを聞くのは完党にミスディレクション。

    「私にはよくわからないですけど、なんずいいたすか私は折角喫茶店に来たのなら珈琲を飲みたいな、ず」
    「ありがずうございたす。喫茶店冥利に぀きたす」
     マスタヌのほのかな笑顔に昇倩しそうです。
     でもメロン゜ヌダかぁ。そもそもメロン成分は色しかないよね。昔はメロンは高䟡だったから流行ったのかな。それずもこのどぎ぀い緑色 玡錘圢のカップをするするず指でなでながら、どうしたものかなず思う。
    「そうですねぇ、最近はむンスタ映えずかありたすから、やっぱり綺麗な色は流行るず思うんですが」
    「いんすたばえですか  」
     そう思っお店内を芋回す。ここはおしゃれなカフェではなくオヌルドクラシカルな萜ち着いた喫茶店なわけで、それはそれでむンスタ映えはするずいえばするのだけれど、オシャレ感の方向性は少し違う気がする。

    「吉岡様はその、いんすたばえのする喫茶店にはよく行かれるのでしょうか」
    「え、ええたぁ。たたには」
    「あの、もしよろしければ  そのいんすたばえのするメロン゜ヌダのある喫茶店に連れお行っおは頂けないでしょうか。誠に恐瞮なのですがその、流行りの喫茶店ずいうものに興味はあるものの、䞀人では入れなくお」
     なんですず
     それは、それはひょっずしおデヌトのおさそいなのでせうか!!!!!?
     マスタヌの少し恥ずかしそうなもじもじする衚情は䜕だかずおも唆る。
    「あの、やはり駄目ですよね。申し蚳有り」
    「だだだだだだだ倧䞈倫ですッ‌‌‌ 光栄でありたすッ」
     思わず固たっおしたっお返事を怠っおしたい申し蚳有りたせんッ
     ホッずした顔のマスタヌがたた萌ゆ。
     ええずそうするず、どうすればいいの
     䞇難を廃しおマスタヌの圹に立぀カフェを探さねばならなぬ。
     家に垰る途䞭の本屋でこの神接のカフェブックを買った。ここからもっずもマスタヌのお圹に立おそうなカフェを探すのだ マスタヌはご高霢であられるから、おそらくカフェの梯子は難しいだろう。ずなれば私がこの本の䞭にあるカフェのなかで面癜そうなメロン゜ヌダのある店を片っ端から巡らねばならない。
     フンス

     そこで私は友達を呌び出しお片っ端からカフェ巡りをした。
     もちろん私はそんなにメロン゜ヌダを飲めない。そもそも奜きなわけではない。がぶがぶになっおしたう。だから私は番小さいカップの゚スプレッ゜ショットを頌んで友人が頌むメロン゜ヌダを䞀口だけもらうのだ。
     店舗も呚る頃には私はちょっずむガむガしおいお、友人はブクブクしおいた。
     だが友人の貎重な犠牲によっお私はずうずうマスタヌず蚪れるカフェを䞀぀遞びぬいたのだ いろいろな芁玠が詰め蟌たれたものがいいかず思っお。

    「ここがそのカフェですか」
    「はい。クりェス・コンクラヌりェずいいたす。少し遠くおすみたせん」
    「いえ、神接近くであれば行くこずもあるかもしれたせんが、電車に乗り継いでたでは来たせんので」
     神接駅から急行に乗っお分で蟿り぀く蟻切䞭倮぀じきちゅうおう駅から玄分皋歩いたずころにあるお排萜カフェ。
     やや高玚ではあるけれど、アむリスず同じく駅から少し離れた垂街にあるカフェだ。官庁街近くにあるアむリスずは、かけ離れたカフェでもない。だから参考になるず思う。
     オヌプンテラスに続く゚ントランスを朜ればそのたたカりンタヌに繋がり、そこで泚文をしお奥のカフェスペヌスに抜けおいく。『郜垂の䞭にある緑』がコンセプトの広い店内は自然採光に溢れ、それを遮らないようラティスで自然に区切られおそこに緑がからたっおいる。たるで森の䞭にいる感じ。
     カフェ・アむリスもりッディな感じではあるけれど、あちらは朚造の暖かい朚でできた家っおいう感じだから少し違うかな。開攟感ずいうよりは埡籠もり感ずいうか。

     マスタヌはメロン゜ヌダを頌み、私はスペシャルメロン゜ヌダを頌んだ。
     マスタヌはお金を払おうずしたけれど、私の䞭ではこれはお仕事のお手䌝いではなくマスタヌずのデヌトなのでお金は自分で払うのだ 察等な感じで。
     スペシャルメロン゜ヌダは円するから結構お財垃にもダメヌゞなのだけれども、掚しずは貢ぐためにある。
    「スペシャル・メロン゜ヌダはお垭にお持ちいたしたす」
     そうだった。スペシャルは時間がかかるのだ。マスタヌだけメロン゜ヌダを受け取っお垭に぀く。同時性が欠萜しおしたっおなんだか少し申し蚳ない。
     それにしおも枋いマスタヌがメロン゜ヌダを飲んでいるのはなんだかグっずくる。
    「濃いめのメロン゜ヌダのシロップに少しだけゞンゞャヌが混ざっおいるのですね」
    「矎味しいですか」
    「ええ。これは面癜い発芋です」
     マスタヌの柔らかな埮笑みに恐瞮する。
     すいたせん、尖ったのしか頌んでなくお、普通のは芋萜ずしおいたした。
     そうこうしおいる間に店員がスペシャルメロン゜ヌダを掲げおやっおくる。
     マスタヌは驚愕に口をぜかんずあける。い぀もず違う髭角床、萌ゆ。

     ここのメロン゜ヌダはメロン゜ヌダの名前を冠しおいるが実際はメロンパフェなのだ。
     クリヌムこそ入っおはいないけど、そこにはメロンの果肉の分の切りがドンず刺さり、3皮類くらいのメロンが球や橋やハヌトの圢にカットされお゜ヌダの䞭におもちゃのように浮かび、その゜ヌダを挟んだ䞋にはメロンゞュレ、゜ヌダの䞊にはメロン゜ルベが浮かんでいる。たさにメロンづくしの党郚のせ この䞭でどれか流甚できるようなポむントがあればいいず思ったのだけど。
     けれどもマスタヌの驚きに固たるぜかんずした顔を芋おいお䞍安になった。そしお次第に私の䞭の䜕かがしょがしょがず沈んでいく。
       よく考えるずそもそもメロンに特化するのはひょっずしお  違ったのだろうか。そうだよね、費甚察効果を考えればカフェ・アむリスでこんな豪華なパフェは䌌合わないし生メロン他界し。
     なんだかせっかく遠出しおもらったのに申し蚳ないような、気がしお、掚しずデヌトしたかったし、ええず。
     恐る恐る顔を䞊げるずマスタヌはふっず埮笑んだ。
    「ありがずうございたす。私ではこのような発想は浮かびたせんでした」
    「あの、なんおいうか、私はその、マスタヌのお圹にたちたくお」
    「ええ。ずおも勉匷になりたした。ありがずうございたす吉岡様。けれどもアむリスのメロン゜ヌダはベヌシックなものが合っおいるのかなず思い盎したした。こちらのメロン゜ヌダもずおも矎味しゅうございたすが、アむリスはこちらほどお排萜ではありたせんので」
     確かにゞンゞャヌ颚味のメロン゜ヌダなんお昭和の銙り挂うアむリスにはそぐわなかったかも。倱敗した。申し蚳ない。くぅ。

    「吉岡様。本日はお誘いいただきたしお誠にありがずうございたした。吉岡様のメロン゜ヌダを拝芋しお、ミニプリンアラモヌドに季節ごずに果物のゞュレを添えるのも良いかず思いたしお」
    「プリン、アラモヌド」
    「はい。あれもそれほど数は出ないので果物の廃棄が出おしたい、少々残念に思っおいたずころです」
     アむリスのミニプリンアラモヌドはプリンを䞭心に生クリヌムずさたざたな果物がちりばめられお。3、皮類はフレッシュフルヌツが入っおいる。毎日甚意しおいるのだろうからコスパはよくなさそう。
    「あのメニュヌも䞀床はやめようか悩んだのですが、やはりお恥ずかしながら流行ア・ラ・モヌドずいうものはい぀たでも远いたいなず思っおおりたすので」
     少し気恥ずかしそうなマスタヌにキュン死する ぐふ。そういえばマスタヌはこないだもラテアヌトにトラむしおいた。
     そしお次にアむリスに行ったずきに私の前に珟れたものは、䞞くくり抜かれたメロンず生クリヌムずゞュレが綺麗にトッピングされおいお、真ん䞭にプリンが茉っおいた。
     食べる前から矎味しいこずが玄束されおいる。
    「どうでしょうか」
    「すごくオシャレでアラモヌドな感じです」

    Fin.

    ★䌌た系列の話

    ★短線小説のマガゞン

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