
「どうする家康」第21回「長篠を救え!」 鳥居強右衛門を変えた亀姫の真心が示すもの
はじめに
第21回は、長篠の戦いの前夜が描かれました。長篠の戦いと言ったら、愛知県の歴史好きには、命をかけて援軍来たると伝え磔になった忠義の士、鳥居強右衛門がまず浮かぶことでしょう。劇中、家康ツアーズでも出てきた「落合左平次道次背旗」も地元民にはよく知られるところです。
山岡荘八「徳川家康」でもドラマチックに描かれ、大河ドラマ「徳川家康」(1983)でも上條恒彦さんが熱演された鉄板の題材です。ですから、「どうする家康」でも少し前から岡崎体育さんが演じるということで話題になっていましたね(1983年大河の上條恒彦さんも歌手ですし強右衛門は歌手枠なのですかね)。
しかし、前回、大岡弥四郎に「くだらん。ご恩や忠義など」と言わせた直後に、単純に忠義の士として鳥居強右衛門が出てくることには戸惑いもあります。また「どうする家康」では、主君のために激走する阿月が既に登場済みということもあり、キャラクターが被る懸念を抱いた方もいるようです。
となると、阿月との違いと共通点、そしてどう忠義の士と後年に伝わるようになったかというプロセスに、第20回を読み解く鍵がありそうです。
そこで今回は鳥居強右衛門の描かれ方を通して、静かに物語を底流する瀬名と信長との対比を考えてみましょう。家康には選択の刻が迫っています。