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Photo byseikoala

小さいころ、
母に絵本を読んでもらっていた記憶がある。

でも、

どんな絵本を読んでもらったのかは
あんまり覚えてない。

タイトルも。

お話の内容も。

登場人物も。

覚えているものなんて、
ほとんどないと思っていた。

ある日、上の子と図書館へ行って、
絵本を借りた。

その中に、
のんたんの絵本があった。

ページをめくっていて、

ふと、

手が止まった。

亀のお母さん。

島に見えるような絵。

「あれ……?」

これ、覚えてる。

なんでだろう。

この絵、知ってる。

小さいころに見た。

でも、

この絵本の内容は
全然思い出せない。

どんなお話だったのかも、

このあと何が起こるのかも、

思い出せない。

ただ、

この絵だけ。

覚えていた。

不思議だった。

私が小さいころ、
母に読んでもらった絵本。

その中身は、
もうほとんど残っていない。

でも、

一枚の絵が、
何十年も残っていた。

上の子と借りた絵本を見ながら、

今度は私が、
この絵本を読んでいる。

なんだか、

時間がぐるっと回ってきたみたいだった。

 
 
本嫌いだった私が、年間750冊以上の絵本を借りる母に。 子どもが喜んだ絵本、育児の「困った」を助けてくれた絵本、会話ゼロだった夫婦が4年かけて家族になった記録。 いつか子どもたちへ。あなたらしく、ほほえんで。 Amazonアソシエイトに挑戦中です。

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