[雑感]『これよりさき怪物領域』[785文字]
アメリカの女流推理作家でマーガレット・ミラーという人がいます。
夫はリュウ・アーチャーシリーズ(『動く標的』はポール・ニューマン主演で映画化されてますね)で、有名なハードボイルド作家のロス・マクドナルドです。
マーガレット・ミラーの作風は、心理ミステリーに分類されるようです(最初は本格ミステリーを書いていたようですが)。
ボクは心理ミステリーが苦手なこともあり、また読後の後味が悪いという評判も聞いて、未だに未読な作家なのですが。
ただ、マーガレット・ミラーの『これよりさき怪物領域』(原題『Beyond This Point Are Monsters』)という作品タイトルは強く印象に残っています(もちろん作品は未読ですが😅)。
この小説の登場人物のひとりは、こう言うそうです。
『人はみな心に怪物をもっている』と。
人の心を世界の地図に例えるならば、地図の片隅にはーそこは人ならざる怪物が住むーけっして人が立ち入ってはいけない辺境とよぶべき場所が、おそらくほとんどの人の心の中にあるのではないでしょうか。
そしてその領域に足を踏み入れてしまうと、人は人でなくなる(怪物になる)、と作者は言っているのではないでしょうか。未読なので、想像ですが💦。(今風に言えば、怪物=『心の闇』でしょうか)
およそ人がすることとは信じられないような事件が起きた時、ああこの人は怪物領域に行ったんだなと、ボクはつい思ってしまいます。
そして自分は今、心の領域の中のどこにいるのだろうかと、怪物領域の前で立ち止まっているのだろうかと、思うようにしています。
人はみな誰もが怪物になれる、その恐怖を知った上で、人として生きて行かねばならないと思います🙂。
未読のミステリー作品ですが、タイトルだけで生涯忘れられない作品になりました。
たぶん『これよりさき怪物領域』の小説は、生涯未読のままだと思いますが😅。