
【メンタルヘルス】心が荒れると、なぜお金を使いたくなるのだろう—メンタル不調と衝動買いの話
気持ちが落ち込んでいるとき、なぜか買い物をしたくなることはありませんか。
特別に必要なものがあるわけではない。
生活に余裕があるわけでもない。
それなのに、通販サイトを開いて商品を眺めたり、欲しかったものをカートに入れたりしていると、少しだけ気持ちが落ち着く。
ずっと我慢していたものを買うと、心に小さな明かりがともったような気がする。
届くまでの時間が楽しみになる。
商品のレビューを読み、使っている自分を想像する。
注文を確定した瞬間、胸の中にあった重たいものが、ほんの少し軽くなる。
けれど、その感覚は長く続かないことがあります。
商品が届けば満足すると思っていたのに、開封した瞬間がいちばん楽しかった。
買ったものを使う機会がなかなかない。
クレジットカードの請求額を見て、急に現実に引き戻される。
そして、こう思うのです。
「また無駄遣いをしてしまった」
「どうして我慢できなかったんだろう」
「自分はお金の管理もできない人間なんだ」
ただでさえ心が疲れているのに、今度はお金を使ってしまった自分を責めることになる。
もし、こんな経験があるのなら、まず知っておいてほしいことがあります。
メンタルが不安定なときにお金を使いたくなるのは、単に意志が弱いからとは限りません。
買い物によって気分を変えようとしたり、つらい感情から一時的に離れようとしたりすることがあります。
商品を選ぶ時間や何かを手に入れる期待が、心の苦しさを和らげてくれる場合もあるのです。
もちろん、買い物をすれば心の問題が解決するわけではありません。
あとから経済的な負担が生じ、かえって苦しくなることもあります。
それでも、なぜ自分がお金を使いたくなるのかを理解することは、責めるだけでは変えられなかった行動を見直すための大切な出発点になります。
1.買い物は、気持ちを切り替えるための手段になる
メンタルが不安定なとき、私たちはさまざまな方法で苦しい気持ちを和らげようとします。
誰かに話を聞いてもらう。
眠る。
好きな音楽を聴く。
散歩をする。
趣味に没頭する。
その中のひとつとして買い物が使われることもあります。
欲しいものを探している間は悩みから少し意識をそらせる。
商品の比較をしているときは目の前の選択に集中できる。
購入すれば、これから楽しみが待っているように感じられる。
特に普段の生活で自分の思いどおりにならないことが多いとき、買い物は自分で決められる行動のひとつになります。
何を買うか、どれを選ぶか、いつ注文するか。
自分で選び、自分で決め、その結果をすぐに得られる。
そこに心地よさを感じることもあるでしょう。
うつ病などのメンタル不調を抱えていると、普段楽しめていたことが楽しめなくなったり、達成感を得にくくなったりすることがあります。
そんなとき、買い物によって一時的に気持ちが動くと、その感覚をもう一度味わいたくなることもあります。
ただし買い物による気分の変化は一時的なものになりやすく、同じ満足感を得るために次々と商品を探してしまう場合もあります。
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