
小雨時々降る
霎時施。
昨日は抜けるような青空だったのに、今日は小雨が降っている。天気予報を見ても、この先1週間、晴れと雨の記号が交互に並んでいる。時雨の時期だ。この時期は、通り雨のようにぱらぱら降っては止み、雲間から青空がのぞく頃合い。初時雨は山の動物たちが冬支度を始める合図だといわれている。森の奥で動物たちが冬支度をする様を思い浮かべると、おとぎ話みたいで可愛い。
春の雨は「春雨」、秋の長雨は「秋霖」、冬の入口の小雨は「時雨」というように、同じ小雨でも季節ごとに別の名前がついているのだ。霎時施はそのなかで、秋から冬への切り替わりを告げる雨。
どうして「降る」ではなく、「施る」なのだろう?「施」は普通「ほどこす」と読むけど、ここでは「雨が降る」の意味で使われている。「及ぶ、行き渡らせる」という字義から、天が雨をほどこす、という発想なのだろう。「霎」の字は雨かんむりに「妾」で、「ぱらぱらとひとしきり降る小雨」や、その「雨や風がさっと通り過ぎる音(霎霎)」を表すんだって。
同じ雨でも、季節によって、降り方によって、感じ方によって、様々な表現があって、本当に綺麗だなと思う。