
ファイティング読書 #借りた本
借りた本に殴られる。
気まぐれに借りてきた本、特に、なんの予備知識もなく借りてきた本が、時々そういうことをしてくる。
これだから、図書館は。
辻村深月著『傲慢と善良』
とても有名なんだろうし、辻村さんだし、面白いのだろうとは思っていたのだけど、表紙のかわい子ちゃん風のイラストを見て、随分勝手に内容を想像して敬遠していた。
あれでしょ?
なんか、めっちゃ可愛い子が実はすっごい傲慢なんでしょ?
でも本人は善良ぶってんでしょ?
モテんのよ、そういうタイプは!あ、私女子校出身だからね、わかる、わかっちゃうの、そういう女子!
もうね、歳取ってきたら、そういう読書は疲れんのよぅ!
脳内の拒絶反応に従って何年スルーし続けてきただろうか。
春ぐらいから、通う図書館を変えた。
それにより図書館に行く頻度が劇的に増え、気になる本も気軽に読むようになった。
今こそ。
満を持してのアイドル系女子を読んでみよう(※イメージのみ)じゃないか。
そんな軽い気持ちで読んだ。
あ、ここでは詳しいレビューもあらすじも書きません。
ただねぇ……、これだけ聞いてほしい。
この本を読み進めてずっと、私は殴られ続けることになる。
「このっ!!傲慢!!お前はっ、傲慢っ!なんだよ!そういうとこ!善良ぶりやがって!!このっ!!胸に手を当てて考えてみろや、この!!傲慢やろうがぁぁあ!!!」
!←ここで毎回拳が入ってると想像してほしい。
決してヤンキー小説ではないのに、フルボッコである。
震えた。
あまりにも心当たりがありすぎる、己の傲慢さをすべて見抜かれている。
登場人物全員の、ちょっとした人間のいやらしい感情すべてが、なんかわかる。
読み終えて、ネットでレビューを読んでみたら、凄まじい高評価ではあるが、イライラする人や、それってどうなの?という感情移入できない派ももちろんいらっしゃった。
イライラする理由もわかる。だからこそ、効いてくるボディーブロー。
小説のありとあらゆるところに「善良!傲慢!傲慢!善良!傲慢!傲慢!傲慢!!!」というキーワードが出てきて、もう、こちらとしては殴られすぎて息も絶え絶えだった。
あ、こんなうるさい表記はないです。私の心の受け止め方がこう聞こえている。
予備知識がないとこういう目に遭う。
最高だった。
こんなに清々しく殴られる読書体験をすると、敬遠してきた私のバカ!と思うと同時に、ちゃんと調べてなくてえらい。とも思う。
さっき調べたら映画化もしてた。よくぞここまでスルーしてきた甲斐があった。
そして今週、予約していた本が届いた。
随分前にテレビで朝井リョウがオススメしていた。
大して内容を聞かず、さっとメモって予約だけしておいた本である。
いざ届いたのを見たら、とんでもない厚みのある本で、内容もとんでもない重量級の社会科学の本だった。値段もすごい。
小説ですらない。
とてもじゃないが、2週間で私の手には負えそうもない代物だった。
ナオミ・クライン著『ドッペルゲンガー 鏡の世界への旅』
現代社会の情報量が多すぎるのと、それがほとんどカタカナ用語。

ビッチリ笑いどころなし(20分の1も読めてない)
これはあれだ。
物理的に殴られたら痛そうな本だ。
なんとなしに借りてくる本には気をつけようと心から思う今日この頃。
シロクマ文芸部さんの#借りた本 に参加しました。
今週もありがとうございます!