
短歌「月」
口笛の月の砂漠の旅人は
同じところで道に迷いぬ
くちぶえの
つきのさばくの
たびびとは
おなじところで
みちにまよいぬ
口笛が壊れたレコードのように同じところをぐるぐる回る。
曲の中の旅人もずっと同じところを歩き続ける。
「遠足は雨なら地球」が鉄板の
静かの海の月佳人ギャグ
えんそくは
あめならちきゅうが
てっぱんの
しずかのうみの
せれにあんぎゃく
月に住む人々の生活を思う。
絶対に降らない雨
絶対に行かない場所
小学生ってそんなだ。
アイドルが第五の季節の季語になり
「月」がその名に決まったニュース
あいどるが
だいごのきせつの
きごになり
つきがそのなに
きまったにゅーす
暑すぎて狂いそうなルナティックな季節。
季語はアイドル。
三日月の頃に契約したスマホ
顔認証は通る?十六夜
みかづきの
ころにけいやく
したすまほ
かおにんしょうは
とおるいざよい
すごくダイエットをした友人も顔認証が通っていた。
月はまんまるから糸のような姿まで、顔認証は通るのだろうか?
月の無い晩にはなやぐ五等星
書いて読ませず詩は破り捨て
つきのない
ばんにはなやぐ
ごとうせい
かいてよませず
しはやぶりすて
新月の夜の星空は賑やかだ。
普段見えない暗い星まで見えるからだ。
絶対的な月のような価値観がないジャンルでは表現は暗いものまで見えるのだろうか?
歳を重ねてもはやイグアナにしか見えないから人前には出ないけど、言いつつカート・ヴォネガットが高校生へ宛てたアドバイスの手紙。名声のためでもお金のためでもなく、おのれの魂を育て、自らのうちに潜むものを知るために表現せよ。うまくてもへたでも、六行の詩を韻を踏んで書き、誰にも見せずに細… https://t.co/mWXrdJCOm6
— 渡邉康太郎 / Takram コンテクストデザイナー (@waternavy) April 15, 2026
月透ける薄切りハムが欠けている
衣があついハムカツソース
つきすける
うすぎりはむが
かけている
ころもがあつい
はむかつそーす
昼の月はハムのようだ。
あれに衣をつけてハムカツにしたい。
焼肉は丸い金網デスマッチ
満ちる肉月狼男
やきにくは
まるいかなあみ
ですまっち
みちるにくづき
おおかみおとこ
漢字の勉強をしていて肉月って不思議で印象に残っている。
胃とか臓とか腸とかの月だ。
「月」
素直に美しい月を歌ってもよかったんだろうけれど、大好きな平岡直子先生が選者と聞いて張り切って変な歌ばかり詠んだ。
すごく楽しかった。