
今週のClaude速報!!(10/25〜10/31)
今週はGMO社への攻撃もあり、
個人情報の取り扱いについての
関心が高かったですね。
僕も某サービスの個人情報漏洩の件で
メールが来てました。
が、もう明日は我が身だな...
という感想です。
もう自分の個人情報は漏れている前提で
生活するくらいで、見慣れないメールや
電話には気をつけましょう!
いつの時代も自分の身は
自分で守らねば!(消費者目線)
事業者はセキュリティへの投資を絶対怠らず
やることやる!!これにつきます。
やりすぎくらいが丁度良いです。
さて、
今週の主役は、10月26日に発表された
「AnthropicのIPO(新規上場)申請」です。
いよいよですね。
今週のポイントは3つです。
・AnthropicがIPOを正式に申請
→上場しても「安全性重視」を守るための、かなり珍しい仕組みが明らかに
・Maxプランが「Max」と「Ultra」に改名
→月200ドルのUltraは、5時間の上限がなくなった
・Claude Codeが「他人のゲームの作り直し」を避けるように
→著作物への配慮を今一度見直そう
1. AnthropicがIPOを正式に申請。
上場しても「安全性重視」は守られるのか
何が起きたのか
Anthropicは10月26日、米国の証券取引委員会(SEC)に
「S-1」という上場のための届出書を提出しました。
ナスダックに「ANT」という銘柄コードで上場する予定です。
売り出す株の数や価格は、まだ決まっていません。
こちらは会社自身の公式発表ですのでいよいよですね。
S-1で初めて公開された数字
S-1には、これまで非公開だったAnthropicの業績が載っています。
・売上
→2026年1〜6月で約163億ドル。前年同期(約12億ドル)の約14倍です。2025年の通年売上が約46億ドルなので、半年で前年1年分の3倍以上を売り上げた計算になります
・本業の損益
→2026年1〜6月の営業損失は約7億ドル。前年同期の約21億ドルから大きく縮みました
・最終損益
→約807億ドルの赤字。ただし、そのうち約724億ドルは、会社の評価額が上がったことで転換社債などの評価額が膨らんだ「会計上の損失」です
・売上の内訳
→約8割がAPIなどの従量課金、約2割が個人・法人向けのサブスクと報じられています
個人のサブスクは全体の2割ほど。
Claudeが法人向けを主戦場にしていることが、数字にも表れています。
上場しても「安全性重視」を守る仕組み
S-1で一番注目したいのが、
会社の「舵取り」の仕組みです。
・長期利益信託(LTBT)が取締役の過半数を選ぶ
→AIの安全性や安全保障などの専門家5人で構成される、会社の株価で得も損もしない独立した組織です
・共同創業者7人が議決権の50.1%を持つ
→創業者たちのLLCが特別な株を1株だけ持ち、株主総会での議決権の50.1%を握ります。この株には配当などの経済的な権利はありません
・公益ファンドに株式の5%
→先週お伝えした公益ファンドへの拠出も、S-1に正式に書かれています。上場後は株価が節目を50%上回るたびに、最大2%ずつ追加で拠出できる仕組みです
・創業者は持ち株の80%を寄付すると誓約
→共同創業者はそれぞれ、自分の持ち株の80%を慈善活動に充てると約束しています
つまり、株主が何万人に増えても、
船長を選ぶ権利の過半数は
「安全な航海」を見張る別の組織が持ち、
残りの投票でも
創業メンバーが過半数を握っている、という形です。
S-1自体も、この仕組みのせいで
一般の株主は重要な決定にほとんど影響できない、
とリスクとして明記しています。
投資家から見れば弱点ですが、
「安全性より株価を優先しろ」という
圧力を受けにくい設計とも言えます。
なお、目論見書には、
日本を含む米国外での公募も予定している
と書かれています。
※この記事は投資を勧めるものではありません
(感想)
ここまでビジョンと事業、組織に一貫性のある
企業が他にありますか!?
今後のビジネスの動向も非常に楽しみです。
ユーザー目線で何が変わる?
今回の申請で、明日からClaudeの料金や機能が
変わるわけではありません。
上場の時期や価格も、まだ決まっていません。
ただ、上場後は四半期ごとに業績が公開されます。
新機能や料金改定の背景が数字で見えやすくなるのは、
ユーザーにとってもプラスです。
2. Maxプランが「Max」と「Ultra」に改名。月200ドルのUltraは5時間の上限なし
何が変わったのか
10月30日、Claudeの公式Xアカウントが、
上位プランの名前の変更を発表しました。
・Max 5x
→Max(月100ドル)
・Max 20x
→Ultra(月200ドル)
・料金は据え置きで、今の会員は手続き不要
・認証済みのUltraアカウントは「5時間の上限」がなくなる
→新しいアカウントは、認証が済むまで一時的に上限が残る
ただし、Ultraにも週の上限(Proの10倍)は残ります。
使い放題になったわけではないので、要注意です!
Maxは、5時間の上限も週の上限もProの5倍のままです。
なぜ名前を変えたのか
Claudeのサブスク責任者がXで理由を説明しています。
もともとMax 20xは「5時間あたりProの20倍」という意味の名前でした。
その後に週の上限が加わり、
週単位ではProの10倍なのに名前は「20x」のまま、
という分かりにくさが生まれていました。
今回5時間の上限がなくなったことで
「20x」が指すものがなくなり、
名前をすっきりさせた、というわけです。
責任者は、名前が誤解を招いていたことを謝罪しています。
3. Claude Codeが「他人のゲームの作り直し」を避けるように
何が変わったのか
10月30日、AnthropicがClaude Codeに最初から組み込まれている指示文(システムプロンプト)に、2文を追加したことが分かりました。
AIモデルそのものを作り直したのではなく、Claude Codeが毎回最初に読む「取扱説明書」に一言足した、というイメージです。
Opus 5.5で動くClaude Codeが、他
人の特定のゲームを再現しないようにするためです。
米ゲーム業界メディアのGame Developerが報じ、
Anthropicの社員がXで経緯を説明しています。
背景には、ここ数か月でAIを使って
有名ゲームのコピーを作る動きが広がっていたことがあります。
趣味で作る人だけでなく、
お金もうけに使うケースもあったと報じられています。
何がOKで、何がダメなのか
Anthropic社員の説明では、
AIを使ったIP(知的財産)の侵害は、
もともと利用規約違反です。
そのうえで、次のようなゲームは引き続き作れるとしています。
オリジナルのゲーム
「RPG」「パズル」のような、ジャンルとしてのゲーム
自分で考えたデザインや、自分で用意した素材で作るゲーム
Anthropic側も、バランスを見ながら調整を続けるとしています。
「作れる」と「作っていい」は別
これはゲームに限った話ではありません。
AIを使えば、有名なキャラクターやロゴ、
他社のデザインにそっくりなものも、短時間で作れてしまいます。
でも、作れることと、作って公開・販売していいことは別です。
当たり前ですよね。
AIで作ったものをSNSや仕事で使う前に、
次の2点だけは確認してください。
特定の作品・キャラクター・ブランドに見えないか
自分で用意した素材やアイデアがベースになっているか
4. そのほかのニュース
GMOの不正アクセスに、Claudeは使われたのか
10月20日にGMOインターネットが「お名前.com デスクトップクラウド」への不正アクセスを発表し、大きく報じられています。
「ハッカーはClaudeを使ったの?」と気になった方もいるかもしれません。
11月1日時点で、この件にClaudeが使われたという事実は確認されていません。侵入経路も、まだ公表されていません。
混同されやすいのが、次の2つの別の話です。
・日本企業約20社への攻撃
→GMOのセキュリティ子会社が10月19日、中国製のAI侵入テストツール「ARTEX」が使われたと発表しました。ただし、デスクトップクラウドの件で使われたとは特定していません
・韓国の金融機関への攻撃
→Claudeの名前が出てくるのはこちらです。セキュリティ企業CrowdStrikeの調査で、攻撃者のサーバーにClaude Codeの利用履歴が残っていました。ただし、メインで使われたモデルは中国のDeepSeekで、Claude Codeも他社のモデルにつないで使われていました
Claude Codeは「道具」で、中で動くAIモデルは他社製にも差し替えられます。「Claude Codeが使われた=Claudeが攻撃した」とは限らない、と覚えておくと、報道の見え方が変わります。
Claudeを装ったマルウェアに注意
今週は、Claudeの名前を悪用した攻撃も2件報じられました。
・Cursorで改ざん版のClaude Code拡張機能
→10月29日、エディタ「Cursor」のマーケットプレイスで、Claude Code拡張機能の改ざん版が配布されました。Anthropicは、自社が作ったものではないと説明しています。VS Codeの公式マーケットプレイスやnpm経由のものは影響を受けていないとされます
・claude.aiの共有ページを悪用した偽ダウンロード
→Claudeの正規の共有機能で作ったページに、Mac向けの情報窃取マルウェアを入れさせる手順を載せ、Google広告で宣伝する手口が見つかりました
claude.aiのアドレスでも、他人が作った共有ページの中身は本物とは限りません。「ターミナルにこのコマンドを貼ってください」という指示には、絶対に従わないでください。
米政府向けにClaudeを40%割引(10/27)
米政府の調達窓口(GSA)との契約を広げ、Claude Enterprise、Claude for Government、APIを40%割引で提供します。
※日本の一般ユーザーには直接関係ありません。
新薬開発の進捗と、科学研究の支援を拡大(10/27〜28)
新薬を開発する6つの組織との共同研究の進捗を公開しました。
AI for Scienceの提携先として、世界の20の財団・研究機関も紹介しています。
法務・非営利団体・企業向けの機能追加(10/26〜28)
・Claude for Legal
→契約書の一括レビューや、規制の動きを追う表など、すぐに使えるアーティファクトのギャラリーを追加
・Claude for Nonprofits
→資金集め、採用、広報を手伝う無料プラグインを公開。
認証済みの非営利団体のTeam・Enterpriseプランに自動で入ります
・Claude Enterprise
→チームのClaudeの使い方を分析する「スマートレポート」などが一般提供に
APIで1回に送れるデータ量が4倍に(10/28〜29)
APIで1回に送れるリクエストの上限が、32MBから128MBに広がりました。利用量とコストを分析する新しいAPIも、ベータで公開されています。
モバイルアプリで、作ったものがチャットの横に開くように(10/29)
iPadなどでは、Claudeが作った資料などがチャットに重ならず、横に並んで開くようになりました。
今週の速報は以上です!
この速報は毎週、無料でお届けしています。
10月より始動した有料メンバーシップ「Claude実践」(月額980円)では、さらに次のコンテンツを配信しています。
・ハンズオンで学べる実践素材集(隔週)
→プロンプト、Project指示書、Skills、n8nワークフローなどを、手を動かしながら使い方ごと習得できます
・舞台裏の実録(月1本)
→僕自身の業務や制作の仕組みを、そのまま公開します
・Claude学習ロードマップ
→入門、実践、自動化の順で、何から学べばいいかが分かります
Claudeについての質問も募集中です。
いただいた質問には、隔週の「質問回答記事」でお答えします。
それではまた来週!
出典
・Anthropic files S-1 with the SEC for proposed initial public offering(Anthropic)
→https://www.anthropic.com/news/s1-sec
・Anthropic, PBC Form S-1(SEC)
→https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/2130357/000162828026067168/anthropicpbc-sx1.htm
・Anthropic IPO live updates(CNBC)
→https://www.cnbc.com/2026/10/26/anthropic-ipo-live-updates-ai-s-1-filing.html
・What is the Ultra plan?(Claude Help Center)
→https://support.claude.com/en/articles/17728952-what-is-the-ultra-plan
・What is the Max plan?(Claude Help Center)
→https://support.claude.com/en/articles/11049741-what-is-the-max-plan
・Claude公式X(@claudeai)
→https://x.com/claudeai
・Anthropic orders AI tool Claude to stop remaking video games(Game Developer)
→https://gamedeveloper.com/programming/anthropic-appears-to-have-ordered-ai-tool-claude-to-stop-remaking-video-games
・Japan internet giant GMO says hackers posted stolen customer data(TechCrunch)
→https://techcrunch.com/2026/10/27/japan-internet-giant-gmo-says-hackers-posted-stolen-customer-data/
・ARTEX: GMO Finds a Chinese AI Pentest Tool on Servers Attacking Japanese Companies(Japan Cyber Watch)
→https://japancyberwatch.com/articles/artex-ai-pentest-tool-japan-breach-wave-gmo-2026
・Anthropic: That Claude Code extension compromise… couldn't be us(The Register)
→https://theregister.com/cyber-crime/2026/10/30/anthropic-that-claude-code-extension-compromise-couldnt-be-us/5306682
・Hackers Abuse Claude's Official Website and Google Ads to Spread Malware(Cybersecurity News)
→https://cybersecuritynews.com/claudes-official-website/
・Anthropic Gives US Governments 40% Off Claude in GSA Deal(FourWeekMBA)
→https://fourweekmba.com/ai-anthropic-gives-us-governments-40-off-claude-in-gsa-deal/
・Early progress on accelerating drug development with Claude(Anthropic)
→https://www.anthropic.com/research/early-progress-drug-development
・AI for Science expands to foundations and research institutions(Anthropic)
→https://www.anthropic.com/news/ai-for-science-expands-foundations-research-institutions
・Introducing artifacts for legal work(Claude)
→https://claude.com/resources/articles/introducing-artifacts-for-legal-work
・Expanding Claude for Nonprofits(Claude)
→https://claude.com/resources/articles/expanding-claude-for-nonprofits
・Smart reports, surveys, and pooled group budgets for Claude Enterprise(Claude)
→https://claude.com/resources/articles/smart-reports-surveys-pooled-budgets
・Claude Platformリリースノート
→https://platform.claude.com/docs/en/release-notes/overview