
たとえ逆境でも、逆境だからこそ面白くできると信じて。
小説を書き始めた頃は、よくも悪くも無知でした。
本を読むことから離れていたのもあって、無謀な願いを持っていたんです。
ハリー・ポッターみたいな作品を書きたい。
今になって考えると夢を見すぎで、我ながら心配になってきます(笑)。
でも、無知だからこそ挑戦できることもありますよね。
プロのすごさを知ってしまったら、敵うわけがないと思ってしまう。
ご縁ができた方の作品、プロの作家さんの作品。
無意識のうちに比べて、これは書けないと思っていました。
その気持ちが消えたわけではありません。
筆が止まっている今、焦りに駆られることもあります。
ただ、無謀なくらいでないと届かないんじゃないかと思い始めました。
やっぱり、面白さは大事です。
面白ければ、どうとでもなる。
拙いところがあるのは確かです。
本を十分に読めているとも言えません。
それでも、色々な作品を拝見するようになりました。
落ち込むフェイズを通り越して、開き直り始めました。
ハンデを抱えています。
できないことも、たくさんあります。
諦めそうになったり、心が折れそうになったりする瞬間もあります。
そんな私だからこそ、書ける作品があるんじゃないか。
逆境だからこそ、乗り越えたときが面白いんじゃないか。
物語だって、逆境に立ち向かっていくお話は多いはずです。
苦しいこともありますが、恵まれていることもあります。
今のうちに、できることをやっておきたい。
無謀だとしても、手を伸ばさないことには届きません。
たとえ思ったように書けなくて、駄作ができても。
公募やコンテストに通らなくても。投稿サイトで人気が出なくても。
それで今すぐ致命傷になるわけではない。
筆を折りそうになったとしても、いつか再び書き始めたっていい。
書きたくなるときは、急に訪れるものです。
私自身、自分が小説を書くことになるとは思っていませんでした。
『セイラン解封記』は、初めて書いた作品です。
プロットもないまま書き始めて、文章だって拙いです。
それでも、ハンデを抱えながら書いた作品にしては、面白い。
今の私なら、もっと先まで行けるんじゃないかという気もしています。
外に出られないのは、本当につらいです。
本を読んで調べたり、リフレッシュしたりすることも難しい。
正直、それができる方が羨ましいです。
あなたには、自由にできることがある幸せを感じてほしいです。
失ってから気づくことは多いんですよね。
私も失ってから、そのありがたさに気づきました。
できないことだらけですが、そんな私だから届けられることもある。
こんな私でもできるなら、あなただってできる、と。
作品を通して、そういうことを伝えたいのかもしれません。
言うだけなら誰でもできるので、作品を世に出せるようになりたい。
可能性があることを証明したい。
もちろん、取り組んでいることはそれぞれ違うでしょう。
ただ、一度きりの人生ですし、やりたいことをやってみてほしい。
私もなんとか頑張って、応援してくださっているあなたに報いたいです。
あなたはあなたのことを、見くびっていませんか?
遠野圭人
現在、TALESで『追憶レゾナンス』を連載中です。
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