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KEN YOKOYAMAの新作カバーアルバムのジャケが震えるほど最高なPUNK絵巻物である件

    フラゲ日まで10日を切って、自宅に届くのを今か今かと心待ちにしているKEN YOKOYAMAの新作カバーアルバム『The Golden Age Of Punk Rock』!

    パンクの黄金時代とも言える90’sのパンクをピックアップするという明確なコンセプトをもつ今作。

    KEN YOKOYAMA OFFICIAL WEB SITEより

    あえてオールディーズやポピュラーソングではなく、生粋のPUNKバンドが同世代のPUNKROCKだけをカバーするという、もはや愛しか感じないコンセプト!90年代PUNKを愛するワタクシまだ音も聴いてないのに既にブチ上がりまくってる次第。

    で、今回ここでフォーカスしておきたいのは、とにかくこの作品のジャケットが震えるほど最高な件について!マジでジャケットからしてもう既にエグい。

    90年代当時、世界的な規模で巻き起こっていたPUNKROCKムーブメントに対する誇りやリスペクトがこのジャケットには余すことなく完璧にパッケージングされているのだ!

    ちなみにジャケットのイラストを手掛けているのは主に国内外のPUNKバンドやイベントのアートワークを務めているイラストレーターのTM paintさん。

    90年代PUNKの震源地

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    イラストを見ると、まず目に飛び込んでくるのはどことなくアンニュイな空気感を漂わせて佇む3人のおっさん。そして3人が立つ小汚いストリートには、スケートボードやボロいラジカセが置かれている。

    その後方に見えるのはカラフルな観覧車。おそらくサンタモニカにあるパシフィックパークのランドマークなのだろう。

    だとするとこの場所はアメリカ西海岸のビーチ沿いか。

    アメリカ西海岸といえば90年代PUNKの震源地である。70年代オリジナルPUNKの震源地はロンドン(もしくはその種を蒔いたNEW YORK DOLLSやRAMONESがいたNY)であったが、90年代PUNKの火付け役となったバンド達は圧倒的にカリフォルニア出身が多かった。 

    それは90年代PUNKがスケートボードやBMXなどのストリートカルチャーと結びついて広がっていったことと関係性が深い。スケートボードの聖地と呼ばれるカリフォルニアで、スケートボーダーたちがエキサイティングなライド感と相性の良いメロディクパンクを好んで聴いていたのだ。

    だから90年代PUNKのPVにはスケートボーダーがよく登場する。

    NOFXの『LEAVE IT ALONE』のPVで一番最後に、さりげなくズッコケるおっちょこちょいなボーダー出てくるの超好き(関係ないけどコーラスする時のヘフェの顔も超好き)。

    あと90年代当時のロスのスケートボードカルチャーの雰囲気掴むにはこちらの映画がおすすめ。

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    ロサンゼルスを舞台にしたティーンのスケートボーダー達を描いた青春映画『mid90s』。音楽は若干ヒップホップ寄りだがMISFITSとかも聴ける。

    尚、今作『The Golden Age Of Punk Rock』でカバーされている16バンド中じつに10バンドがカリフォルニア出身だ(ちなみにそれ以外だとSNUFFが英国、SATANIC SURFARSがスウェーデン、BODYJARがオーストラリア、GET UP KIDSがミズーリ、THE SUICIDE MACHINESがデトロイト、LESS THAN JAKEがフロリダ)。

    3人のおっさん

    そしてこの3人のおっさん。この人たちは一体何ものなのか?

    右からいこう。グラサンかけてるボーダーTのおっさんはNOFXのFAT MIKE。

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    しゃがんでるおっさん

    くしくもこの週末、ラストライブを迎えるレジェンドバンド・NOFXのフロントマンであると同時に、メロディクパンクに特化したレーベル、FAT WRECK CHORDSのオーナーでもある。

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    FAT WRECK CHORDSはNOFXのみならずLAG WAGON、NO USE FOR A NAMEをはじめ、数多のメロディクパンクバンドを世に送り出してきたレーベル。

    何よりHi-STANDARDをフックアップして彼らの作品を世界に流通させた功績が大きい。またインディーズレーベルとして基本的には少人数の社員でDIYで運営しているという気骨あるスタイルがHi-STANDARDのバンド運営にも大きな影響を与えている。

    パンクのムーブメントが下火となった2000年代後半はかなり経営的に苦しかったようだが、いまなお5人の社員だけで、インディーズレーベルの雄として継続運営されているのだ。

    尚、FAT WRECKの歴史を知りたいならこちらの映画を是非観てみましょう。我らがハイスタの難波くんも出演しているので。

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    あと最後の方にテロップで出てくるこれがマジでバカw  

    「2015年 FATは設立25周年を祝うライブを世界中で敢行するも 実は24周年だった」

    映画『A FAT WRECK』より

    誰かしら気づかなかったんかい…。

    続いて中央の地味めで特に特徴のないおっさんは80年代から活動してるメロディクパンクのパイオニア的存在であるBAD RELIGIONのGreg。

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    中央で腕組んでるおっさん

    GregはBAD RELIGIONのフロントマンでありリーダーでもある。結成以降一度も脱退せずに在籍し続けている不動の存在。実は超博学な人でなんと生物学者なのだ。このような本も執筆している。

    で、ちょっとこじつけになるが、Gregの相棒、BAD RELIGIONのギター・BrettはPUNK ROCKの大御所レーベルEpitaph Recordsのオーナーである。

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    EpitaphといえばもともとはBAD RELIGIONの作品をリリースするために設立されたレーベルであり、デビュー作品から最新のアルバムまで一貫してBAD RELIGIONはEpitaphから作品をリリースし続けている。

    他にもRANCID、OFF SPRINGなどを輩出しており、FAT WRECK設立前のNOFXもEpitaphから作品をリリースしていた。

    今なお世界的なPUNK ROCKレーベルとして影響力は絶大で、NEW FOUND GLORYやBRING ME THE HORIZON、最近だとTHE LINDA LINDA'Sなど新進気鋭のバンドを世に送り出し続けている。

    あと何気にEpitaphのレーベル内レーベルとしてRANCIDのTimが運営しているHELLCAT RECORDSの存在もデカい。

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    かってはTHE CLASHのJOE STRUMMERもこのHELLCATからリリースしていたし、DROP KICK MURPHY'SやTHE SLACKERS、THE INTERRUPTERSなどOi PUNKやSKA/REGGAE、その他ワールドミュージックとPUNKのミクスチャーサウンドをフックアップし続けている。

    こういう特徴あるシブいレーベル内レーベルを囲っておける度量の大きさがあるのがEpitaphの凄いところ。

    そして最後に左のコーヒーTシャツ着てるメガネのおっさんがDESENDENTSのフロントマン、Milo。

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    メガネのおっさん

    彼はレーベルのオーナーといった肩書きはないもの、存在自体が特殊な人でして。

    83年にデビューアルバムを出しているその最初のアルバムからずっと彼らの作品にあしらわれてるこのメガネのキャラクター。

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    全く変わらないデザイン

    これはMilo自身を模したもの。DESENDENTSと言えばコレ、というお馴染みのキャラクターであり、以後40年にわたってDESENDENTSの作品には毎度のこと使用されているのだ。

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    2021年リリースの最新アルバム

    メロディクパンク好きなら必ず一度は目にしたことがあるアイコンであり、ポップでキャッチーなメロディを鳴らし続けるバンドのシンボルとして長きにわたって認知されている。

    ちなみにハイスタのTシャツにもこのキャラクターのパロディデザインのものがあったりする。

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    メガネつながりでツネちゃんとのマッシュアップ(写真お借りしました)


    ということで『The Golden Age Of Punk Rock』のジャケットに描かれている3人のおっさんたちは、いずれも90年代PUNKを代表する大御所バントのフロントマンであると同時に、90年代PUNKが拡散していくためのベースになったレーベルに影響していたり、シーンを象徴するアイコンとなった人物たちなのだ。

    PUNKシーンを象徴するアイコンはまだある

    そこでまだ話は終わらない。

    ジャケをもう一回よく見てみると、左下の方に我らが日本のPUNKインディーズレーベル「PIZZA OF DEATH RECORDS」のロゴが描かれた看板が置かれている。

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    これ、つまりは上に挙げた偉大なるレーベルやアイコンへの敬意を払いつつも、PIZZAもそこに肩を並べたのだ、という揺るぎない自負や誇りの表明だとも読み取れるだろう。

    99年にハイスタの3人が法人化してスタートしたPIZZA OF DEATHは、その年に発売したHi-STANDARDの3rdアルバム『MAKING THE ROAD』を皮切りに、2000年代、2010年代、そして2020年代にいたる現在まで日本のPUNKシーンをリードし続けてきた。

    90年代PUNKが蒔いた種を、日本においてPIZZAが脈々と育んできたのだという強い自負。

    そのようなPIZZAからの、あるいは横山社長からの力強いステートメントとアンサーが、このジャケットからはひしひしと伝わってくるのだ。

    『The Golden Age Of Punk Rock』と題した作品のジャケットには、このような極上のPUNKストーリーが絵巻物的に凝縮されている。そんなのもう震えるほどに最高としか言いようがないでしょう!

    PIZZA25周年のTHE GIFT

    そういやPIZZAは法人として独立したのが99年なので、今年でなんと25周年を迎えているじゃないか。

    公式にそれを祝うようなイベントだったり作品のリリースなどは特にないが、実は今作がシレっとPIZZAのアニバーサリー的な、THE GIFTなのかもしれないな。

    ん…?

    ちょっと待ってやっぱ計算がよくわかんない…。

    25周年?いや24年か???(バカw)

    ↓本作のリードトラック(本家NOFXのPVと見比べてみるといろいろと味わい深いので是非)

     
     
    好きなものは音楽(嗜好がPUNK、ROCKとかうるさいほう寄り)、映画(嗜好がコメディとかB級スリラーとかバカ映画寄り)、読書(嗜好がサブカルとか文学とかボンクラ寄り)。

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