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晩夏のデュランタ|うつの沼からこんばんは

    夕暮れの光を受けて、穂先にひとつだけ咲いた紫の花が、そっと揺れているのに気づいた。

    狭い庭は茂った草木に覆われ、枝や葉が重なり合って小さな影をつくっている。
    その一輪は、深い緑の奥に紛れ込み、ほとんど誰の目にもとまらぬまま咲いていた。

    デュランタの凛とした紫に、胸の奥に物悲しさが沁みてきた。
    小さな花は頼りなく、それでも確かに今を生きている。
    まるで静まり返った夏の終わりを、ひとりで引き受けているかのように。

    けれど私は知っている。
    このひっそりとした一輪はやがて数えきれぬ房へと広がり、
    秋には狭い庭いっぱいに紫を揺らすほどに咲き誇ることを。

    隠れるように咲くその姿は、
    儚さと約束を同時に抱いていた。
    終わりゆく季節の哀しみに寄り添いながら、
    未来の華やぎをひそやかに告げているのだ。


     
     
    心に咲く小さな花の灯火のように、そっと寄り添い揺れる想いを綴ります🌿。 2023年秋、実母を在宅で看取りました。 自身は乳がんサバイバー。 文具収集癖あり。別居中のモラハラ夫に離婚迫れ中。日々の小さな幸せの欠片、皆さんとの繋がりを大切にしています。

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