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【エッセイ】口笛を吹く息子

    2階から口笛が聞こえる。
    ご機嫌な息子が、口笛を吹いている。

    歌唱力はうどん家で1、2位を争う音痴だが(相手はわたし)、口笛はすごく上手だ。

    なめらかな音程、正確なリズム、絶妙な強弱…見事なものだ。

    息子は凝り性だ。
    一度興味を持てば、それを突き詰めようとする。

    コロナウイルスが少しずつ解明されて、日常が少しずつ戻りはじめたころ。
    小学1年生の秋、息子に習い事をすすめた。

    そろばん・英会話・水泳の3択。
    無料体験が楽しかったのか、他に体験に行くのがめんどくさかったのかわからないが、息子はそろばん教室を選んだ。

    息子にはそろばんの才能があったのかもしれない。
    それに加え、息子は自宅でも自主練習をはじめた。あっという間に上達し、3年生のころには段位の勉強を始めた。
    (わたしも小学生のころそろばんを習っていたので先輩面していたが、光の速さで追い越され、何も言えなくて…夏。)

    しかし、上には上がいて、その上の人は息子以上に練習をしていることを知った。
    息子は、小学校卒業と同時にスパンとそろばんをやめた。

    プログラミングにハマっていた時代もある。
    家族共有のパソコンを独占して、自己流でスクラッチを始めた。図書館で大量の本を借りて、何度もトライアンドエラーを繰り返した。
    おかげで、アニメーションを作ったり、生首が飛ぶゲームを作ったり、籤引きを作ったり、親も唸る作品が出来上がった。

    現在、中学1年生の息子が最近まで取り組んでいたもの。
    それは壁倒立だ。
    起きたら倒立。朝ごはんを食べたら倒立。トイレに行ったら倒立。
    初めのころは、激しく壁に足がぶつかり【ドンッ】と大きな音が響いた。
    (日中以外、壁倒立禁止令をだしていた)
    毎日数分おきに壁と向かいあった息子は、いつのまにかフワっと壁に着地ができるようになった。
    二の腕にも心なしか筋肉がつき始めた。

    そして、数ヶ月続いた壁倒立はいつのまにか終わりを迎え、息子は新しいことをはじめた。

    それは、お風呂に入る前の一つの儀式と化している。

    パジャマとタオルを頭の上にバランスよくのせ、お風呂場まで歩くことだ。

    ‥‥。

    うん、わかってます。
    年々おバカになっています。

    先週、息子がハマっていたことは、丸いスイカの保護ネットを頭に被ることです。



    被ると、宇宙と交信できるそうです。



    3日間、被り続けました。





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    美魔女。嘘です。イカのお寿司が大好きなメガネのおばさん。 童話とエッセイ書いてます。

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