
保育士20年が教える、ご飯を食べない子への対応5選
ご飯を食べてくれない。作っても残される。そんな毎日が続くと、親の心も疲れてしまいますよね。私は保育士として20年、たくさんの子どもたちの食事に付き合ってきました。実は私自身、小さい頃は食べるのが苦手な子どもでした。保育士としての目と、食べるのが苦手だった子どもとしての目、両方から、現場で効いた対応を5つ紹介します。全部やる必要はありません。ひとつでも、食事の時間が少し楽になれば嬉しいです。
①スプーンに少しだけのせて、目の前に置いておく
スプーンに、ほんの少しだけ食材をのせます。「これだけ食べてね〜」と言って、子どもの目の前に置きます。
そして、少し目を離します。
すると、自分からパクッと食べてくれることがあります。
「食べなさい」と見張られると身構える子も、「少しだけ」で見られていないと、自分のペースで試せるんですね。
※目を離すといっても、同じ部屋で様子が分かる距離にいてください。小さな子は、食べ物でむせることがあるので、量は少なめ、大きさは食べやすくしましょう。
②「あと3回がんばったら終わりにしよう」
食事に「終わり」が見えないと、子どもは不安になります。
そこで、「あと3回がんばったら終わりにしよう」と、終わりを決めて伝えます。
「3回で終わる」と分かると、頑張れる子がいます。
※ひと口を小さめにして、一緒に「1、2、3!」と声に出すと、ゲームのようになって楽しくなります。約束した回数が終わったら、本当に終わりにしてあげてください。
③自分で育てて、食べてみる
保育所では、食育の一環として、野菜を苗から育てることがあります。
苦手だった野菜も、自分で育てたものだと、食べられることがあります。
自宅でも、ミニトマトなら、手軽に始められます。
※食べなくても、責めないでください。育てたり、収穫したりするだけでも、野菜に親しむ経験になります。
④食材を温める・冷ますなど、温度を工夫する
同じ食べ物でも、温度が違うだけで、食べやすさが変わる子がいます。
温めたり、冷ましたりして、その子が食べやすい温度を探してみます。
赤ちゃんクラスの担任をしていたとき、冷めきってしまった肉じゃがを、少しだけレンジで温めてみたことがあります。すると、びっくりするぐらいパクパク食べてくれました。温度が変わるだけで、こんなに違うのかと驚きました。
私自身、冷たい白米が食べられませんでした。
⑤感覚過敏の子には、無理強いしない
食べられない理由が、わがままではなく、感覚過敏にあることもあります。食感、におい、温度などが、その子にとって強い刺激になっている場合です。
実は私自身、小さい頃はお弁当の時間が苦手でした。当時は「残すのは絶対ダメ」という時代。冷たい白米がどうしても食べられなくて、泣きながら食べていたのを覚えています。今思えば、感覚過敏だったのかもしれません。
だからこそ、食べられない子には、無理強いは決してしません。保護者と連携を取りながら、その子に合った方法を探します。
※食事のことで気になる場合は、小児科や園、専門の相談窓口に相談してください。
まとめ
ご飯を食べない理由は、子どもによってさまざまです。わがままではなく、その子なりの理由があることもあります。
大切なのは、「食べさせる」ことより、「食べやすくしてあげる」こと。
ひとつでも試してみて、その子に合う方法が見つかれば嬉しいです。うまくいかない日があっても、親のせいではありません。