
生きていたこと自体が、誰かのプラスになる|qbcの聞欲日記
自分の話が誰かに届いた瞬間というのは、いくつかパターンがあります。
いちばん多いのは、自分と似た状況の人に届くパターンです。
たとえば、休学している20代の学生がいたとします。自分みたいな考え方って、なんか変なのかな、特殊なのかな、と不安になったりするんですよね。人間には、自分が外れ値だと不安になる、というところがあって。その人が、インタビュー記事の中で、自分と同じ考え方に出会う。それだけで、安心するんです。
しかも、その記事の休学は、もう終わっていたりする。1年前の話だったりするんですよ。いま休学しているんじゃなくて、去年休学していた人。つまり、いま自分が悩んでいる真っ最中のことを、もう終えた人が、この世の中にいる。いるっていうこと自体で、なんか心がリラックスする、緊張がほどけるっていうのがあるんで。まあ、そういうところもありますね。
あとは、30代男性、転職に悩んでいます、こういう考え方で転職しました、という話に、同じく転職で悩んでいる人が影響される。40代、50代の女性で、母親との関係が良くない。同じような状況の人がそのインタビューを読んで、そういう考え方をすればいいんだ、と気持ちが楽になったりする。
なぜ他人の話がそんなに効くのか。人生が、1回しかないからです。
1回しかないものって、難しいですよね。やったことがないから、わからない。今日という日は今日しかないんですけど、朝ご飯を食べるとかは毎日毎日やるから、慣れてるじゃないですか。でも、選ぶ回数が少ないもの。結婚するとか、受験するとか、転職するとか、出産するとか。人によって回数はまちまちですけど、少ない。
いちばん極端なのは、死ぬということですよね。生死の境をさまよって生き返った人の話というのは、貴重なものとして受け止められます。自分では経験できないから。
でも、そういう大げさなものじゃなくても、全然価値があるんですよ。いろんな人生の、場面場面の話。誰かにとっての「まだやったことのない1回」を、あなたはもう生きているんだから。
自分が生きていたこと自体が、他人の人生にとってのプラスになる。これは、どんな生き方をしていても、あることだし、できることなんです。むしろ、それ自体が人の生きる意味であってもいいのかな、と思っていて。そのために記録をしている、というところが、ちょっとありますね。
どんな人生でも、記録することによって、誰かに影響する。誰かの考え方の参考になる。すごく楽しかった人生も、苦しかった人生も。それを読んでもらうことで、いろんな考え方に影響していく。
それって、誰にでもあって当たり前のことで、だから面白いことだな、と思うんですよね。
ちなみに、正直に言うと、届いたことが語った本人にわかる仕組みは、いまはないんです。読んだ人が「読んでこう思いました」とわざわざ書くことは、なかなかない。そこまで至ることはあんまりない。
でも、そういう流れを作ってもいいのかな、とは思っていて。仕組みとしては、公式サイトに会員登録してもらって、そこからインタビューに応募してもらう。自分のインタビュー記事がそこで作られて、記事にコメントがつくと、自分のところに通知が来る。そんなに難しくはない仕組みなので、できたらいいなと思ってますね。そうなったら、インタビューはライフログとして、もっといいものになるのかなと。
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