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『ワールドブルー物語』悪夢

    この物語ワールドブルーはフィクションです

    前回までは・・・


    「伊予いよちゃん、今日はもう上がっていいって。お疲れさまぁ!」
    ふた回りも歳の離れた、若井 遥わかい はるかが声を掛けてくれた。
    もうこんな時間か。
    「遥ちゃん、ありがと。じゃあまた明日!ほなね~」

    『ラブリーメイドカフェ☆冥土の土産』のロッカールームは狭い。驚くほど狭い。
    ひとりきりで着替えていても、手やお尻をあちらこちらにぶつけてしまう。
    だから、着替えるのはいつもひとりづつ。

    フリフリの制服を脱ぐのと同時に、オーラも脱ぎ捨てた。
    オーバーサイズの地味な紺色のパーカにジーンズ。
    くたびれたスニーカーに履き替え、フードを深くかぶる。

    店の裏口から出ると、喧騒から逃れるように足早に駅へと向かう。
    ・・・なんでこんなこと仕事を始めてしまったんだろう。

    急行、快速をやり過ごして各駅停車の電車に乗り込む。
    急行などとは違い、乗客はまばら。
    座席も半分以上開いているけど、ドア付近に立つ。

    こんなに空いているにもかかわらず、ピッタリくっつく様にオヤジが座ってきたのも一度や二度ではない。
    自宅のある最寄り駅まではまだ遠いけど、立ってる方がマシだ。

    電車から降りると、自宅までは徒歩で30分ほど。
    ・・・なんでこんなこと仕事を始めてしまったんだろう。
    答えの出ない自問を繰り返しているうちに、ようやく我が城に着いた。

    入居者が半分にも満たない築60年の廃屋のようなアパート。
    今の自分に似つかわしいすみか城だ。

    申し訳程度の玄関で靴を脱ぐと、手探りでヒモを探りあてて、引っ張る。
    40ワットの丸い蛍光灯が、トイレと風呂以外の全ての室内を照らす。
    四畳半の台所とその奥にある、文字通り四枚半の畳の部屋。
    これが全て。

    帰ってきたら最初にすることは、バラ釜の風呂に水を張る。
    お湯は出ないから、水を張ってから沸かす。
    なかなか時間がかかる。

    柿ピーを開け、ノンアルのカクテルに口を付ける。
    アルコールは嫌いだ。

    換気扇を回し、タバコに火をつける。
    深く吸い込み肺を満たし、煙を吐き出す。
    ・・・なんでこんなこと仕事を始めてしまったんだろう。
    今日、何度目かの自問を繰り返す。

    風呂が沸いた。
    カツラを丁寧に外すと、服を脱ぐ。
    ぺったんこの胸があらわになる。
    念入りに化粧を落とす。

    最初は客として訪れた。
    合コンの帰りにあぶれた者同士、意気投合した流れで勤務先のワールドブルー株式会社の近くの『ラブリーメイドカフェ☆冥土の土産』に立ち寄った。
    まぶしかった。

    こんな世界があるのかと。
    こんな娘こたちに囲まれて、一緒に働きたい!
    純粋にそう思った。

    けど違った。
    キラキラしているのは客の前だけ。
    一歩裏に入れば、目も合わせてくれない。
    そんな世界だった。

    唯一、仲良くしてくれたのが、若井 遥ちゃん。
    そんな彼女に感謝と申し訳なさと・・・

    お湯をかけて鏡の曇りを取って、スッピンになった自分自身と向き合う。
    そこには、ハゲ散かした童顔のくたびれたオッサンの顔があった。

    ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

    いやああああああああぁ!

    遥は跳び起きた。
    夢だよね。
    伊予ちゃん、嘘だよね。



    #ワールドブルー物語


    234話目。
    どうも、あおです😄
    この頃、ワールドブルー物語で頭がいっぱいです。
    だいぶ毒されてます(笑)

    #挨拶文を楽しもう

    これ、めっちゃ面白いから読んでみて!
    たくさんの参加者さんによって、紡がれたお話です。
    全部⬇️のマガジンに集めてあります。


    新規参入も大歓迎です😁
    ワールドブルー物語に参加すると、参加者さん同士での「スキ」や「コメント」の交流や物語内での交流も楽しめます。

    他の参加者さんも素敵な記事をたくさん投稿しているので、noteを続けるための分かりやすい情報も手に入れやすいと思います。

    noteを楽しむきっかけにもなると思いますので、お気軽に参加してみてください。

    ところで、『ワールドブルー物語』って何?
    って方はコチラをご覧下さい⬇️


    今回は、久々のキャラクターを登場させてみました。
    最後の取って付けたようなシーンは、まさしく取って付けました。

    河合 伊予かわい いよの正体がオッサンだった。
    こんなオチだと各方面から苦情が来そうだったので・・・


    と言う訳で今回は、

    懐かしいキャラにスポットを当てるのもたのしいよ!


    って、お話でした。

    今日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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    ではまた!
    あおでした

     
     
    路地裏のレザークラフト作家です🪡 創作活動や日々思ったことなどを書いています。 noteの箸休めに😄 レザー小物お作りします。 あなた専属のレザークラフト作家の蒼広樹がお手伝いします。 #ステンシルレザー #VAcraft

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