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フランスぞの旅🇫🇷 2024 幎末幎始、䜓力勝負の八日間〜前線〜MetzからParis、そしおルヌブル矎術通ぞ

     「幎越しはフランスでどう?」ず倫に蚊かれたのは10月頃だっただろうか。
     むタリアに行きたいず思い぀぀、冬にスむスの山越えをするのは雪の䞍安もある。雪の䞍安ずいうより、倫の運転が䞍安なのだ。さほどの長さでもない枋滞を黙っお乗り越えられない人は、自然が生み出すトラブルに遭遇した堎合、察応が困難を極めるのは間違いない。

     お隣の囜フランス。ストラスブヌル蟺りであれば行くのも気楜で、さほど時間もかからず到着できる。
     今回は最終目的地たでの距離があるので、ストラスブヌルよりもう少し先たで行った街で、途䞭の䞀泊をするこずに。


    ▪メスの街
     1日目はMetzメス或いはメッスの街ぞ䞀泊する。ここはフランス北東郚にある䞭䞖の面圱を留めた街。モれヌル川が流れる。
     䞭䞖末期に貚幣鋳造ず金融業の䞭心地ずしお繁栄し、モれヌル川流域唯䞀の倧郜垂であったずいう。


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    サンテチ゚ンヌ倧聖堂

     街の䞭心にあるサンテチ゚ンヌ倧聖堂は、その発展の歎史を想像させる荘厳な建築である。 ここはペヌロッパのゎシック建築のなかでも最も高い建築物のひず぀で、身廊は実に42m。倩蓋も矎しい。 ステンドグラスが入り口から奥たで続く。高さがあるこずもあっお、その面積はずにかく広い。倧聖堂に泚ぎ蟌む日の光を受け、内郚空間に圧倒的な矎しさを生み出しおいたステンドグラスの䞀郚はシャガヌルによる制䜜。


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     この日の宿泊先は、窓からこのサンテチ゚ンヌ倧聖堂が眺められる郚屋であった。

     毎床、目的地や旅の日皋などは、䜕から䜕たで倫が決定し、宿泊堎所やチケットの予玄など、たるで仕事のように取り組んでいる。それが趣味のようなものなので、私は口を出さないものの、倫の蚈画には垞にある䞀点が欠萜しおいる。

     それは私や犬たちは生身であるので疲れるずいうこずであり、倧倉重芁な郚分であるず長幎䞻匵し続けおいるが、たるで考慮に加えられない。
     なお、倫も生身ではあるけれども、疲れにくい䞊に、滅倚に具合が悪くならないので、この問題には含たれない。
     その日メスに着くたでにも、450キロほど運転しおいるのだ。なのに荷物を眮いたらすぐ倖に出ようず蚀う。
    誰かに䌚う為の集合時間が決められおいるのでもなく、どこかに入堎する受付時間が迫っおいるわけでもない。倫自らが己を急かす。

     車の運転も、眠くなれば窓を開けお、ミントガムを噛む、「コヌヒヌくれる?」ず手を䌞ばす。それだけ。
     䌑憩の為にパヌキング゚リアに寄れば、先皋たであれだけ远越車線で远い抜いおきたずいうのに、䌑んだこずによりそれらが党お無駄になる、くらいの感芚がある。

     これに関しお、自動車免蚱の詊隓の問いが思い出される。
    運転䞭に眠くなったので、窓を開けたずいう問題が出題されたこずを倫に話す。
    「これに○ず回答するず間違いなの!」
     毎回倫に䌝えるが聞いおいない。

     これは安易な匕っ掛け問題で、正解は×。理由は、
    眠気を感じたら、車を停車させお、䌑憩を取らなければならないのである。

     そしお、倫が眠くなるくらい運転しおいるずいうこずは、同乗者である我々だっお疲れおいるのだ。それがわからない人が旅の日皋を蚈画しおいる、ずいうこずを嘆かざるを埗ない。

     たぁメスたでは初日であるし、さほどの疲劎感はなかった。到着しお、宿泊堎所に荷物を眮き、クリスマスマヌケットに向かう。宿泊堎所は街の䞭心地であり、歩き回るのに䞁床良い䜍眮にある。
     ドむツのクリスマスマヌケットは12月24日たで。すぐにさっぱりず片付けられおしたうけれども、フランスはその埌も広堎で飲食店を䞭心に開催しおいる。

     倫は普通のホテルも予玄するけれど、貎族の屋敷や城、たたアパヌトを改造しおホテルにした郚屋などをよく芋぀けお予玄しおいる。倀段は䞀般のホテルず倉わらなくおも、そちらの方が断然楜しい郚屋が倚い。

     昚幎ノェネツィアで滞圚した屋敷は、廊䞋の幅が7〜8メヌトルあり、廊䞋ずいうよりは、か぀おはそこが人が集う郚屋ずしおの䜿われ方であったこずがわかる様々な調床が眮かれおいた。
     宿泊した郚屋は倩井が高く、軜く20畳を超える広さがあった。荷物を眮ける小郚屋たで付いおいお、济宀も広い。
     犬も䞀緒に泊たるずいう条件で申し蟌むず、倧抵䞀番奥の広い郚屋が圓おがわれる我が家の犬は小型犬であるけれども。他の泊たり客に考慮しお少し離れた郚屋を遞んでくれる為に、結局䞀番良い郚屋ずなる。
    他の普通のホテルでも、「考えた末にスむヌトにしおおきたした。」ず蚀われたこずもある。

     倫は郚屋を探す際、たず犬が䞀緒に泊たれる郚屋を条件ずしお探すのだが、このような郚屋の方がホテルより遥かに郜合が良いこずが倚い。歎史のある建物をリフォヌムした郚屋は、倧抵広くお過ごしやすく、お排萜で味わい深い事が倚いのだ。たた郚屋にある調床や物品の蚭えも気が利いおいる。
     その点は満足する事が倚く、おおいに倫を耒め称える。

     我が家は、日本から持っおきたトむレットシヌトを挟み蟌むタむプの犬のトむレを、旅行䞭必ず持っお行く。トむレットシヌトだけでも事足りるが、自分のトむレがあるずホテルの郚屋でも安心する様子がわかる。
     郚屋を汚さないように、トむレットシヌトを呚りに倧きく広げお敷き、トむレ、氎飲み堎、逌の入れ物を蚭眮する。
     日本では、宀内犬はこうしたトむレを準備しお躟をするのが圓たり前だが、ドむツでは宀内での排泄はさせず、トむレずは『倖』を意味する。

     そしお䞀蚀文句を蚀わせおもらうなら、これだけ倚くの人が犬を飌っおいながら、💩を持ち垰る人が少ない。芋た感じ〜7割は持ち垰らず。持ち垰る人のうちおそらく倚くの人が倖のゎミ箱に捚おおいる!💊 
     あたりにそれが嫌なので、私は倖での💩の際は、垞にドむツの皆様に芋せ぀けるように、ゆっくり袋を䜿っお拟い䞊げ、ゆっくり匂い防止の袋に入れ、ゆっくりバックに入れおいる。
    【日本人はちゃんず持ち垰る】アピヌルである。実際芋おいる人も倚いようで、䜕人かの知らない人から耒められた実瞟を持぀。
     

     ドむツに来おすぐに、持参したトむレットシヌトが無くなる前に、ず買いに出たが、スヌパヌにもドラッグストアにもなく、店員さんに聞いおみるず、
    「トむレは倖だから、そんなものはない」ず答えられお愕然ずした😱
     日本では倖での排泄は迷惑になるので、氎で掗い流するのがマナヌずされ、犬の飲み氎の入れ物はその為のシャワヌ状になるように䜜られおいる。こんな話、誰も信じないだろうなぁ‥‥

     結局ペットショップで、パピヌのトレヌニング甚ずしおのごく薄〜いトむレットシヌトが芋぀かっお安堵した。さほど需芁がないらしく、い぀も2個くらいしかない。眮いおいないこずもあるので、垞に圚庫を持぀ようにしおいる。
     日本のふっくらずしたトむレットシヌト。デオドラントタむプなど様々あった。
     どこのスヌパヌにも眮いおあった。それが懐かしい。

     ドむツのワンちゃんは倧型犬も小型犬も、お散歩に連れ出さない限り、排泄ができない。集合䜏宅が圧倒的に倚いので、気楜に庭に出しおやる、ずいう事もできない。その為に䞀日に二床散歩させるのが普通だず聞いた。
     しかし我が家の犬の様子を芋る限り、日䞭も倜䞭も、郚屋のトむレで䜕回もしおいる。たたに倜䞭の廊䞋で、自分のトむレに向かう犬ずすれ違う。ずおも健気で可愛い♪
     もし排泄がお散歩の時だけずなるず、飌い䞻の郜合で我慢を匷いるこずずなる。
     日本でも倧型犬の飌い䞻さんが、「倖でないずしないから」ず話しおいたのを聞いた事がある。犬の身䜓はそれに適応できるようになっおいるのだろうか? 我慢しお病気になったりはしないのだろうか?
     しかし、倧型犬に宀内で排泄させるずすれば、盞圓な数のシヌトが必芁だろうし、倱敗しそうだし、それはそれで倧倉な事だ。思わず想像しおしたう。

     だいぶ話が逞れおしたった。
     犬を連れお旅行するのは圓たり前の囜であるから、ホテルでもよく芋かける。
    『寒い䞭トむレの為に倖に連れ出すのは倧倉ではないのかな?』
    『倜䞭は我慢しおいるのだろうな😢』
    『 郚屋を汚しお叱られたりしおいないかな?』ずい぀も心配になるのだ。


     さお、フロントがないアパヌトを改造した郚屋のようなずころは、堎所が分かりにくいこずもあるし、䞭ぞ入る為にドアのロックを解陀しなければならない。
     たずオヌナヌに電話やメヌルで連絡しお、玄関入り口の暗蚌番号を聞き、郚屋の前に取り付けられた鍵のボックスを解錠し、その鍵を取り出しお入る、ずいうような自分でやるこずの䞀手間が必芁である。

     普通のホテルに泊たるず、泊たり心地が快適であればあるほど䜕の印象も残らないけれど、このような宿泊堎所はそれぞれ印象が匷く、たず忘れるこずはない。

     メスの貞し郚屋には、叀い真鍮の取手の付いた瞊長の窓が六぀ある。いかにもフランス的な窓蟺であり、ここだけでも矎しい。そこから教䌚が芋える。


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     シャワヌルヌムずトむレの䞀角は、曇りガラスの壁ずドアで仕切られ、カフェの倖芳のような小郚屋になっおおり、小粋で排萜おいる。 宿泊の為の郚屋ずしお改造した際に、そこをガラスの壁で仕切った、ずいうのは䜕ずもフランス颚の矎意識に思える。 䜏み続けたいず思うくらいの郚屋なのだった。゚レベヌタヌ無しの3階ずいう点を陀いおは倧満足。 
     これたでに宿泊した城を改造したホテルずか貎族の通なども、吹き抜けのホヌルから芋䞊げる、圫刻や金属の装食のある手すりが付いた、優矎な絚毯敷きの螺旋階段にうっずりするものの、自力でその階段を䞊がらなければならない。そこだけが難ありだった。 
     倧きなホテルずしお改築された城には、流石に゚レベヌタヌは完備されおいたが、個人所有の城だずそうもいかない。 犬たちはぎょんぎょんず階段を面癜そうに䞊っおいき、私は手ぶらで頑匵っお䞊り、倫は二埀埩しお荷物を運ぶ。䞈倫な人である。


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    モれヌル川
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     さお、メスの街に駆り出す。クリスマスマヌケットでワむンや料理を぀たみ、ただしばらく幎始たで食られおいるであろうクリスマスの装食を楜しむ。

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    倧聖堂前のクリスマスマヌケット


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     こうした屋台の料理はそれぞれの地域の特城があり、ゞャガむモの料理もドむツずは䞀味違っお、倧鍋で調理された具材に、倧きなチヌズを溶かしおトロリず絡たせたり、味付けにもフランス的なこだわりを感じる。

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     焌き栗🌰の店は可愛らしい専甚の車だ。人気がありここでも列ができおいる。い぀もず同じように10€分買おうずしたずころ、ドむツで買う時の倍量が袋に詰められた(・Д・)
    思わず『え?』ずおじさんを芋る。
     『ドむツはきっちり数を数えお売るのに! 』
    『ドむツでは10€だずせいぜい16個ですよ!』
    い぀もの倍の埮笑みで栗を受け取る私。
    “Merci beaucoup!” 思わずはしゃいだ声が出た。

     クリスマスマヌケットは楜しい🎄そしお寒い🥶
    ちゃんずその埌に店に入らないず凍えおしたう。
     小さい街ではあるけれど、フランスなので和食の店も䜕軒か䞊ぶ。
     迷わずお寿叞🍣の店に入ったのだった。長旅はたず胃の調子から敎えないず。

     なおここメスの駅は、ネオロマネスク様匏の荘厳な建築で、フランスで最も矎しい駅ずしお知られおいる。

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    Metz駅



    ▪パリ ルヌブル矎術通ぞ
     ルヌブル矎術通が奜きだ。展瀺される数䞇の䜜品に敬意を持぀ず共に、この壮倧な建造物を目の前にするず畏怖の念すら芚える。

     巚倧な銬蹄圢をした石の宮殿ルヌブル。この颚栌ある建物に守られた䜜品を味わい尜くしたいず毎床願う。芳光で数時間眺めるだけでは足りなすぎる。
     かずいっお䜕週間かかけお党お鑑賞せよず蚀われたら躊躇するだろう。建物の隅から隅たで歩いたら5キロ近い長さになるずいうのだから。
     せめお䞀぀の翌だけ念入りに芳るこずだけでも果たしおみたい。
    しかしそれですら䜕日必芁なのだろう。



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    ルヌブル矎術通 ドゥノン翌
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    巊がリシュリュヌ翌、正面はシュリヌ翌


     か぀お物議を醞した正面入口のガラスのピラミッドは、䜕床芋おも違和感を感じる䞀人である。
    私が初めおルヌブルを蚪れた折は、ただピラミッドが造られる前だったので、どうしおも圓時ず比范しおしたう。
    単玔に、以前の方が矎しかった‥‥

    歎史的建造物ず近代的手法の融合ずか蚀われたずころで、違和感は違和感なのである。
     行く床に写真は撮りたすけどね(^◇^;) 真ん䞭だから写り蟌んじゃいたすし。

     ガラスのピラミッドの蚭蚈は、アメリカ人の建築家むオ・ミン・ペむによる。1989幎に造られたものだ。
     ルヌブルにぱゞプトの矎術品や工芞品が盞圓な数展瀺されおいる。だからずいっお、あそこにピラミッドを建おる必芁はないず、䜕故誰か止めなかったのだろう。
     むオ・ミン・ペむが優れた近代矎術を生み出す実力者であろうが、それはそれずしお、他で実力を発揮すれば䜕の文句もないのだけれど。

     圓時、あのデザむンを蚱容した故ミッテラン倧統領が、゚ゞプト文化に傟倒しおいたのは有名な話である。
     倚くの矎術品をフランスぞかき集める為に尜力したのは評䟡されるこずであろうけれども。
     しかし゚ゞプト掚しはそれはそれずしお、いただにガラスのピラミッドが批刀されるのも臎し方ないず思う。単玔に考えお、呚囲ずの釣り合いが悪すぎる。

     東京の街䞭にこのようなネオ・モダンの建物ができたのなら、䜕の違和感もないだろうし、賞賛を济びるこずだろう。
     けれどもここはルヌブル宮のど真ん䞭だ。
     矎意識の塊のような囜にあっお、その囜を代衚するルヌブルに起きた悲劇、ず考えた人もさぞ倚かった事だろう。


     ダン・ブラりンの『ダ・ノィンチコヌド』の䞭でこんなシヌンが描かれる。
    䞻人公であるアメリカ人の倧孊教授ラングドンに、譊察のコレ譊郚が尋ねるのだ。

    「あのピラミッドをどう思いたす?」コレが蚊いた。
     ラングドンは顔をしかめた。フランス人はアメリカ人にこの質問をするのが奜きらしい。もちろんこれは狡猟な質問だ。ピラミッドが奜きだず蚀えば趣味の悪いアメリカ人だず思われるし、きらいだず答えればフランス人ぞの䟮蟱になる。
    「ミッテランは倧胆な人物でしたね」ラングドンはどちらずも聞こえるように答えた。

     コレ譊郚にはこの答え方でお茶を濁したが、頭脳明晰で䜕事にも動じない叞法譊察䞭倮局の譊郚ベズ・ファヌシュからも同じ質問を受ける。
     今床はルヌブル内郚に入り、頭䞊のピラミッドを眺めながら。

    「どう思うね」いか぀い顎を䞊に向けお、ファヌシュが尋ねた。
     ラングドンはゲヌムに飜き、ため息を぀いた。
    「ええ、みごずなピラミッドです」
     ファヌシュはうなり声をあげた。
    「パリの顔に぀けられた傷だ」

    ストラむク・ワン。ラングドンはこの盞手の扱いにくさを悟った。


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    地䞋から芋るガラスのピラミッド


     そしおラングドンは、ピラミッドに぀いおこう続ける。

    ファヌシュが知っおいるかどうかは定かではないが、ミッテラン倧統領の明確な指瀺により、このピラミッドにはぎったり六癟六十六枚のガラス板が䜿われおいるヌヌ666は悪魔の数字だずする陰謀論者たちのあいだで、この奇劙な指瀺は぀ねに議論の的ずなっおきた。
     その話題を持ち出すのはやめよう、ずラングドンは思った。

    ダ・ノィンチ・コヌド䞊 角川文庫



     ファヌシュの蚀葉は、いかにもフランス人らしい゚スプリが効いおいお良い堎面だ。
     そしお秘密結瀟が鍵を握るこの物語では、最初の堎面で語られた、この故ミッテラン倧統領の゚ピ゜ヌドは䞀぀の䌏線になっおいる。


     そもそもルヌブルは、1682幎にルむ14䞖がノェルサむナに遷宮するたで、フランス王の王宮ずしお䜿われおいた宮殿であった。
     ルヌブルはセヌヌ川右岞にあり、テュむルリヌ庭園ずサンゞェルマン•ロクセロワ教䌚の間に䜍眮する。
     パリの䞭でも、建物北偎がリノォリ通りに面するこの堎所は、たさしくパリの䞭心郚であり、倚くの人々が蚪れる芳光の䞭枢である。

     ルヌブル矎術通に入り、DENONドゥノン翌の広い階段を䞊がり、サモトラケのニケ像に近づき始めた蟺りで、『おや?』ず思い立ち止たった。
     この階段䞋からの眺めはこれほど矎しかっただろうかず。

     奜きな絵画は䜕回芳おも嬉しいので、い぀もドゥノン翌から芳始めるのだが、改めおこの広い空間を、王宮の建物ずしおずおも奜きだず思ったのだった。
     ノェルサむナは、王の暩嚁の象城ずしお、豪華絢爛、壮麗にしお荘厳、曎に壮倧な広さの庭園を持぀宮殿であるけれど、
    『政治をするならこの王宮の方が良くない?』ず単玔に思う。

     パリ垂民は、もし身近なこの堎所にずっず王の居城があったのなら、䞭䞖に建立されたこの矎しい建物を増改築しながら倧切に䜿い続ける王であったなら、民衆の声を意識し぀぀、尊敬される君䞻ずしお節床ある暮らしができる王や王劃であったなら、フランス革呜の火皮は生たれたのだろうかず、そんな事たで考えた。

     私の劄想は続く。
     もしオヌストリアのマリア・テレゞアであったなら、遷宮するこずなく、ここで暮らし続けただろう、などず考える。
     王宮ずしお盞応しいこの矎しい建物を倧切に䜿い続け、華矎な生掻は避け、パリ䞭心郚の、囜民の声が聞こえるこの堎所で囜を統治する事に、必芁性ず䟡倀を感じたこずだろう、ず。

     王族の極端な莅沢さは囜民の反感を煜るのだず、嚘マリヌ•アントワネットに手玙で忠告し続けた賢母マリア•テレゞア。それに耳を貞さなかった嚘の末路‥‥

     翌々日はノェルサむナに行く予定であったので、䜙蚈にそんなこずを考えたのだった。

     それにしおも、幎末のルヌブルは混んでいた。私の劄想は、階段の䞊のニケ像に矀がる人々に近づいた蟺りで吹っ飛んだ。
    経隓のない混みようである。


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    この階段で既にこの人混み
    正面にニケ像


     そもそも入堎するたでも、䞭倮入口ピラミッド前の長い列時間指定のチケットの人々を芋お倧倉だず思ったものの、私自身はリシュリュヌ翌のアヌチ状の通路から、すんなり地䞋に䞋りる入口からの入堎だった。

     チケット自䜓がプレミアムかなり前に申し蟌んだものの、予玄は埋たり、やむを埗ず倍以䞊倀段のチケットしか買えなかったずいう事情であった為に、すんなり入れたせいで、そこたでの混みかたずはただ実感できずにいた。

     地䞋のホヌルで曎に確信する。これは回り方を考えないず、十分な鑑賞はできない。そもそも数時間の滞圚くらいでは、十分な鑑賞などできないけれども。
     かず蚀っお、せっかく来たのだから、やはりモナリザは芳おおきたい。そもそもダ•ノィンチが䞀番奜きなのだから。
    ずデュノン翌に向かうず、前述したように、ニケの蟺りで既に倧倉な状態だったわけだ。

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    サモトラケのニケ像


     人の流れは明らかにモナリザに向かっおいる。しかしそこに行き着くたでの展瀺も超䞀流の名画揃いなのに、暪目で眺めお足早に歩いお行く人が倚すぎる。
     『これだけの絵画をスルヌ‥‥ルヌブルに来た意味はあるの ?』ず尋ねたくなる。


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     ダ・ノィンチ奜きであるならば、【岩窟の聖母】ず【掗瀌者聖ペハネ】が通路巊偎に䞊んで展瀺されおいるずいうのに!  絶察芋萜ずしおはいけない筈なのに、そこには数名が近くにいる皋床。
     実にじっくり鑑賞できたので、私には幞いだったけれど。


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    【掗瀌者聖ペハネ】


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    【岩窟の聖母】


     描かれた人物の配眮や仕草に謎が倚く、様々な解釈がされる【岩窟の聖母】、倩䜿の指さす意味、マリアの巊手の瀺す意味、幌子む゚スの描かれた䜍眮等、ダ•ノィンチの仕掛けた謎が沢山ある、興味深い背景を持぀絵だ。


     前述したダン•ブラりンの『ダ•ノィンチコヌド』は、ルヌブルで起きた殺人事件から始たる。
     む゚ス・キリストそのものに察しおのダン・ブラりンの解釈ストヌリヌの根底が、キリスト教埒の反発に遭い、䞊映犁止になった囜もある䜜品である。

     キリスト教ず歎史、文化、芞術ずが、事実ず創䜜郚分の䞭に巧劙に混ざり合っお語られ、壮倧な䜜品に仕䞊がっおいる。発行から20幎以䞊経っおいるが、䜕床読み返しおも高揚感のある、知的でスリリングな物語である。

     ダ•ノィンチは自身の信仰ず解釈の秘密を様々な絵の䞭に朜たせおいる。むタリアのサンタ・マリア・デッレ・グラツィ゚教䌚に䜵蚭のドメニコ䌚修道院の壁画『最埌の晩逐』にしおも同様で、ダン•ブラりンはこれに察しおの深い考察を曞いおいる。

    『岩窟の聖母』もこの䜜品の䞭で、いく぀かの暗瀺されたダ・ノィンチの意図に関しお远求がなされおいる。
    有名な2枚の岩窟の聖母である。

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    最初に描かれた【岩窟の聖母】 ルヌブル蔵


     この絵の䟝頌䞻がダ・ノィンチに察しお、仕䞊がった絵に䞍服の意を唱え、ダ・ノィンチは嫌々描き盎すこずずなった。
     そちらの穏圓な『岩窟の聖母』はロンドンのナショナル・ギャラリヌに展瀺されおいる、䜕かず語りがいのある絵である。
     

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    描き盎した【岩窟の聖母】 ナショナル・ギャラリヌ蔵




     ルヌブルの【岩窟の聖母】の前、通り過ぎる人々に、『ここにもダ・ノィンチの名画が!』ず呌びかけたくもなるが、なす術もない。


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    聖アンナず聖母子


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    ラ・ベル・フェロニ゚ヌル

     これら2点もすぐ近くに展瀺されおいるずいうのに!


     人蟌みを避けながら、曎に䞡偎の絵画を楜しみ぀぀、モナリザの郚屋の方向ぞ進む。
     どれだけ混み合うずしおも、やはり芳たい気持ちは倉えられない。モナリザに関しおは案内板が出おいるので人々はズンズン進む。やがお私もその波に乗る。


     ずうずうモナリザ郚屋に到着。か぀お来た折は、人もさほど倚くなく、ゆったりず鑑賞でき、充実した䞀日だったが、その蚘憶はかき消される。䜕これ?!

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    モナリザたであず10m蟺り


     モナリザが鎮座する右偎の郚屋の入り口には、䜕の泚意曞きも芏制もない。監芖員もいない。入堎制限もしない。だから、取り敢えず『モナリザはマスト』ず考える人々がすし詰め状態になっおいる。

     モナリザの呚蟺、譊備すべき䜍眮に監芖員が数名いるのが芋えたが、
    『入り口が肝心でしょうが?!』ず日本人の私は思う。
     入り口で軜く制限をかけ、人の流れを良くしお、鑑賞埌は速やかに退出させればいいだけのこずではないかず。
     ただ人が次から次ぞず郚屋になだれ蟌み、すし詰め状態になっおいる。䞊び方などなく、絵に近づいおいくのをただ埅っおいる。
     郚屋の倖偎の方に䜍眮した人々は、途䞭これはたずい、正面に行かねば絵が芋づらい、ず気づいお、䞭倮に攻撃をかけ始める。
     抌された䞭倮の人々は理解し぀぀も、自分も正面で芳たいので、自分が倖偎にずれる事は圓然しないので、自然ず前方向にプレッシャヌをかけ始める。

     か぀お日本にモナリザがやっおきた時も倧倉な混雑であったけれど、混雑なりの誘導の仕方ずいうものはあったし、ルヌルは守られおいた。
     䞊野動物園のパンダ🐌の前だっお倧混雑であったけれど、通路自䜓は狭くなっおいるから、順番は守られたし、芋たら迅速に移動、ずいう明確なルヌルは守られおいた。

     ここは無法地垯だ。しかし目的がモナリザ鑑賞であるので、そこに集う人々は真面目そうで、きちんずした身なりの絵が奜きな人々だ。暎動は起きない。ただ蟛いだけ。
     
     30分ほど経っただろうか。ずうずう私もあずメヌトルで最前列、ずいうあたりたでモナリザに近づけた。
     そこで監芖員が䜕をしおいるのか、やっずわかったのだった。
     圌らは、最前列に蟿り着いた人々が、ある皋床30秒くらいモナリザを眺めたよね、自撮りもしたね、ずいう頃合いで、ベルトパヌテヌションをさっず開ける。最前列の人を開攟しお退堎させるのだ。
     䞀旊出された人は、振り返っおモナリザを眺めるのは厳犁である。そこは厳しくチェックされおいた。

     そしおたた、次に最前列になった人を絵に近づかせない為に、パヌテヌションを閉じる。圌らの業務はそれだけ。 
     だから埅぀人々は、散々制埡なしのぎゅうぎゅう詰めを味わい、正面で絵を芋たければ、真ん䞭方面に割り蟌み移動するしかなく、それも自己の刀断のみ。匷匕に攻めるか、暪の方から芳お満足するか。

     埅぀人々は、他人同士でも目ず目を芋亀わし、
    『酷いわよね?』
    『他にやり方があるわよね?』
    『もうちょっずの我慢よ!』
    ず語っおいた。私も二、䞉人の人ず目で䌚話した。

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    モナリザ前 最前列は速やかに退堎


     そんな思いをしながらも我慢を匷いられる空間ず時間は、絵が奜きで、ダ•ノィンチに、モナリザに、敬意を持぀それぞれの人栌によっおギリ安党に保たれおいる。

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    30分埅ちの末近づけた、やや右寄りからの【モナリザ】


     これは矎術通偎が察凊すべき問題。絵画を愛する入堎者に、ここたで我慢をさせないでほしいものだ。

     私は䞻匵したかった。廊䞋もあるし、郚屋の䞭だっお区切れるのだから、入り口にベルトパヌテヌションを蚭眮せよ!ず。
     ディズニヌランドや空枯のように、順路を䜜り出せば良いではないか、ず。

     販売時に、チケットをあれだけ時間予玄させる割には、その埌が杜撰すぎる気がする。


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     芳光客は時間が無限にあるわけではないから、モナリザに時間を取られお、他の矎術品の鑑賞時間が枛る。

     そもそも展瀺をたずもに芳たら数週間必芁ず蚀われおいるルヌブル。
    玀元前7千幎から1850幎代たでの䜜品が、぀の翌ず぀の階に跚っお収容されおいるのだ。
     膚倧な数の絵や圫刻の䞀端を眺めるだけでも倧倉、移動だけでも倧倉、その䞊に、モナリザ💊

     それ以倖にも、あちらこちらのトむレにも長い長い列が。レストラン、カフェも満垭で列が。
    䌑憩もたたならない。

     ぀たり、モナリザトむレカフェを埅぀だけで軜く時間半が倱われる。お土産コヌナヌもごった返しおいる。
     これでルヌブルを楜しんだず蚀えるだろうか💊

     おたけに家族連れずなるず、それぞれの芳たいものが違うし、トむレのタむミングも違えば、疲れに差が出おくる。
     垰る頃には䞍穏な空気が挂うずいうわけだ。あぁ曞くだけで蟛い。

     我が家は犬連れなので、矎術通や城、教䌚などは亀代で入堎する。今回倫は、
    「もう䜕床も行ったからルヌブルはいいや」ず蚀い、オルセヌ矎術通を芳るこずにしおいた。


     ルヌブルの倖に出お、こんなにホッずしたこずはなかった。い぀もはあず二、䞉日かけお芳たい、ず思うのに。


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    セヌヌ川


     キャルヌれル橋を枡っお、オルセヌ矎術通近くのレストラン“Le Voltaire”の倖テヌブルに座り、橋の向こうのルヌブルを眺める。ただただ混雑しおいるこずだろう。

     ルヌブルの䞭の熱気の䜙韻のせいで、寒いずはいえ、店内の垭に入る気にならないのだった。


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     眺めおいるず、右折しおルヌブル方面に橋を枡ろうずする車は、衚瀺に䞀瞬迷い、倧抵の車が䞀時停止しおしたうので、信号が倉わる床、埌ろの車からクラクションを鳎らされっぱなしだ。 フランスの道は倉則的な造りが倚く、この堎所にしおも、右折専甚路線があるのだが、亀差点真ん䞭には瞁石に囲たれたスペヌスがあり、ルヌブル方面から橋を枡っおきお右折する道ずの仕切りのようになっおいる。そのせいもあり、䞀瞬わかりにくく信号衚瀺も芋づらい。 ドむツず違っお、クラクションは圓たり前のようにちょっずしたこずでも鳎らされる。

     以前来た時には車ではなかったから、街の䞭の道路事情に気づかなかったけれど、この道は䜕?ず思うようないきなりの分岐があったりする。凱旋門前の広堎を通る堎合、広いから䜕ずかなるものの、車線が曞いおないので、実際どの車も適圓に自分のルヌトを取る。もし接觊でもした堎合、どうやっお刀断するのか䞍明。

     たたスクヌタヌ🛵は我が物顔で走り回る。映画なので芳る分には、道を自由に走り回り、小粋にすら芋える。
     しかし実際は、車の間を無理矢理すり抜けお、信号埅ちをしおいる車の前に入っおくる。それでも、シンプルに右巊折でも盎進でもしおくれれば結構なのだが、青に倉わっお車が動き始めおいるずいうのに、右折の車ず盎進車の前を暪切っお?!巊折したりするのだ。
    「あの䜍眮から巊折?!」
    こんな走り方をする乗り手が倚いので、街䞭でクラクションが鳎り続けるし、パトカヌ🚔のサむレンも倚い。
     単玔に危ない。

     たた街䞭の䞀般地䞋駐車堎に入るには芚悟がいる。この狭い幅の穎蔵のような駐車堎に、本圓に入っおいいのか䞀瞬迷う。
     歎史のある街にありがちではあるけれど、パリは特に進入路が狭い。ルノヌの小型車あたりなら䞁床良いかもしれないけれど、ドむツ車の幅にはキツすぎる。フェンダヌミラヌから7〜8センチのずころに壁がある。毎床泣きそうになる進入路。おたけに䞋りおいったチケットの機械蟺りでは、クランクに近いくらい曲がったりする‥‥
    考えられないですよ、党く。

     空いた堎所を芋぀けお停車するず、ドアから出られない。小型車しか無理なスペヌス‥‥かずいっお停めるしかない。街䞭の駐車堎は倧抵こんなものだ。
     幅が無理そうでも入るしかないずか、狭くおも降りるしかないずか、䜕かず芚悟がいる街、パリ。

     車で行っおはいるものの、歩いた方が䟿利だし、そんなに遠くないよね、ずいう埮劙な距離感の街なので、結局芳光は歩き回るこずずなる。

     歩く距離も半端ない。この日の私の歩数は2侇3,000歩を蚘録した。意識が遠のく歩数である。

     いろいろ愚痎っおみたした。パリ。
     それでもたたパリぞは行きたいず思う。今床は空いおいるルヌブルで二、䞉日過ごしたい。

     私には無理であるけれども、是非どなたか、数週間かけおルヌブルの隅から隅たで鑑賞し尜くしお、その感想を教えおいただきたいものだず思う。
     

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    『ナポレオン䞀䞖の戎冠匏ず皇劃ゞョセフィヌヌの戎冠』 
    ダノィット


    ▪終わりに
     ず、こんなルヌブル呚蟺で過ごした䞀日であったが、私はここ䜕幎かどうしおも芋たかったものに近づくこずができた。
     前回フランスに来た折は、ルヌブルが䌑通で叶わなかったし、その前に蚪れた時には、うっかりその堎所を通らず倖に出おしたった。

     本なり映画なりでダ・ノィンチ・コヌドを知った人であれば、ラストの堎面が印象深いず思う。
     そう、逆さピラミッドをガラス倩井の䞊から芗き蟌むあの堎面だ。
     実際のガラス倩井郚分は、公園の芝生の広堎の生垣の䞭にあり、䞀般人は立ち入り犁止であるので、ラングドンの真䌌はできない。
     倜䞭に生垣の䞭に忍び蟌んで逮捕されおも困る。

     しかし、内郚では逆さピラミッドをじっくり眺めるこずはできる。


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    逆さピラミッドずその䞋の小さなピラミッド


     ダ・ノィンチ・コヌドに興味を持たれお、もしこれから本や映画をご芧になる方の為に、詳现は明かさないけれども、ラングドンは謎解きの旅の終わりに、䞀぀の結論を埗る。脳裏に抌し寄せる新たな考えに突き動かされ、倜䞭にそれを確かめる為にルヌブルに向かうのだ。

    聖杯は叀のロスリンの䞋で埅ち
    匠の矎しき芞術に囲たれお暪たわり
    その門を剣ず杯が庇い護る
    ぀いに星の茝く空のもずに眠る

     む゚ス・キリストの血脈の物語。
     党おの謎が解けたように芋え぀぀も、その蚌明は氞遠にできない。しかし、おそらくラングドンが蟿り着き、解明した䞀぀の答えは、真実に違いないずわかる堎面である。 

     突劂ラングドンは、芋䞋ろしおいたガラス倩井の䞋のピラミッドに畏敬の念が湧き起こり、ひざたづく。

     巻末で党おの答えがその䞀点に集玄されるのだ。その意味を知り、初めお読んだずき、私は震えが起きたのだった。

     逆さピラミッドの䞋にある、小さなピラミッド。物語を思い出すず、普通の気持ちでは芋おいられなくなる。
     真実はどうあれ、あの物語に描かれた結論を思いながら、しばらくその堎で䜇んだ。

     おそらくこの物語を知らないであろう若者が小さいピラミッドに腰を䞋ろし、幌い女の子がよじ登ったりしおいる💊

     ラングドンはガラス倩井の䞊から芋お、畏敬の念に打たれお、ひざたづいたのに!

     たあ、単なるオブゞェず思っおいれば仕方がない。けれども私はその若者ず少女に向かっお、
    『やめなさい💢』ず怖いオヌラを送っおおいた。

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    二人ずもやめなさい! 乗っちゃダメ!



     ダン・ブラりンのこの物語は、史実ず創䜜が巧みに絡み合い、あたりにもリアルな物語になっおいる。
     実圚したむ゚ス・キリストず、神ずしお厇拝されるむ゚ス・キリスト、キリスト教をめぐる歎史ず信仰、その解釈、実に興味深い。

     冒頭に曞いた、呚囲の景色にそぐわない違和感だらけのガラスのピラミッドにしおも、『もし本圓に、この物語に描かれた目的の為に造られたずしたなら』ず぀い考えおしたう。
     もし故ミッテラン倧統領が秘密結瀟に属する䞀人ずしお、守るべきものを守る為に、この建蚭を掚し進めたずしたのなら、ず。䜕故ピラミッドでなければいけなかったのか、ず。
     そうなるず、私はもうピラミッドが違和感、などず口に出す事はできないだろう。
     
     物語の内容を知らない人にずっおは、ここたで私の曞いおきた内容は䜕のこずやら?ず思われおいるこずだろう。ネタバレしないように、努力した結果だずお蚱しいただきたい。
     ご存知ない方は、是非本でも映画でも目にしおいただきたい。

     『゚ゞプトのピラミッドずはそもそも䜕の為に぀くられたものであったのか?』
    この答えも物語の謎を解く䞀぀のヒントずなっおいる。

     『ダ・ノィンチ・コヌド』は創䜜である。
     ずはいえ、珟実に生身の預蚀者む゚ス・キリストが存圚したのであるから、あながち党おが創䜜ずはいえないのではないか、ずいう垌望的芳枬の䜙韻を残し、読んだ者を曎なる歎史の謎に誘う。

     肯定も吊定もできなくおも、真実が解明するこずはなくおも、歎史的事実の䞭から、そしお芞術家が残したメッセヌゞの䞭から想像を膚らたせ、過去から珟圚に思いを銳せるこずはできる。

     ルヌブルはそんなロマンが朜んでいる堎所なのだ。


     

                      埌線に続く
        






    #゚ッセむ
    #フランス旅行
    #ルヌノル矎術通
    #パリ旅
    #幎末幎始旅行蚘

     
     

    Viola

     
     
    ドむツ圚䜏🏰䞻婊。読曞/倚蚀語孊習/歎史/音楜/絵画/舞台芞術/旅/城/花/犬/䞻なテヌマは『人ず文化の距離』 セレンディピティserendipity思いがけない偶然の出䌚いず予想倖の発芋の幟倚の経隓から、感芚掟を自負。

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