
場に合わせる #215 同調性バイアス
周りの人の行動に無意識に自分の行動を合わせてしまう心理を同調性バイアスと言います。
同調性バイアスが強く働きすぎたり、常態化すると周囲に流されて新しい考えを創造しようとする意識が希薄となったり、周囲と異なる選択をすることを無意識に恐れてしまう傾向が強くなってしまいます。
結果、自分自身で考えたり決断する能力を低下させてしまう恐れがあります。
更に、周囲の多数派の意見を無意識に正しいと思い込むようになり、例えば、その決定が間違っていたとしても、自分で正しい選択が出来なくなる恐れもあります。
「赤信号、みんなで渡れば怖くない。」
このブラックジョークも、同調バイアスから来るものです。
この様に同調性バイアスが常態化する組織では、新たなことにチャレンジする意欲も薄れてしまう傾向も見られます。
対して、同調性バイアスは、悪いことばかりではありません。
そもそも、人は一人で成せることには限りがあります。
そのために目的を持った人たちと組織をつくります。
その組織の特性を考えると同調性バイアスは必要な機能でもあります。
組織に属する個々は、目的を共有した存在です。
しかし、人格は、それぞれにあります。
また、目的を共有しているからと言って、それを実現するための考え方や得意、不得意は、人それぞれです。
つまり、組織である特性上、個々に与えられた役割が存在します。
そうなると、その時々の状況、場面、境遇などの局面によって、それぞれの役割を協調し合うためには、良好な人間関係を築くための同調バイアスが必要となります。
逆に、どんなに能力が優れていても、自分の役割を理解せずに周囲と協調できないようでは、組織の一員として機能しないことを意味します。
組織には、同調性バイアスと言う空気があります。
対して、人を動かそうと思うと、多くの人は、個人の能力に意識が向きがちです。
しかし、人の能力を高めたとしても組織力は高まりません。
それは、場の空気である同調性バイアスが整っていないからであり、如何にして、良い空気の同調性バイアスとするかが大切となって来ます。
場の空気が良くなれば、人は自ら自分の役割を発揮し出すようになると思います。