
《ショートショート》 過激な淑女 #アマノ文筆クラブ
この話をする前に、言っておかねばならないことがある。
大前提に、私は変態でもストーカーでもないと言うことだ。
やっていることは、ただの観察日記。
ちなみに、私が何を観察しているか......
それは、私と同じ大学に通っている——
淑女についてだ。
彼女との出会いは、ある講義が一緒になったことから始まる。
彼女と話すと、とても凛々しく逞しい一面と、所々に見える上品な喋り口調が私を魅了した。
勉強もテストも優秀な彼女に、私は少し興味を持った。
が、ここまでだったら別に観察しようなんて気持ちは微塵も湧いてこないと思う。
私が彼女を観察し出したのは、ある光景を目撃したことから始まる。
彼女はその時、居酒屋の暖簾を華麗に分けて外に出て来た。
彼女の後ろには、数多くの酔っ払いがついていた。
その光景を見ていた私は、先頭に立つ彼女が、まさにフランス革命の先頭に立っているように思えた。
やがて、その行列が居酒屋の酒を飲み干す大蛇へと姿を変えて、あるお店から酒が無くなった(ちなみに、私も大蛇の一部であった)
そこから私は、彼女の後を追うようになった。
ある時には、SM BARに入ったと思えば、多分Mっけある男どもに鞭を振っていた(気持ち良かった)
またある時には、美術のコンクールに作品が選ばれ、美術館には鑑賞者の他にあの時の酒呑みと、SM BARの男どもも来ていた。
彼女、いや淑女の観察の一部をここに記したが、正直まだまだほんの一部である。
書き過ぎてしまうと、文字が大変なのでこの辺で切り上げたい。
あと、報告ではあるが、私はここ最近その彼女から告白された。
まさか自分が女性から告白されるなんて思いもしなかったが、それより彼女が自分を観察していた人間に告白しているなんて思いもしないだろう。
......しかし参ったな。
観察すればする程、彼女が分からなくなって付き合って良いのか迷うのだ。
そこでこれを読んでいる諸君に問いたいと思う。
私は、どうすればいいと思う。
※こちらの記事のお題で書かせて頂きました。