
【二つの世界】「ひとりでいるのが好きな人」と「大勢でいるのが好きな人」
休日に予定がないと、 少しうれしくなる人がいます。
反対に、 予定がないと、 誰かに連絡したくなる人もいます。
ひとりで過ごす時間が、 何よりの休息になる人。
誰かと過ごす時間が、 何よりの元気になる人。
同じ「楽しい」でも、 その形は少し違うようです。
では、もしも――
いつもひとりで過ごす人生と、 いつも大勢で過ごす人生。
どちらか一方を選ぶとしたら。
あなたは、 どちらを選びますか。
A|ひとりでいるのが好きな人生
土曜日。
目覚ましをかけずに起きます。
今日は予定がありません。
最高です。
朝食を食べて、 コーヒーを淹れて、
読みかけの本を開きます。
誰からも連絡は来ません。
静かです。
とても静かです。
お昼になりました。
好きな店に行きます。
「おひとりですか?」
「はい」
店員さんは、 少し申し訳なさそうに聞きます。
「カウンターでも大丈夫ですか?」
むしろ、そこがいいのです。
食事を終えて、 映画を観に行きます。
好きな席に座り、 好きなタイミングで帰ります。
誰にも合わせなくていい。
なんて自由なのでしょう。
夜。
家に帰ると、 きれいな夕焼けが見えました。
思わず写真を撮ります。
誰かに見せたくなりました。
スマホを開きます。
でも、 特に送る相手が思いつきません。
別に寂しくはありません。
ただ、
「今日の夕焼け、きれいだったね」
とだけ言える誰かが、 少しいてもよかった気がしました。
ひとりの時間は、 思っていた以上に自由でした。
ただ、 その自由を誰かに話す機会も、 少しずつ減っていきました。
B|大勢でいるのが好きな人生
土曜日。
朝からスマホが鳴っています。
「今日どうする?」
「お昼どこ行く?」
「夜も空いてる?」
予定が次々と決まります。
楽しそうです。
実際、楽しいのです。
お昼は友人たちとランチ。
午後は買い物。
夕方には、 別の友人たちと合流します。
誰かが面白いことを言い、 みんなで笑います。
自分ひとりでは、 こんなに笑わなかったでしょう。
夜。
「もう一軒行かない?」
もちろん行きます。
知らなかった話を聞き、 新しい店を教えてもらい、 来週の予定まで決まりました。
人といると、 世界がどんどん広がっていきます。
帰り道。
スマホには、 今日撮った写真が届いていました。
「また集まろうね!」
「来週も楽しみ!」
うれしくなって、 すぐに返信します。
家に着きました。
ようやく、ひとりです。
ソファに座り、 何も考えずに過ごそうとした瞬間。
スマホが鳴りました。
「今、電話できる?」
少し迷います。
今日はもう、 誰とも話したくありません。
でも、 せっかく誘ってくれたのです。
「いいよ!」
気づけば、 また笑っています。
大勢でいる時間は、 思っていた以上に楽しいものでした。
ただ、 誰にも気を遣わない時間だけが、 なかなか予定に入りませんでした。
ひとりでいる人生
自分の時間を、 自分のために使えます。
誰かに合わせる必要もありません。
ただ、 何でもない出来事を 誰かと分け合いたくなる日があります。
大勢でいる人生
たくさんの人と、 たくさんの思い出を作れます。
ひとりでは出会えなかった楽しさもあります。
ただ、 誰かと一緒にいることが当たり前になると、 ひとりになりたいと言うのが、 少し難しくなることもあります。
ひとりでいると、 誰かが恋しくなる。
大勢でいると、 ひとりの時間が恋しくなる。
人間は、 自分にない時間を、 少しだけ欲しがる生き物なのかもしれません。
そして、たぶん。
本当に欲しいのは、
いつもひとりでいることでも、
いつも大勢でいることでもなく。
ひとりでいたい日に、ひとりでいられること。
誰かに会いたい日に、会いたいと言えること。
そんな、わがままを許してくれる毎日なのかもしれません。
さて。
あなたなら、 どちらの世界を選びますか。
▶どちらの世界を選んでも、ひと息つく時間は必要
ひとりで静かに過ごす夜も。
大勢で笑い合ったあとの夜も。
お気に入りの飲み物を淹れて、 少しだけ何もしない時間を作る。
誰かと飲んでも、 ひとりで飲んでも。
温かい飲み物は、 どちらの世界でも同じように温かいものです。