
あんな人になりたい
新社会人の皆さま、いかがお過ごしですか。
研修真っ只中の方や、研修を終えて実際に配属先でお仕事を始めている方、それ以外の方もいつもお疲れさまです。
私事ですが、4月で社会人2年目になりました。
研修を終えた今年度入社の子が昨日から店舗配属となって一緒にお仕事をしているからか、1年前のことを頻繁に思い出します。
まず、職場の人の名前を覚えるのに一苦労。
名前を間違ってしまうのが怖くて、
必殺・近寄って「すみません」を乱用。
そしてなんといっても情報量のキャパオーバー。
気を遣って教えてくれる先輩方の優しさをありがたく感じつつ、「もう…やめてくれ…」と心の底から思っていました。メモが追いつかない。その前に頭が追いついてない。心も追いついてない。
何も追いついていないけど、どんどん引っ張られていく感覚。
あと、電話対応。
今でこそ当たり前のように我こそはと受話器を取るものの、入社してすぐはやっぱり怖かったです。
忘れもしない、店舗配属2日目のこと。
隣には、おちゃらけたというか、明るくて面白いAさんという男性の先輩が座っていました。
お店の電話が鳴りました。
どうしてか分かりませんが、店舗で電話を取るのが一番早いと言われているAさんよりも先に
受話器を取ってしまったのです。
とりあえず、一連の話と最低限の情報を聞き出し、
魔法の言葉「確認して折り返しさせていただきます」で無理やり締めくくり、電話は無事終了。
安堵のため息をついた時、隣から声がしました。
「電話に出る勇気、ナイス」
左を向くと、拳に親指を立てて“グッド”を右手でつくったAさんがいました。
目頭がぎゅっと熱くなったのを覚えています。
全てがいっぱいいっぱいで、気疲れもしていたし
プレッシャーもあったし出来ることが少ない事への申し訳なさもあった中、その一言でフッと心が軽くなると同時に、背中が押されました。
じんわりと嬉しさが広がるあの感じはきっと、これから先忘れはしないと思います。
なんていうか、あんな人になりたいな、と思う。
相手を素直に褒めることができる人、
気づける人、欲しい言葉をかけてくれる人、
堅苦しすぎない人。でも、憧れを持たれる人。
きっとこれは大袈裟だけど、Aさんからサラリとでたあの言葉に全てが詰まっている気がしてならなくて。
「ありがとう」とか「助かるよ」とか「さすがだね」とかには含まれてない栄養がそこにはあったんです。
今Aさんにその時のことを言ったって、
「俺そんなこと言った? 1ミリも覚えてねえわ」
って笑って返されるけど、それもそれでいい。
あの時の言葉に救われたんですよ、なんて恥ずかしくて言えないけど私はずっと両手で抱きしめていたいです。
いつか私も、自分の何気ない一言で誰かをあたためることができたらな。