
【DAY271】ワインの「酵母」ってそもそも何?天然酵母と培養酵母の違い
【DAY4】で発酵の化学式(糖→アルコール+二酸化炭素)を紹介しましたが、その反応を実際に起こしている主役、「酵母」については詳しく触れていませんでした。今日はワイン造りの縁の下の力持ち、酵母の基本を紹介します。
ワインには酵母が必要なのです!
酵母は「生き物」
酵母は目に見えない微生物の一種で、ぶどうの糖分を食べてアルコールと二酸化炭素を作り出す働きをします。ワイン・ビール・日本酒・パンなど、発酵食品全般に関わる「サッカロミセス・セレビシエ」という種が、特によく知られた酵母のひとつとされています。
「天然酵母」はぶどう由来の野生の酵母
ぶどうの皮の表面や、ワイナリーの醸造設備には、もともと自然に存在する野生の酵母が付着しているといわれております。
これを使ってそのまま発酵させる方法は「天然酵母(野生酵母)」による発酵と呼ばれ、昔ながらのワイン造りの手法とされています。
複数種類の酵母が入れ替わり立ち替わり働くため、複雑な風味が生まれやすいとされる一方、狙った通りの発酵にならず、好ましくない香りが出るリスクもあるのが難しいところ。
「培養酵母」は選び抜かれた酵母
一方、近代的なワイナリーの多くは、あらかじめ純粋培養された酵母(培養酵母)を意図的に加えて発酵させています。発酵の進み方が安定し、狙った香り・味わいの方向性をコントロールしやすいのが利点とされています。
酵母界のサラブレッドですね、うん。
ナチュラルワインとの関係
【DAY103】で紹介したナチュラルワインの多くは、この天然酵母による自然発酵にこだわった造りをしているケースが多いのではないでしょうか。
「野生酵母ならではの複雑さ」を楽しむか、「培養酵母による安定した美味しさ」を楽しむか、どちらも造り手の哲学が表れる部分のようです。
まとめ
🍷酵母は糖をアルコールと二酸化炭素に変える微生物で、サッカロミセス・セレビシエがよく知られた種
🍷天然酵母(野生酵母)はぶどう由来の自然な酵母で、複雑な風味が生まれやすいとされる
🍷培養酵母は純粋培養された酵母で、安定した発酵をコントロールしやすいとされる
今日の一歩
①ワインのラベルや紹介文で「野生酵母」「天然酵母」という表記を探してみる
②【DAY103】のナチュラルワイン回を読み返して、酵母の話とつなげてみる