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人生を振り返って くも膜下出血 術後リハビリST編

    みゅうです。

    今日は13年前、くも膜下出血でクリッピング術を受けた後の言語聴覚士(ST)によるリハビリについて、ぼちぼちと綴っていきます。

    担当のSTさんは若い女性の方でした。
    主に顔面神経麻痺・声帯麻痺・嚥下麻痺に対してリハビリを施してくれました。

    はじめは、温かいタオルで顔を包み、筋肉のこわばりをほぐしてくれることから始まりました。
    頭をあげると、頚すじが凝り、気分が悪くなってしまうため、
    ゆっくりとギャッチアップしながら始めてくれました。
    今でも覚えているのが、窓から見える景色を教えてくれることです。
    頭をあげないと見えないから、「今日は晴れて山がすっごくキレイですよ!」と私のモチベーションを上げてくれるんです。
    思わず頭をあげたくなる気分にさせられちゃう、すごいなと感心しました。
    とはいえ、重い頭はあがらなかったですが、気分は早く外を見たい!と思わせてくれました。

    嚥下麻痺に対しては、舌を使った訓練をいろいろやってくれました。
    口唇周囲をなめたり、べーと出したり引っ込めたり、他にもいろいろなことを私に合わせ、一緒になってやってくれ、ありがたいなぁと思いました。
    術後1週間たち、検査のために口の中にヨーグルトが入りました。
    おいし~~~ぃ💖
    となったけれど、飲み込めず、そのまま口の外へ。。。
    気持ちはごっくん!なんだけど、のどが上がらない。
    なんでだー!私ののど、美味しいものを食べたくないのかーーー!
    食べ物の恨みは恐ろしい、と常日頃から子どもたちに言い聞かせるくらい食べ物に執着がある人間だったのに、飲み込めないという現実がずっと続いていたのでした。
    ジュースにとろみをつけたり、ヨーグルトにしたりと形状をかえてみたり…
    頚部をひねって、ゴクンをすれば嚥下できるかもと調べてきて、いろいろな工夫をしてくれました。

    食べ物が口に入るだけで、私の身体は大喜びしていたのでしょう。
    後から唾液の出ること出ること…
    唾液も飲み込めないので、そのたびにティッシュでふき取っていました。
    そんなある日、本を読みつつ唾液を飲み込んでみたところ
    おや⁉いけた気がする‼
    その後も何回か試し、唾液が飲み込めることを確認しました。
    術後16日目のことでした!
    しかし、翌日以降もヨーグルト1~2口位しか飲み込めませんでした。
    VF(嚥下造影)検査で食道入口部が狭いことを確認し、
    バルンカテーテルで少し広げてみようと挑戦しましたが、
    おえおえと嘔吐反射が強すぎ、不向きな印象でした。
    主治医からは長期的なことを考えると、
    今の経鼻経管栄養から胃ろう造設を
    考えたらどうかとの話も出はじめました。
    こうなると、いよいよ身体が本気を出し始めます。
    術後20日目にして、急に飲み込めるようになりました!!!
    離乳食を食べる赤ちゃんが、舌と上顎で食べ物を奥へ送る感じを
    想像しながらやってみると、うまく嚥下できたのです!!!
    急に嚥下できるようになり、STさんと大喜びです。
    再度VF検査で確認後、食事が開始となりました。
    食欲旺盛な私が本領を発揮し、出される食事にガツガツと食いついていくのでした。
    とはいえ、3週間咀嚼をしていなかったので、噛むことの疲れることといったらなかったです。
    意外と食事を摂るって疲れるんですね。
    そして、かぼちゃ・じゃがいものようなものはつまりやすく、のどの所で押し戻される感じ。意外と里芋はねっとり感で飲み込める。パサつく肉や魚も飲み込みにくく、とろみがあると飲み込みやすい。
    こんなことを身をもって体験することができました。
    この経験は普通の人ではできないから、超ラッキーとさえ思ってしまいました。高齢者の食事に応用できるぞと思いました。
    こういう考え方が私の変人的で、他人事というか、楽天的な部分なんだと思います。
    いつも問題があっても、その状況を楽しめるし、なんとかなるって考えちゃうんですよね。。。

    こうして嚥下麻痺をクリアしたので、いよいよ退院に向かうのでした。

    担当STは顔面神経麻痺が治るまでに時間がかかるので、退院してからのメニューをわざわざ個人用に作ってくれました。
    早く治したくてゴリゴリとマッサージしそうな私の性格をちゃんと把握して、
    異常共同運動といって、目を閉じたら口角が上がるようなおかしな神経のつながりができないよう、
    やさしくやさしく行うように、指導してくれました。

    声帯麻痺による嗄声に対しても最初から発声練習などしてくれました。

    STの方には本当に本当に親身になってリハビリを行ってもらいました。
    きっと勤務時間外でもいろいろ考えてくれたと思います。
    感謝しかないです。

    自閉症の息子が他院でSTのリハビリを受けていましたが、そこでの内容とは全然違い、STという仕事も多岐にわたる内容なんだと知りました。

    13年経った今
    嚥下はほぼ問題ないですが、時々疲れるとごっくんがうまくいかないことがあり、あれ?と思うことがあります。
    特にガッツリの化学療法を行うと、飲み込みにくくなることがありました。
    化学療法は全身に影響を及ぼしているんだと改めて感じます。
    あと、食べ過ぎてお腹いっぱいの時も、もう満腹だ~ってごっくんがストップします。身体ってよくできていますよね。
    食べ過ぎ注意ってことです!
    顔面神経麻痺は3か月くらいでほぼ改善しました。
    でも、今でも片目の涙は出ません。血も涙もない、冷血な女になりました。。。
    ワレンベルグ症候群(延髄外側症候群)に関連していると思うのですが、あくびを大口開いてできない、途中までしか口が開かない感じと口の周りをなめるのが苦手というどうでもいいような違和感は残っています。
    発声練習をしてもらったカッスカスの声は、ほぼ普通になりましたが、
    疲れると嗄声になることがあります。
    声帯の仮性麻痺があるので、仕方ないのですが…
    化学療法後も嗄声になり、あ、ダメージきてるなって自覚できる私の大事な症状のひとつです。
    あと、不思議なことに夫の愚痴や不満を人に話すと嗄声になります。
    これは閻魔大王様に舌を半分抜かれたと思っています。
    命を助けたのだから、夫の悪口を言うんじゃないぞという、閻魔様との約束があるのでしょうね、覚えてないけど。。。
    ちょっとした後遺症はあるけれど、どれも私には必要なことだと思っています。


    くも膜下出血で入院したことにより、
    リハビリスタッフの皆様にスペシャリストとしてのお仕事内容を見させていただきました。
    みんな勉強熱心ですごく尊敬できる方ばかりでした。
    私の闘病を支えてくれた皆様に、感謝いたします。
    13年経ちましたが、ありがとうございました!!

     
     
    元看護師の50代です。 卵巣がんの治療中で、過去にはくも膜下出血も経験しました。 自閉症の息子を育てた日々は、私の人生に深い気づきをくれました。 病気や子育て、そして暮らしの中の小さな喜びを、少しずつ綴っていきます。 誰かの心がふっと軽くなるような場所にできたらと思っています。

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