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Photo bydongmu

大河ドラマ『どうする家康』第24回「築山へ集え!」の感想

    1.築山の謀(はかりごと)

     「築山の謀」がどんなものか楽しみにしていました。三河国だけ平和な国にする「永世中立国宣言」とか、日本中を平和にする「境界を接する国とは必ず同盟を結ぶことを強制する取り決め」かなと思っていましたが、そんな誰でも思いつく謀ではないはず。
     蓋を開けたら、共通の貨幣を持ち、自由貿易を許可する「東国連合構想」でした。アイディアはいいけど、「遥か遠い夢」に思われます。最高権力者「天下人」になって「惣無事令」(平和宣言と違反者への罰則規定)を出したり、「刀狩令」(武器の没収)を出したりしないと、平和な世は来ないでしょう。
     織田信長が悪者扱いされていますが、「日本人全員が織田信長の家臣となれば、家臣同士で争うことは無いから平和な世になる」でしょう。ただ、人々が織田信長の徳に惹かれて家臣になりたがるという「王道」ならいいのですが、家臣にならない者は殺すという武による「覇道」だったのがよくなかった、「本能寺の変」が起きた。

     SNSには「EU構想かよ」と書き込まれていますが、東国連合は、EUのように成立することはないでしょう。ヨーロッパの場合は国境がはっきりしているのでいいのですが、国境を決めるために争っている戦国時代の日本では無理だと思います。

    2.高天神城の戦い

     「高天神城の戦い」では、徳川家康と信康が地図を見ながら「兵糧攻めをしているふりをしましょう」と決め、「紀行潤礼」で紹介されたように、20以上の砦を築きました。(「高天神六砦」が有名ですね。現在、26砦が発見されていますが、もっとあるようです。)この多くの砦を築く理由が、東国連合が成立するまでの時間稼ぎだったとは!
     また徳川家康と武田勝頼が互いに空撃ちをして、「築山の謀」同意の確認をしていました。徳川家康と武田勝頼が高天神城で戦ったことはないと思います。「空撃ち説」が有名なのは「長篠の戦い」ですね。「長篠の戦い」の徳川、織田連合軍は9万発の鉄砲玉を撃ったと想像されていますが、現在38個しか発見されていません。「鉄砲は空砲で、一斉に撃って武田騎馬隊の馬を暴らせた」とするのが「空撃ち説」です。(馬は繊細な生き物で、合戦シーンを撮るだけでも暴れるので、撮影で使うには、動じない心を育てる特別な訓練が必要だそうです。)とはいえ「長篠の戦い」以外の合戦場からも多数の鉄砲玉が発見されていません。多分、鉄砲玉は高価なので、戦後、村人総動員で回収させたのでしょう。村人は拾った鉄砲玉を買い取ってもらい、そのお金で戦で壊れた家を補修したのではないでしょうか。

    3.武田勝頼の真意

     武田勝頼がなぜ三河国に執着しているのか分かりました。「三河国には若い信康と築山殿しかいないので、簡単に侵攻できるから」だと思っていましたが、違って、「三河国を得れば、織田領と徳川領の間の大きな壁になるから」でした。
     今回、武田勝頼は、「築山の謀」を聞き、「徳川家康と同盟を織田信長に内緒で結んだ上で、それを暴露し、徳川家康と織田信長を戦わせて、漁夫の利を得る作戦」に切り替えたようです。「築山の謀」を利用したのです! さすがです。


     さて、今回は、第24回でした。『どうする家康』は全48回ですから、回数の上では前半の終了となります。後半のスタートは徳川家康と織田信長の戦いを、築山殿が命を賭けて止めるという「築山殿事件」に「信康事件」となるのでしょうか(鬱)。


     
     
    史跡巡り、寺社巡り、写真撮影が趣味の老人です。 頑張ってる人を応援したい。

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