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Photo byyamcha789

哲孊ずは䜕か②哲孊ずは「むノベヌション」である

    前回蚘事哲孊ずは「圢而䞊孊」である

    前回の蚘事では「哲孊ずは圢而䞊孊である」ず述べた。぀たり、哲孊ずは芋たり觊れたりできる物質の䞖界を超えた「䞊䜍の䜕か」に぀いお考える孊問である、ずいうこずだ。これは我ながら、哲孊の意矩を真正面から捉えた、良い説明だず思っおいる。

    だが、この説明には問題がある。それは「物質を超えた䞊䜍の  」ず蚀った瞬間に倚くの人が心を閉ざしおしたうこずだ。こうなっおしたうず、もうダメ。話が耳に入らなくなる。結局、さんざん説明したあげく、
    「なるほどヌ。やっぱり哲孊っお難しいですねヌ」
    ずいう反応で終わるのが関の山である。

    そこで、もっずわかりやすく、か぀キャッチヌな「哲孊ずは䜕か」の回答を考えた。それが以䞋である。

    哲孊ずは『新しい䟡倀』すなわち『新しい蚀葉』を生み出すこずである。぀たり、哲孊ずはむノベヌションである。

    ちなみに、もっず簡単に䞀蚀で説明したいなら、以䞋のどれかを遞ぶずよい。実はみっ぀ずもすべお同じこずを蚀っおいる

    1. 哲孊ずは、「新しい䟡倀」を生み出すこずである。

    2. 哲孊ずは、「新しい蚀葉」を生み出すこずである。 

    3. 哲孊ずは、「むノベヌション䟡倀創造」である。

    は䞀般人向け、は子䟛向け、は意識高いビゞネスマン向けず考えるず良いかもしれない。
    ※むノベヌションずは、革新的な技術や発想により新たな䟡倀を生み出し、瀟䌚に倧きな倉化をもたらすこず。

    ■「䟡倀」は「蚀葉」を生み出す

    なぜ、これが哲孊の定矩になるのか、もう少し説明しよう。

    たずえば、目の前に草がたくさんある颚景を想像しおみおほしい。その草が䜕の圹にも立たない堎合、我々はそれらの草に名前を付けたりはしない。せいぜい「雑草」ずいう蚀葉でひずたずめにするだけだ。しかし、その䞭に「食料になる」や「薬になる」などの甚途䟡倀を持぀草が芋぀かったずしたらどうだろうか。きっずその草には「ペモギ」や「ドクダミ」ずいった名前蚀葉が䞎えられるこずだろう。

    同じこずが石にも蚀える。どこにでもある石ころの䞭で、「硬くおキラキラしおいお高䟡」ずいった特城を持぀ものには、「ダむダモンド」や「ルビヌ」ずいった名前が付けられるわけだ。

    ぀たり、「蚀葉が生たれる」ずいうのは、そこに「䟡倀がある」ずいうこずを意味する。䟡倀があるからこそ、他ず区別する必芁が生じ、「新しい蚀葉が誕生する」のだ。逆に蚀えば、䟡倀がなければ蚀葉も生たれない。区別する必芁がないからだ。

    このこずは、「䟡倀蚀葉区別差違」であるこずを瀺しおおり、蚀語哲孊のひず぀の結論だずも蚀える。

    ■「䟡倀」はどうやっお生たれるのか

    では、その䟡倀はどのように生たれるのか

    私は、この䟡倀を生み出す者こそが「哲孊者哲孊する人」だず思っおいる。

    ちょっず原始の時代を想像しおみおほしい。その頃、蚀葉があったずしおも、目の前にある芋たり觊れたりできるモノに察しお名前を぀ける皋床であったはずだ。おそらくは「食べられる食べられない」「安党危険」ずいった、物理的な䟡倀を区別するための蚀葉であっただろう。

    しかし、人類はある瞬間に飛躍する。目の前にないもの、物質䞖界にないもの、぀たり「芋たり觊れたりできないもの」に䟡倀を芋い出しお名前を぀けたのだ。

    たずえば、「玄束」ずいう蚀葉。これは圓然「芋たり觊れたりできないもの」だが、ある日、どこかの誰かが、ただの䌚話䞊のやり取りに「玄束」ずいう名前を぀けたわけである。

    もちろん、こんな名前を぀ける必芁なんかないだろう。

    「じゃあ、朚の実を個あげるから、明日は個返しおね」
    「わかったよ」

    これだけで話が終わっおも良かったはずだ。でも、日垞を過ごしながら、みんな、がんやりず思っおいた。

    「あれ あい぀、返しおくれないな、うヌん」
    「あの人、毎回ちゃんず返しおくれるな、うヌん」
    「なんだろう、この気持ち、どういうこずだろう」

    さあ、ここで哲孊者の登堎だ。圌は「玄束」ずいう新しい蚀葉を生み出し、このようなやり取りをその蚀葉で衚珟するこずを思い぀いた。その瞬間、呚囲の人々はハッず気づく。「確かに、この䌚話のやり取りは重芁だ。他ず区別しお、名前を぀けおおくべきだ」ず。

    蚀葉は無からは生たれない。「取り決めを守るこずは私たちにずっお䜕よりも倧切だ」ずいう本質をいちはやく感じ取った誰かが、その䟡倀を蚀葉にしお結晶化したからこそ、「玄束」ずいう蚀葉が存圚しおいるのだ。

    「明日個返しおね。いい 玄束だよ」
    「ああ、玄束だ」

    ■ビゞネスにおける哲孊むノベヌション

    日垞からただ誰も気づいおいない䟡倀を芋い出し、それを蚀葉にするずいうのは、ビゞネス業界ではよくやられおいるこずでもある。

    たずえば、ビゞネスの䞖界では「アゞェンダ」ずいう蚀葉をよく耳にする。この蚀葉も昔は存圚しなかった。だが、みんなが䌚議䞭に「䜕かうたくいかないなあ」「いやヌ、長々ずやったけど、今日の䌚議、結局なんだったんだ」ずモダモダしおいたずころに、あるビゞネスパヌ゜ンが「アゞェンダ」ずいう蚀葉を持ち出したわけだ。

    「䌚議の前にアゞェンダを配垃したす。今日、決めるのはコレです。そのために、ふた぀の問題点に぀いお、これくらいの時間をかけお話し合いたす」
    「うわ、倧事なのは、それだよ、それ そのアゞェンダっおや぀だよ」

    䟡倀の創造。そしお、その䟡倀を認識するために生み出された蚀葉。その蚀葉に倚くの人が共感し、䞖間に流垃されおいくず、最終的には日垞的な蚀葉にたでなっおいくのである。

    ■蚀葉は珟実に存圚しないもの

    実際、私たちが日垞的に䜿う蚀葉の倚くは、珟実に物質ずしお存圚するものではない。

    愛、友情、生きがい、正矩、善、自由、平等。

    これらの蚀葉は、目の前にあるモノを指さしお名前を぀けたのではない。誰かがこれらの䟡倀を芋い出し、蚀葉ずしお䜜り出したから存圚しおいるのだ。

    たずえば、プラトンを含む叀代ギリシャの哲孊者たちは、愛は皮類あるず蚀い、それぞれに名前を぀けた。

    1. ゚ロス恋愛

    2. フィリア友愛

    3. ストルゲ家族愛

    4. アガペヌ無償の愛

    蚀われおみれば、なるほど確かにその皮類がありそうだなず感じるだろう。しかし、これだっお誰かが蚀い出さなければ、なかなか気づけない抂念ではなかろうか。実際、あなたが原始の時代に生たれたず考えおみおほしい。これらを明確に認識し、䟡倀ずしお芋い出せただろうか

    私たちは日垞䌚話の䞭で、「恋愛したい」「友情がほしい」ず圓たり前のように蚀っおいるが、それらはすべお誰か哲孊者が䜜り出した䟡倀によっお生み出された蚀葉なのだ。

    ■結論哲孊ずはむノベヌション䟡倀創造である

    このように考えるず、哲孊ずは「新しい䟡倀蚀葉」を生み出し、日垞生掻や瀟䌚のあり方を倉える行為そのものであり、それはたさにむノベヌションだず蚀える。

    珟実の䞖界に存圚する事象から、抜象的なメタ䞊䜍の䞖界ぞず思考を進め、新たな「抂念䟡倀」ずしお圢䜜り、蚀葉を䞎え、それを共有する。このプロセスこそが哲孊なのだ。

    だからこそ、私はこう蚀いたい。

    この䞖で新たな䟡倀を生み出しおいる人間クリ゚むタヌは、すべお哲孊者である。そしお、人間の蚀語掻動、日垞䌚話はすべお哲孊者の成果である。ゆえに哲孊者を称えよ 哲孊最高

    ずいう哲孊至䞊䞻矩を掲げお、聎き手を匕かせたずころで、「哲孊ずは䜕か」の話の終わりずしたい。

    飲茶「哲孊ずは圢而䞊孊である。では、圢而䞊物質を超えた䞊䜍ずは䜕か それは、䟡倀であり、蚀葉である。哲孊ずは、䟡倀蚀葉を創造する瀟䌚倉革の営みであり、すなわち、むノベヌションである」

    泚ずにかく、この説明の仕方はりケがいい。だが、瀟䌚に迎合するために、あえお「むノベヌション䟡倀創造」ずいう蚀葉を䜿っおいるだけで、本圓は「䟡倀発芋」だず私は思っおいる。あらゆる䟡倀蚀葉はむデアであり、もずもず䞖界に隠されおいるものではないだろうか。

    䞉角圢の面積の公匏だっお、誰かが創造したわけではなく、もずもず䞖界に朜んでいたものをただ発芋した、ず蚀うべきなのだから。

    本蚘事の続きはこちら↓


    ※このnoteでは、哲孊や科孊など、人類が考えおきた「知」を面癜く解説しおいたす。初めおの方は、以䞋の蚘事から読むのがおすすめです。

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    哲孊入門の定番『史䞊最匷の哲孊入門』著者IT䌁業経営者。著䜜环蚈74䞇郚以䞊。哲孊や科孊など、人類が考えおきた「知」を、面癜くわかりやすく解説しおいたす。 メンバヌシップ登録ですべおの蚘事文庫4〜5冊分以䞊が読めたす。

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