
第50話 ペンタックスについて、30年ユーザーとして考えていること
はじめに
何の意味があるかわからないが、書きたいので書く――そんな動機で始まった文章だ。
ただ、30年来ペンタックスを使ってきたユーザーとして、最近よく目にする議論に対して、一度自分なりに整理しておきたいと思った。
ペンタックスの将来を、ユーザーが心配する必要はない
まず前提として。
ペンタックスは現在、リコーイメージングという会社だが、広い意味ではリコーという大企業の一部門に過ぎない。
売上や収益に占める割合も限定的で、ペンタックス事業の浮沈が、即座にリコー全体の経営や株主価値を左右するような構造ではない。
同様に、従業員についても、外野のユーザーが過度に心配する必要はないと思っている。若い技術者は市場価値が高く、ベテランは引退後でも食っていける技量を持っている。
この「心配しなくていい」という認識にたつと、感情的な応援や悲観から一度離れて、冷静に考える余地が生まれる。
リコーが迷っているのは「需要の永続性」だろう
リコーGRが好調であることは周知の事実だ。
それでも、デジタルカメラ全体に対して、大規模な投資を行うほどの確信を、リコーが持ち切れていないのではないか。
それはペンタックス固有の問題というより、「デジタルカメラという市場が、今後も安定的に続くのか」という問いそのものだろう。
(あくまで推測だが)
ペンタックスは、間違いなく「楽しいカメラ」だ
30年来のユーザーとして、細かな他社比較は正直よくわからない。
ただ、実際に使ってきた実感として、ペンタックスは楽しいカメラのメーカーだと断言できる。
ちょっと変わった焦点距離と官能的な写りのレンズ。
光学ファインダーの没入感。
自分で考え、工夫し、腕を磨くことを前提とした作り。
努力を要求される部分は、趣味として付き合う分にはむしろ好ましい。
一方で、結果がすべてのプロ用途や、操作に一切の向上意欲がない人には、向かないだろう。
価格と時代の空気という、どうしようもない壁
問題は価格だ。
KFのレンズキットで12万円前後。
K-1 IIとなると20万円クラス。
「一眼レフはもう終わり」という空気が蔓延し、
強烈な円安が続く今、特に若い人に気軽に勧められる価格ではない。
ただ、30年ほど前、自分が30代で買ったペンタックスZ-5Pのレンズキットは約9万円だった。その感覚で言えば、KFが特別に高いわけでもない。
それでも“高く感じてしまう”時代になった、ということなのだ。
製品論だけでは、ペンタックスは先細る
ネット上では「こんな製品が欲しい」「ここが足りない」という議論が盛んだ。
だが、すべてのユーザーニーズを満たす製品など、そもそも不可能だ。
製品だけを論じ続ける限り、ペンタックスはじり貧になる。
それは「カメラやレンズは一生物の資産」「メーカーやマウントに囲い込まれる」という、過去の成功体験の延長線にある発想だと思う。
レンズについては、過度に恐れる必要はない
現在はフルサイズ・ミラーレス全盛の時代だ。
Kマウントレンズは、マウントアダプターを使えば他社ミラーレスでも使用できる。
フィルム一眼レフも中古市場に豊富に存在する。
つまり、ペンタックスのレンズを資産として揃えることに、ユーザーが過度な恐怖を抱く必要はない。
むしろ、フランジバックの短いミラーレス専用レンズの方が、
そのマウントが衰退したときの行き先は不透明ではないか、とさえ思う。
「売り方」を変える余地があるのではないか
とはいえ、
・初心者がいきなりKFに12万円
・K-1 IIに20万円
というのは現実的ではない。
そこで提案したいのが、レンタル/リース/残価クレジットといった「所有しない前提」の売り方だ。
リコー本体には、こうした分野のノウハウが十分にあるはずだ。
たとえば、
KF:初心者向けに1年契約・6万円程度
K-1 II:理解のある中上級者向けに2週間・5,000円程度
素人考えの値付けではあるが、
「心中はしたくないが、使ってみたい」層は確実に存在すると思う。
既存ユーザーにも意味がある仕組み
この仕組みは新規ユーザーだけの話ではない。
普段はAPS-Cだが、たまにフルサイズを使ってみたい。
あるいはその逆。
両方を買うほどではないが、使ってみたい――そんな既存ユーザーは多いはずだ。
さらに、認定制で手練れのペンタキシアンが新規ユーザーのサポート役を担う仕組みがあれば、
既存ユーザー自身も楽しめる。
よくありそうな反論について
ここまで書くと、たぶん真っ先に出てくる反論は「レンタルやリースなんて儲からない」「手間が増えるだけではないか」というものだと思う。
それは、その通りかもしれない。少なくとも、短期的に利益を最大化するやり方ではない。
ただ、そもそも一眼レフ市場自体が拡大局面にない以上、「売り切り」で台数を伸ばすモデルに無理が来ているのも事実だと思う。であれば、利益率よりもまず“触ってもらう人口”を維持・拡大することに意味があるのではないか。
すぐに黒字にならなくても、レンタルを通じてファンが増え、レンズ購入や将来的な買い替えにつながるなら、それは長期的には投資とも言える。少なくとも、何も手を打たずに先細りしていくよりは、試してみる価値はある気がする。
おわりに
一眼レフの製品としての進歩は、正直なところ頭打ちだ。
価格も簡単には下げられない。
だからこそ、
「所有」ではなく「共有」に近い感覚でユーザー数を増やし、
需要を緩やかに維持する。
ペンタックスが、細く長く、納得感を持って続いていくための一案として、
こんな考え方もあっていいのではないかと思っている。
今回は長文につき、AIに推敲して貰いましたが、内容的には自分の言いたいことそのものです。
お読みいただきありがとうございました。