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ラフの極み芪父

    汗氎垂らしお働かず、錻氎垂らしお逃子を喰らう月曜日。
    たあ、そんな日があっおもいいじゃない
    ず思っおいたら、䌑日でした。

    どおりでワむシャツの袖を捲り䞊げビゞネスバッグを床に攟り投げ、うっすらポマヌドの銙りを挂わせながらこっおりラヌメンに舌錓を打぀戊士がいないわけだ

    なんだかもう今日はワむシャツではなくお、朗らかなチェック柄のシャツにほっずひず息ラクダ色のカヌディガン、ゆるずるスりェットにおんがろスニヌカヌずいったラ※フの極み芪父ばかりである。

    【ラフの極み芪父】
    人気バンド「ゲスの極み乙女」の察抗銬。
    䌑日ずいう名のフェス䌚堎(䞻に町䞭華、釣り堀)に出没する幻のバンド。
    ラフな栌奜をしおいる人であれば誰しも加入できる。
    脱退も自由。
    フレキシブルに掻動可胜なバンド。
    ただし、䞍倫だけは蚱されない颚朮がある。

    代衚曲:䌚瀟以倖居堎所がないの、ボヌナスがありあたる

    Yomopedia

    たたも嚘が我が父ずヲタ掻(鉄道)しに行ったので、私は元・アオダむショりトレヌナヌのトゥヌンず町䞭華に来おいる。
      おそらく䞖のシャレオツなアラりンドサヌティならば青山のフレンチずか神楜坂の老舗割烹、癟歩譲っお某ドリアが人気のアレではないパタヌンのむタリアンチェヌンに行っお然るべきなのだろうが、町䞭華。

    トゥヌンが啜っおいるのはパスタではなく酞蟣湯麺だし、私がかぶり぀いおいるのはタヌキヌレッグではなく肉汁たっぷり肉逃子。
    別ベクトルでニンニク臭を党身から挂わせおいる。

    トゥヌンは酞蟣湯麺にオむッス远い酢をしながら切り出す。

    「もうさ、ちょっスパドラマ:ちょっずだけ゚スパヌを芳ない日がない」
    「 ちょっ  なけなしのスパゲッティみたいな蚀い回しやめお  」

    あのタむトルはどう省略するのが正解なのだろう。
    私は“ちょスパヌ”ず略しおいるのだが、みなさたはどうしおおられるだろうか
    気が向いたら埡教授願いたい
      ず棒逃子の肉汁で口腔内倧火傷の痛手を負いながら頌んでいる

    「最新話がもうさ 芳た」
    「  み  芳おない  」
    「なんでよ それ残された人生の千分の䞀損しおるよ」
    「 あんたり損しおないじゃんそれ  」
    「䜕で芳ないの」
    「い、いやあ  この䞀週間は『ゎヌルデンスランバヌ』の二六䞀ペヌゞの八行目ず九行目をずっず読んでるからさ。」
    「え」
    「え」
    「䞀週間で二行しか読たないの」
    「そういうわけではないんがな  」

    トゥヌンはおディヌン様こず、ディヌン・フゞオカ氏に熱を䞊げおいる。
    だから、圌女がさっさずおディヌン様トヌクに花を咲かせたいのもわかっおいる。
    そもそもが今日こうしお二人でいるのも、圌女からこんな連絡が来たからだった。

    “おでんでも食べながらおディヌン様の話をしようや”

    トゥヌンからのメヌル

    もはやおでんでもないし、私の䞀週間のトリッキヌ過ぎる読※字録に盛倧に劚害され目的を果たせずにいるトゥヌン。

    【読字録どくじろく】(新語)
    「読曞」が「文章」を読むこずであるのに察し、
    曞物内の「文章」を「文章」ずしおではなく「文字」単䜍で「芋る」ずいう楜しみ方を指す語。

    デゞタル倧蓬泉

    「で、その二六䞀ペヌゞに䜕が曞いおあるの」
    「え、聞く 聞いちゃう」

    「子䟛じゃねえんだからさ、茶碗くらい綺麗にしろっお」
    確かに青柳雅春は意識しおいるわけではないのだが、ご飯を食べる際、茶碗に぀いた米粒をそのたた残す癖があった。

    䌊坂幞倪郎『ゎヌルデンスランバヌ』P.261L8〜11

    「うん、それで」
    「青柳雅春あおやぎたさはるんちはさ、䞡芪も米粒残す習性があったらしくおなんらおかしいこずじゃないず思っおたらしいんだよ」
    「あヌ  食事のマナヌずかっおね、埌倩的遺䌝芁玠だよね。」
    「でさ、それに察しお森田森吟  モリタシンゎっおモリタの“モリ”は蚀わずもがなあの“森”なんだけどさ、シンゎの“シン”も“森”なんだよりケる。で、そんなモリタモリゎがさ  」

    「莅沢なんだよ、米を残すなんお、もったいねえっ぀うの」

    䌊坂幞倪郎『ゎヌルデンスランバヌ』P.261L13

    「ずたしなめるわけよ。」

    ここで、隣のテヌブルで回鍋肉定食を食べおいたラフの極み芪父が慌おお自分の茶碗を突っ぀き始めたがすでに䜕も残っおいなかったらしく胞を撫で䞋ろしおいるのを暪目で確認した。

    「なるほどね、モリタモリゎがね。」
    「我が父も米粒残す習性があるから、俺はこうはならねえぞず心に決めたわけ。」
    「俺」
    「でもさ、幌少期のワシは少食だったから残すのが米粒じゃなくお、食べるのが米粒だったんだよ。」
    「ワシ」
    「五粒食べたらお腹いっぱい。」
    「五粒残しではなく」
    「そう。だから実質私は茶碗に米粒残す劖怪ではないでしょう」
    「いや、それ別ゞャンルでタチ悪いけどね」
    「そうなんだよ、これで私無限に母芪にうんざりされおたからね」
    「なんでそんな自慢げなの」

    ここで、トゥヌンがビヌルをおかわりする。

    「それでさ、たしなめられた青柳が蚀うんだよ。」

    「米粒を党郚、食い尜くすなんお、皆殺しにするみたいで、残酷じゃないか」

    䌊坂幞倪郎『ゎヌルデンスランバヌ』P.261L13

    「  っおさ。」
    「ほお。」

    トゥヌンは䜕か蚀いたげだったが、蚀葉をビヌルず䞀緒に飲み蟌んだ。

    「これ、䌊坂幞倪郎から幌き私ぞの凊䞖術的アドバむスじゃない」
    「絶察違う。」

    そう、絶察に違うのだ。
    『ゎヌルデンスランバヌ』が䞖に送り出されたのは二〇〇䞃幎十䞀月䞉十日。
    この時ただ子どもではあったが幌きっおほどの子どもではなかった。

    そもそも私は䌊坂幞倪郎氏のこずを知っおいるが、あちらは私を知らない。
    圓たり前である。

    「でさ、二六䞉ペヌゞがやばいんだよ。」
    「なに 事件」
    「ある意味、事件。」
    「䞃行目から十二行目、そう。たかだか六行の間に“森田森吟”っお四文字熟語が䞉回も出おくる。぀たり、二回に䞀回、五分五分、半分の確率でモリンゎ|モリタモリゎが出おくる」
    「四文字熟語じゃなくお、人名。あず二回に䞀回じゃなくお二行に䞀回」
    「正確には、䞃行目に䞀回目、九行目に二回目、飛んで十䞀行目に“森田”で十二行目の頭に“森吟”。分裂」

    今床は酞蟣湯麺のスヌプず共に、蚀葉を飲み蟌むトゥヌン。
    先ほどのオむッス远い酢による酞の圧で咜せる。
    心の䞭で。

    圌女が飲んだ蚀葉は間違いなく、酞味の効いた「それ、改行でしょ」ずピリッず蟛い「二六䞀ペヌゞの八行目、九行目以倖も読んでるじゃねえか」である。

    ガコッドドッ

    隣の垭のラフの極み芪父が立ち䞊がるもなぜかふら぀く。

    「おおっずすたねえ」
    ず蚀うので、「無事ですか」ず尋ねる。
    するず、
    「“すたねえ”などず蚀っおしたい申し蚳ありたせん。撀回させおください 申し蚳ございたせん。それからワタクシは倧䞈倫ですので、お構いなく お食事楜しんで。」
    ず䞀発目の謝眪を撀回し、再床謝眪、そしお自身の無事及びお食事的グッドラックを䌝えおくれた。

    圌が去った埌のテヌブルに残された皿は、たるで初めから䜕も乗っおいなかったかのように綺麗だった。

    䞋膳に来た本堎䞭囜の女性が、
    「哎呀āiyā真挂亮zhēn piàoliang」
    (うヌわめっちゃ綺麗やん)
    的なこずを叫んでいた。

    あくたでも倚分だ。

    食べ方も、去り際も矎しいラフの極み芪父である。

    ここたで倧倉滑らかにこずが進んでいるかのように曞いおいるが、私はこの間かんもズビズビズビズビ錻をかんでいる。
    ただでさえナむアガラず化したたたの我が錻は、逃子の枩かさにほだされその流量を増しおいる。

    「ねえ、もう笑っちゃうくらい錻氎出おるけど倧䞈倫北村匠海にやられた」

    ──北村匠海だず

    北村匠海さんずいえば、私をじゃんけん䞉番勝負※さんたで打ち負かした挙句借金たみれにしお去っおいったこずが蚘憶に新しい。
    ※あくたでも倢の䞭の話。

    「タクミンピクミンにはこの間じゃんけんでボロ負けしたよ  」
    「䞀䜓なんのはなしですか」
    「芋た倢の話。」

    北村匠海さんずじゃんけん䞉番勝負をしお党負けしたした。
    (äž­ç•¥)
    阿䜐ヶ谷駅前で突然、北村匠海さんに“さんた”を挑たれた。
    (äž­ç•¥)
    突然挑たれた䞉番勝負に完敗し、
    自腹での賞金5億円ず、我が倢ぞの出挔に察するギャラ支払いのせいで突劂ずしお借金取りに远われるこずになったのだ。

    「阿䜐ヶ谷で、朝ドラ俳優ず出䌚い頭に」

    「それにしたっおその錻氎は  」
    「なんで錻氎ずTKTakumi Kitamuraが関係あんの」
    「北村匠海の゚スパヌが゚ンドレス錻氎涙なんだよ」

    Whatホワッツ

    ずんでもないネタバレをぶっこたれおmore than 錻氎である。

    「ああ  じゃあ私あのゞャンケンの時に  おのれきさたキタク※北村匠海さんめ  」
    「さっきから気になっおたんだけどさ。」
    「おん」
    「“北村匠海”だけで䞀䜓どれだけ蚀い換えがあるわけよ。」
    「いっぱい。」
    「蚀っおみ 正盎に。党郚。」
    「タクミン、TK、キタク、ムラタク、北海ほっかい、ミクタラムタキ。」
    「最埌なんかただ逆から読んだだけじゃん 小孊生かよ」
    「いや、魔法の呪文っぜくおいいじゃん。ミクタラムタキヌ シュりりりりりり」
    「䜕 シュりりりりりり っお䜕」
    「あんぱんが焌きあがる音。」
    「それは朝ドラ」

    こうしお我々の䞍毛なお話は咲き乱れる花の劂くただただ続いおいく。
    ここたでただ登堎するこずなくなりを朜めおいるおディヌン様が、こっそりず我々のブロヌカ野ずりェルニッケ野を撫で回しおいったのだろう。

    私は垰宅し、件の“ちょっスパ”第五話を芳ようず録画リストを遡るが  

    無

    なぜ

    「おしりたんおい」しかない

    犯人探しをするも、自身から湧き出るニンニク臭で錻が効かぬ。

    ただ芳ぬ“ちょっスパ”第五話に涙及び錻氎が止たらない、月曜日の倜。

    私はたた、北村匠海に泣かされるのであった。


    ↑
    トゥヌンの旊那が浮気しおいるかもしれないので、レオナルド・ダ・ノィンチんちの庭の桃を食わせる話。


    【参考資料】
    ◜テレビ朝日
    ちょっずだけ゚スパヌ

     
     
    ラブラドヌルの匂いで肺を満たしたいアラりンドサヌティ。 9歳児に芪育おされおいる本末転倒人間。 文字に嫌われた人間が、し぀こく文字を掻き集める滑皜な姿を東京の片隅からお送りしおおりたす。 ※連茉小説も基本的には䞀話完結ずしお読める構成を目指しおいるので、おじけづくこずなかれ。

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