メインコンテンツへスキップ
見出し画像

創作の原点、ルバーブの幾何学模様タルト

    家族LINEで隅田川花火の映像(もちろんテレ東バージョン)が送られてきて、ああ、今って夏だったっけ、とひとりごちる土曜日の昼下がり。

    ここ北フランスの港町、今日はちょっと暖かくて現在20度。うっかり夏を忘れそうになる涼しさである。日本のみなさん、避暑地におすすめ、どうでしょう?


    祖国を離れてネクラなもぐら主婦に加速がかかっても、誕生日のメッセージを送りあったり、たまに最近どうよ?と気にかけてくれたりする友がいる。

    そのうちのひとりが、かれこれ友人歴30年くらい?ピアノがつないでくれたソウルメイト、港区男子のMくん。

    私のnoteはバスタイムのお供で、ストーカー並みに追ってくれているらしく、直近だと俺のanan登場もソッコーでお祝いしてくれた。お祝いに続いて、「ストウブのパンもジャムもほんと美味しそうだわ。でもやっぱり定期的にルバーブのタルトの写真見ちゃうのよね・・・(中略)・・・寄木細工的なあれほんとすごいわww」と。

    作者ですら忘れかけていた我が酔狂的創作物のなかでも、飛び抜けてる感があるもののひとつ。Mくんの言うルバーブのタルトとはこのこと。

    ああ、そういえばこの季節、パリの極小キッチンで作っていたなあ。思い出させてくれてありがとうMくん。

    酔狂モードが入ってない正常時にみると、これどうやって作ったんだろう私?と自問自答したくなるレベルなのだが、一応自分でイチから作ってるのは確か。酔狂モードのスイッチが入ると集中しすぎるんだなきっと。この過集中こそが我が創作のキモなのだろうけど。


    昨年はパリから北への引っ越しなどでひっちゃかめっちゃかな感じだったので、こんな時間も手間もかかりまくるブツを作る余裕なんてなかった。
    今年は余裕しかないので、我が創作の原点に立ち返ってみることにしよう。


    【1】タルト生地づくり

    1日でも作れるけど、当時、義母到来に合わせて同時進行でこっくりプリンも作ったりしていたので、こちらはのんびり2日がかりで作ることにする。

    まずはタルト生地をつくる。フランスのママンレシピ本から、パート・サブレのレシピで。

    小麦粉:250g(T65とT45混合)
    グラニュー糖:125g
    バター:125g
    卵黄:2個分
    塩:ひとつまみ

    "Toutes les bases et les recettes de la bonne cuisine"
    画像
    バターはサイコロ状に切ってやわらかくしておく

    ボウルに小麦粉と砂糖と塩を入れて混ぜたところに、やわらかくなったバターを加えて、フォークでつぶしながら粉類となじませる。馴染んできたら手ですり合わせて砂状に。砂漠ができたところで、穴をほって卵黄ポイ。

    画像
    てきぱきと砂状にもっていくのがポイント

    すばやく捏ね合わせてひとまとまりにして、生地をラップに包んで冷蔵庫で一晩寝かせる。

    画像
    ひとつにまとまった生地。
    最近PATAさんの神々しいPASTAを拝見していないけどお元気だろうか。


    【2】ルバーブのコンフィチュールづくり

    勝負はここから始まっている。

    ルバーブは真っ赤なものから真緑のものまであるけど、赤と緑のグラデーションになっているものを選ぶ。この選択が幾何学模様をつくる際、とても重要。

    画像
    ルバーブはマルシェで自ら選んで購入。700gほどだった。

    タルトの上にのせる分をシミュレーションしながら必要分カットする。寄木細工感がすでに出てきたかしらね。

    画像
    この時点では色の選別は赤系と緑のみでOK
    画像
    並べるとこんな感じかな

    残った分のルバーブは同量の砂糖とレモン汁を加えて弱火でコトコトし、コンフィチュール化する。

    画像
    ルバーブのジャム、甘酸っぱくておいしい

    ここまでで1日目は終了。


    【3】クレーム・ダマンドづくり

    2日目スタート。

    この酔狂タルトの構成は、下からパート・サブレ(タルト生地)、クレーム・ダマンド、ルバーブのコンフィチュール、生ルバーブ、砂糖の順。なお、ルバーブのコンフィチュールは圧倒的に量が足りないので、以前ジャムおばさんごっこをして作ったアブリコのコンフィチュールも使う。万能アブリコ万歳。

    画像
    右列は最頂部の寄木細工ルバーブ、ラップに包まれているのがタルト生地、左上がアブリコとルバーブのコンフィチュール、残りがクレーム・ダマンドの材料。

    タルト本体のアパレイユは、ラムを効かせたクレーム・ダマンド。材料全部ほぼ同量ってのだけは覚えていた。

    アーモンドプードル:100g
    グラニュー糖:100g
    バター:100g
    卵:2個
    ラム酒:好きなだけ

    ユイじょりの奇跡的に残っている記憶より
    画像
    材料を全部あわせて混ぜるだけ


    【4】組み立て(1)土台

    メンバーはそろったので、ここから組み立てに入る。

    絵を描くキャンバスは広い方がいい。18cmとか20cmとかちっちゃいこと言ってないで、フランスでメジャーな28cmのタルト皿を使う。これで8人分かな。タルト生地をひたすら伸ばして、型に敷き詰めて、フォークで軽くピケる。

    画像
    この後から焼きをしようか小一時間迷ったけど、今回はこのままGo。

    このなかに、クレーム・ダマンドを敷き詰める。美しく平らにならしたくて、自分でストップかけないと永遠にぺたぺたしてしまう。

    画像
    どうしてもこの跡を消したいのよね(見えないけど)

    ここに、ルバーブとアブリコのコンフィチュールで彩りを。印象派の描く日の入りか?

    画像
    これだけ焼いても多分食べれる

    それにしてもやっぱりルバーブのコンフィチュールは圧倒的に足りなかった。マダム・コンフィチュールは数日前からこのことを予見していたのか?


    【5】組み立て(2)ルバーブの寄木細工

    フィナーレにして最大の見せ場。赤系は真っ赤パートと赤ほんのりパートにさらに分けて、慎重に並べていく。

    画像
    よくよく見ると各寄木を構成する3パーツ、色が微妙に違うのわかりますかね

    多少空間が空いてもよし。遠くからみたらわからないから(自分でも几帳面なのかテキトーなのかがわからない)。

    画像
    だいぶできてきたな

    時間の概念が消えているのでどれくらいかかったかはわからない。並べ切った瞬間は10kmマラソン走り終わったときの感覚かな。

    よし、美しい。合格!

    画像
    真上からみるとこんな感じ
    画像
    少し横からとってみると、さらに立体感が増す?


    画像
    壁紙にいかが?

    すでにここがクライマックスの感。お疲れさま私。

    そうそう、どれくらいかかったかわからないと上で書いたけど、写真の時刻見ればいいじゃんとジャストナウ気づいたのでiphoneから見てみたら、20分くらいで並び終えていた。意外にも私、仕事早かったな。

    【6】焼きと試食

    本当はこのままずっと愛でていたい。でもそれでは食べられないというジレンマ。焼くと美しさが半減するスイーツNo.1なんだよなこれ。

    画像
    しゃーない、焼く。

    ああ、やっぱり地味。でもこの素朴な感じもいいのかも?

    画像
    緑と赤がかろうじて残っているのが救い
    画像
    焼き前と同アングルにて。

    私は8分の1を味見したけど、ルバーブ特有のきーんとした甘酸っぱさが、クレーム・ダマンドの濃厚ぽってりな甘さをいい感じに軽やかにしてくれて、大変美味しい。フランス人母子にもいたく好評で、8分の7は彼らが平らげた。

    画像
    2日目はより美味しかった


    将来ボケたりしても、この味はきっと、フランスのこの季節を思い出させてくれるんじゃないかな。寄木細工に夢中だった若かりし頃の自分も。


    画像
    俺のことはボケても忘れないよ

    この記事が参加している募集

     
     
    おうちごはんと編みものと愛犬 | ロットワイラーのお嬢ブルー🩵とマルチーズの俺🐶Milou🌈、仏人Otto氏との北フランス生活 | 料理とうつわ、毛糸とイヌをこよなく愛する

    あなたへのおすすめ