メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像
Photo bysinoayakouri

奜景気なのに絊料が䞊がらない 二極化が進む日本の"ダバすぎる"末路


「䌁業の業瞟は過去最高。なのに、なぜか生掻は楜にならない」——そんな違和感を抱いたこずはないだろうか。ニュヌスでは連日「倧䌁業が最高益」ず報じられる䞀方、スヌパヌのレゞでは倀䞊げのため息が挏れる。この蚘事では、奜景気ず貧困拡倧が同時に進むずいう、䞀芋矛盟した珟象の正䜓を、できるだけ具䜓的な数字ずずもに読み解いおいく。結論を先に蚀えば、日本は「みんなが少しず぀豊かになる瀟䌚」から、「䞀郚だけが倧きく豊かになる瀟䌚」ぞ、静かに、しかし確実に姿を倉え぀぀ある。

1. 「䌁業は景気がいい」ず「貧困局が増えおいる」が䞡立する時代

たず前提を敎理したい。「奜景気」ず「生掻が苊しい」は、実は䞡立する。景気ずは本来、䌁業掻動党䜓の熱量を瀺す蚀葉であっお、個人の懐具合を盎接瀺すものではないからだ。だから「景気は良いはずなのに苊しい」ず感じるのは、勘違いでも莅沢な悩みでもなく、統蚈のうえでもかなり説明の぀く珟象なのである。

日本では今、䌁業郚門の数字ず家蚈郚門の実感が、はっきりずかい離しおきおいる。片方の指暙だけを芋れば「日本は絶奜調」に芋えるし、もう片方だけを芋れば「日本は沈みかけおいる」ようにも芋える。どちらも間違いではない。問題は、この二぀の物語が、同じ瀟䌚の䞭で同時進行しおいるずいう点にある。

2. 資本家、倧䌁業勀務、投資家は儲かる構造

ここでいったん、数字を確認しおおこう。財務省の法人䌁業統蚈によるず、2026幎4〜6月期の経垞利益本業のもうけに、利息の受け払いなど財務掻動の損益を加えたものは前幎同期比24.6%増ずなり、7四半期連続の増益を蚘録した。しかもこれは単に「増えおいる」だけではない。経垞利益季節調敎倀は4四半期連続で過去最高氎準を曎新しおおり、補造業・非補造業ずもに、統蚈を遡れる範囲での最高益を叩き出しおいる。

ちなみに、ネット䞊では「◯十カ月連続で最高益」ずいう衚珟を芋かけるこずがあるが、公匏統蚈ベヌスで確認できるのは四半期単䜍の連続蚘録であり、月次で数十カ月連続ずいった数字は裏付けが取れない。景気の良さを語るずきほど、数字は正確に扱っおおきたい。

䞊堎䌁業に目を移すず、2025幎4〜12月期の玔利益は前幎同期比6%増の44兆円超で、3幎連続で過去最高を曎新した。金融や䞍動産、鉄道ずいった内需系の非補造業が䌞び、自動車など関皎の圱響を受けた業皮の萜ち蟌みを補っおいる。加えお、M&A䌁業の合䜵・買収による事業再線も、利益の底䞊げに寄䞎しおいる。

利益の「率」で芋おも、状況は䌌おいる。売䞊高に察する経垞利益の割合、぀たり売䞊高経垞利益率も過去最高圏で掚移しおおり、䌁業は物䟡高の逆颚の䞭でも、倀䞊げによる収益改善分をしっかり確保できおいる。゚コノミストのあいだでは、この収益力の高さこそが「賃䞊げの原資はある」ずいう論拠にも䜿われおいる。裏を返せば、䌁業がその気になれば、ただ賃金に回せる䜙地は残っおいるずいうこずでもある。

぀たり、倧䌁業で正瀟員ずしお働く人、䌁業に出資する株䞻、倀䞊がりする株匏や䞍動産を保有する人にずっお、ここ数幎の日本は「皌ぎやすい環境」だったず蚀っおいい。春闘の賃䞊げ率も、倧手䌁業では2幎連続で5%台ずいう歎史的な高氎準になった。恩恵を受けおいる人が確かに存圚するのだ。

3. 倧衆は節玄しおも貯金が枛る 実質賃金の䌞びは「限定的」

䞀方で、倧衆偎の景色はどうか。ここは少し䞁寧に芋る必芁がある。厚生劎働省の毎月勀劎統蚈によれば、物䟡倉動を差し匕いた実質賃金実際にどれだけモノやサヌビスを買えるかを瀺す、賃金の実力倀は、2022幎から2025幎たで4幎連続でマむナスだった。2025幎通幎でも前幎比マむナス1.3%ず、目枛りが続いおいた。

朮目が倉わったのは2026幎に入っおからだ。物䟡䞊昇の䌞びがやや萜ち着いたこずもあり、実質賃金は幎明け以降プラス圏に転じ、春先には前幎比1〜2%皋床の増加が続いおいる。「ようやく絊料が物䟡に远い぀いおきた」ず蚀えなくもない。ただ、喜ぶのは少し早い。実質賃金指数を長期で芋るず、2025幎時点でも1990幎の氎準より1割ほど䜎いたただ。4幎間のマむナスのあずにようやく顔を出したプラスは、長い䞋り坂の途䞭にある、小さな螊り堎のようなものにすぎない。

「節玄しおも貯金は枛る」ずいう感芚も、実は䞀枚岩ではない。総務省の家蚈調査では、2025幎の二人以䞊䞖垯の平均貯蓄額は2,059䞇円ず、比范可胜な2002幎以降で初めお2,000䞇円を超え、過去最高を曎新した。数字だけ芋れば「日本人はむしろ貯め蟌んでいる」ようにも読める。

しかしこの数字は、いわゆる平均倀のトリックに近い面がある。株匏や投資信蚗を倚く保有する䞖垯の資産増加が、平均倀を匷く抌し䞊げおいるためだ。実際、幎金生掻の高霢無職䞖垯に限っおみるず、貯蓄額は6幎ぶりに枛少ぞ転じおいる。幎金だけでは足りず、物䟡高のなかで蓄えを取り厩しおいる家庭が、統蚈の裏偎に確かに存圚する。平均は䌞びおいるのに、足元の生掻防衛はむしろ苊しくなっおいる局がいる——これも、埌述するK字構造の䞀断面ずいえる。

4. 倧衆の生掻は厳しく、K字構造がより匷調されおゆく

こうした二極化を衚す蚀葉ずしお、近幎「K字経枈K-shaped economy」ずいう衚珟が定着し぀぀ある。景気回埩の過皋で、恩恵を受ける局ずそうでない局が、アルファベットの「K」の字のように逆方向ぞ分かれおいく珟象を指す。

日本版のK字構造は、いく぀かの断面ではっきり芋える。たず賃䞊げの䞭身だ。2025幎の春闘では、倧手䌁業の賃䞊げ率が5%台に達した䞀方、䞭小䌁業は4%台前半にずどたった。䟡栌転嫁の力が匱い䞭小䌁業ほど、賃䞊げの原資を確保しづらい構造が続いおいる。日本の雇甚者の玄7割は䞭小䌁業で働いおいるこずを螏たえるず、これは小さな差ではない。

物䟡面でも圧力は根匷い。2026幎に入っおも食品を䞭心ずした倀䞊げは続き、月あたり1,000品目芏暡の倀䞊げが垞態化しおいる。円安による茞入コストの䞊昇も、その背景の䞀぀だ。恩恵が倧䌁業・茞出䌁業・資産保有局に偏る䞀方、負担は物䟡高ずいうかたちで、資産を持たない珟圹䞖代や幎金生掻者に重くのしかかっおいる。これこそが、「奜景気なのに苊しい」ずいう感芚の正䜓である。

興味深いのは、K字構造が䞖代間だけでなく、同じ若い䞖代の内郚にも広がっおいる点だ。蚌刞アナリストのあいだでは、倫婊ずもに高収入の「パワヌカップル」ず、非正芏雇甚や単身の䜎所埗局ずのあいだで、資産圢成のスピヌドに倧きな開きが出おきおいるずいう指摘がある。ゞョブ型雇甚の広がりで、専門性の高い若手が䞀気に高収入を埗られるようになった䞀方、そうした職務経隓を積めない局は、旧来の幎功型賃金にも乗り切れないたた取り残されやすい。䞖代ずいうより、もはや「入口でどちらのレヌンに入ったか」が、その埌の人生の栌差を巊右し始めおいる。

5. 「䞀億総䞭流」は過去の話。円熟した囜では栌差が開いおいく

そもそも日本には、「䞀億総䞭流」ずいう匷力な物語があった。高床経枈成長期、倚くの囜民が「自分は䞭流だ」ず実感できおいた時代の空気を衚す蚀葉だ。䌁業が正瀟員を長期に雇い、幎功で賃金が䞊がり、倫が働き劻が家庭を支えるずいう「暙準䞖垯」モデルが、比范的平等な瀟䌚を䞋支えしおいた。

だが、この構造は1980幎代以降、じわじわず厩れおいく。非正芏雇甚の拡倧がその象城だ。2006幎には「栌差瀟䌚」ずいう蚀葉が流行語の䞊䜍に入り、2008幎のリヌマン・ショック埌には「幎越し掟遣村」が象城するように、非正芏劎働者の雇甚䞍安が瀟䌚問題ずしお可芖化された。もはや「総䞭流」を実感ずしお語れる時代ではなくなっおいた。

経枈孊者トマ・ピケティが指摘したように、資本からのリタヌン株や䞍動産などが生む利益は、劎働からのリタヌン絊料の䌞びを長期的には䞊回りやすい傟向がある。人口が増え、経枈党䜓が右肩䞊がりに拡倧する局面では、この差はさほど目立たない。しかし少子高霢化が進み、成長率が鈍化した「円熟した瀟䌚」では、資産を持぀者ず持たざる者の差が、時間ずずもに拡倧しやすくなる。日本はたさにこの局面に入っおいる、ず蚀えそうだ。

6. 資本䞻矩は行き詰たるのか。日本瀟䌚システムの「バグ」

「資本䞻矩はいずれ厩壊する」——この手の蚀説は魅力的だが、断定するには材料が足りない。ただ、いたの日本型資本䞻矩がいく぀かの構造的な機胜䞍党を抱えおいるこずは、指摘しおおく䟡倀がある。

䞀぀は、いわゆる「ゟンビ䌁業問題」だ。本来なら垂堎から退出しおもおかしくない業瞟䞍振䌁業が、金融支揎や雇甚維持策によっお延呜し続けおきた結果、優良䌁業の成長機䌚が奪われ、䌁業間の新陳代謝が働きにくくなった。もう䞀぀は、非正芏雇甚を安く䜿えたために、䌁業が省力化投資や生産性向䞊に本気で取り組む動機を持ちにくかったずいう構造だ。安い劎働力に頌れるなら、あえお高い投資をする必芁はない——そう考える経営刀断は、個々の䌁業にずっおは合理的でも、瀟䌚党䜓で芋れば技術革新の停滞に぀ながっおきた面がある。

さらに、金融緩和によっお株䟡や資産䟡栌は抌し䞊げられたものの、その恩恵の倚くは資産を保有する局に集䞭し、賃金ずいうかたちで広く行き枡るたでには時間がかかった。もう䞀぀芋逃せないのが、終身雇甚や幎功序列を前提ずした雇甚慣行そのものだ。䌚瀟を移るず賃金が䞋がりやすい劎働垂堎では、瀟員が今の䌚瀟に留たり続ける動機が匷く働き、䌁業間で人材の適正な再配分が起こりにくい。優秀な人材が停滞した䌚瀟に瞛られ続けるこずは、経枈党䜓で芋れば倧きな機䌚損倱になる。NISA少額投資非課皎制床の拡充で個人の株匏投資はじわじわ広がっおいるものの、保有資産はいたも䞀郚の局に偏っおおり、株高の恩恵を実感できる家蚈は、ただ限られおいるのが実情だ。

これらが積み重なった結果が、「䌁業は儲かっおいるのに、瀟䌚党䜓が豊かになった実感が乏しい」ずいう、いたの違和感なのだろう。厩壊ずいうより、システムの䞀郚が本来の圹割を果たせなくなっおいる——そう衚珟するほうが、実態に近いのではないか。

7. なぜ日本だけが成長できないのか——日本の末路

日本経枈が長幎停滞し、「倱われた30幎」ず呌ばれるに至った本質的な病巣は、単なる少子高霢化やデフレのせいだけではない。その真の原因は、

この蚘事はnoteマネヌにピックアップされたした

noteマネヌのバナヌ
 
 
人生には「誰かに聞きたいけど、聞くほどでもない」瞬間がたくさんありたす。 ここでは、そんな“手順のたった1工皋”だけを切り出しお、サクッず読めるボリュヌムで曞いおいたす。

あなたぞのおすすめ